前へ目次 次へ PR 5/118 「瞳」 「貴様の瞳、気に入ったぞ」 「は?」 「だから、妾に相応しいと言っておる」 「いや、言ってないでしょう」 何か勝手に目を気に入られた模様。嫌だなぁ、化け物の証のこの 「まるで青空と夕焼けを嵌め込んだようではないか!」 ふふんと自分のものでもないのに自慢げに胸を張る彼女が愛しくて、私は嬉しくてたまらなかった。堪えた涙の代わりに唇からはき出された言葉は。 「ありがとう、ございます」 震えていて。この瞳は宝物になった。