第3話
ペチッペチッ
むぅ。なんだろう。なんか頬、叩かれてる?加那?まだ眠いし無視していいや。
「エリオ、ダメよ、叩いたら。クララは今、寝ているんだから起こしたら可哀想でしょ。」
・・・あぁ、そうだった。転生したんでしたっけ私。
新しい母の声を聞きながら私は現状を思い出します。
しかし誰だろう。さっきからペチッペチッと。赤子と白皇様の眠りは妨げてはいけないのに。
私は目を開けました。
・・・ふゎ!
金色の髪と瞳の幼児が目の前にいます。まるで天使です。すごく可愛い!
今世の父にそっくりなんで私の弟でしょうか!
嬉しいなぁ〜。私、前世は兄しかいなかったんです。下が欲しかったんだよね。なんて声かけよう。第一印象は大切だよね。やっぱはじめましてかな?ちょっと固いかな。こんにちはの方がいいかな?
笑顔〜、笑顔〜と意識しながら声をかけます。
「きゃうぅ〜。」
・・・
「あら、今、この子笑いましたよ。」
「本当か?」
「えぇ。エリオに向かってにこっ、て。」
「そうか。ほ〜ら、クララおもちゃだぞ〜。」
私が笑ったと聞いて見れなかったのが悲しかったのか父は笑わそうと目の前でガラガラをふります。
その必死な姿は少し哀愁を感じますが、ショックを受けている私の視界には入りません。
そうでした。私、今、赤ちゃんでした。うぅ〜。弟〜。
「ほら、エリオ。クララに挨拶しましょうね。」
母がエリオくんに話しかけます。名前も可愛いなぁ。
母親の方を向いてきょとんとしているエリオくん。
「名前を言うの。言える?」
「あ〜う〜、あ〜、えりおっとっ」
っ!
「はい、よくできました。年齢は?いくつになったのかな?」
そう聞かれると人差し指を立てて手を母親に向けるエリオくん。
母は「こっちじゃなくてこっち」と私の方に手を向けさせました。
〜〜〜もう駄目です。もう無理です。私はこの愛くるしい子を兄と思うことはできません。私は決めました。誰が何と言おうとこの子は私の弟です。歳の差はたった一歳です。頑張れば追い抜けるはずです。勉強を教えてあげたり、手を繋いでお散歩に連れていってあげたりできるはずです。
先に生まれたほうが兄?まずはその幻想をぶち壊してやります。
私が一人燃えていると母がエリオ(弟なので呼び捨てです)に私を紹介しました。
「エリオ。この子の名前はクラウディアよ。クララって呼んであげて」
・・・あれ?またクララなの




