前へ目次 次へ PR 34/118 「雛祭り」 「端女、やる」 「え? わぷ」 突然声をかけられたかと思ったら視界が暗くなる。何事かと頭にかけられたそれを取る。 「わぁ!」 「妾と色違いだ、嬉しかろう?」 小花の咲いた星のように煌く薄桃色の着物だった。彼女をよく見れば確かに色違いの青を着ていた。着物は初めてだ。今日は何の日だっけ? と考えていると、呆れたように彼女が首を振った。 「今日は桃の節句、女子《おなご》の祭り日、雛祭りであろう」 彼女的にお揃いがしたかったらしい。