第12話
「・・・は?」
何を言っているのかわからないという顔でお祖父様が私を見ています。
しかし私にとっては当然の疑問です。
「お祖父様とお父様が喧嘩なさっていることは知っています。そしてその理由が私達兄妹を思ってということも。」
お祖父様がお母様との結婚に反対したのはお母様の魔力量が少ないためでした。魔力量は遺伝します。お祖父様は将来生まれる子供が魔力量が足りずに領地を継げないということにならない様にするために反対したのでしょう。
そしてそれはお父様もわかっていらしゃるのでしょう。
たまにありますお屋敷の門番の方との話し合いで屋敷の中に入れない方々について確認していますがその中にお祖父様の名前は出たことはありませんし、先日柵の外の見廻りを増やしましたが、使用人の方々にお祖父様の馬車を追い出すよう支持はしませんでした。
「多少、何か仰るかもしれませんけど、お父様は正面からいらっしゃっればちゃんともてなしますよ。」
あのようにこそこそする必要はないかと思うのです。
お優しいユリエル様がその事を先程の会話で一言も言わなかったということは、おそらくお祖父様もその事を知っていると思います。
「だから会おうと思えばいつでも会えると思うのです。だからどうして会いに来て下さらないのか教えて欲しいのです。」
「・・・」
お祖父様が黙ってしまいました。
沈黙がつらいです。でもどうしても知りたかったことなので静かに待ちます。
「どの面下げて会いにいけばいい。」
「えっ?」
「私は君達兄妹から母親を引き離そうとしたのだぞ。どうして会いにいける。」
「でもそれは私達を思ってしたことでは。」
「ああそうだ。確かに私は当時、君達を思ってそうしようとした。だがそれでも母親から引き離そうとしたことには変わりない。私は君達に会わせる顔がない。」
お祖父様が立ち上がり扉を開けます。もう帰りなさいということでしょう。
「・・・じゃないですか。」
「クラウディア?」
「どんな顔でもいいじゃないですか!会おうと思えばいつでも会えるんですよ。」
私は叫びます。
「私はお祖父様に会いたかったです。世の中にはどんなに望んでも会えない人だっているんですよ。そんな自己満足のために会わないなんて言わないでください。」
私の頭の中に前世の両親と親友の加那が浮かびます。
「しかし、私は」
「しかしもかかしもありません!」
「か、かかし?」
お祖父様がかかしに反応しています。この世界にはかかしはないのですね。まぁ今は関係ないでしょう。
「お祖父様は確かに私達から母親を引き離そうとしたかもしれません。でも実際にはそうならなかったからいいじゃないですか。それでも気になるなら一回頭を下げればいいじゃないですか。」
無茶苦茶なことを言っているとは思います。お父様はお祖父様を許すことはないということもわかっています。正面から来ればもてなすというのはお父様の妥協だとわかっています。
だから今こうしてお祖父様のところにいることも良い顔をしないでしょう。それでもこうして来たのは、
「私はお祖父様のこと、好きです。だから会いに来て欲しいです。」
私が会いたかった、それだけです。
「一人じゃいけないと言うなら私が側にいます。だから会いに来てくださいませんか?」
私は返事を待ちます。
「・・・はぁ。」
お祖父様がため息をつきます。そして聞いてきます。
「クラウディアはどうしても私に屋敷に来させたいのか?」
「はい。」
「どうしてだ。私と君は一回しか会ったことがないだろ。」
「先程も言った様に好きだからです。好きだから少しでも多く会いたいんです。」
「・・・そうか。」
そう言ってお祖父様は黙り込んでしまいました。
どうやら今日一日の説得は無理そうです。
私はそろそろ帰ることをお祖父様に伝えようとして・・・
急に意識が遠のきました。
上手くまとまらなかった。
分かりにくかったらごめんなさい




