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「入学式」

 今日は学園で入学式だ。彼女が行ってみたいと言うので連れてきた。


「端女! なんだあの岩は!」

「あぁ、今年はエディンバラ城をモチーフにしたんですね。毎年城は変わるんですよ」

「なんと大儀な事だ」

「入学式のためだけの城ですしね」


 もう言葉も出ない彼女の頬を花びらがなでる。そう、桜だけは毎年変わらずどこかにある。

 寮長としての挨拶後、私と彼女は帰った。

 ただ騒ぎたいだけの学園生かれらは入学生がいなくても入学式をするのだ。

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