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孤独な炎に祝福を  作者: 基龍 連
第一部 孤独のひとり未満
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5/9

第四章 俺の炎

第四章です。等々、炎が出てきます‼

もう、特に言うことはありません‼(笑)

どうぞ、お楽しみください。


***MIND連***


 さすがに蕾にもうめんどくさいから変われと言われたので変わったが、眠い。時々、頑張れば蕾が外に出ているときの状況は見れるのだが、いつも飽きて眠くなる。だから、蕾から変わった直後はいつも眠い。

「いつもだけど連、疲れてる?」

「愛奈といると疲れるのはいつもだけど、柴野がな…」

 まぁ蕾に任せてはいたとはいえ、身体的疲労は二分割できないからな…

「仲良くなればいいのに…」

「まぁ出来ればな。」

「あっコミュニケーション能力ないんだ~」

「お前も十分ないだろ‼」

「まぁ私は連のお世話係なので。」

 俺ってそんなにお世話が必要な人だったのか…疲れているからかわからないけど、今のは、だいぶ心に来た。

「さてと、放課後体育館って言われてたし、行くぞ。」

「ちょっと待って、今スルーしたよね‼」

「ちょっと何言ってるかわからないかな~」

 体育館につくとステージの方に緑上先生と柴野流星がいた。柴野は腕を組んで少し不機嫌そうだ。

「遅かったじゃないか、黒澤、白咲。」

腕組みをしたままの柴野が、少しばかり苛立った声で言った。ステージの上には、緑上先生が穏やかな笑顔で立っている。体育館には、独特の埃っぽい匂いが漂っていた。

「すまなかったな。」

隣にいる愛奈は、少し緊張しているのか、俺の袖を少し引いている。

「まぁまぁ、柴野くん。二人とも初めて来たんだから、大目に見てあげてください。今日は、炎を出す、その本当に初歩的で授業で言った部分を体験してもらいます。焦らず、ゆっくりとやっていいですからね。」

緑上先生はそう言うと、ステージの中央に置かれた、奇妙な形をした装置 を指さした。それは、透明な箱の中に、ゆらゆらと青白い炎が灯っているものだった。

「これは『炎の炉』と言います。皆さんの炎の力を安全に引き出すためのものです。まずは、この炉に手をかざしてみてください。何も怖くありませんから。」

 また変な箱みたいなのに手をかざすのかよ…とは思ったが仕方がないので手をかざしてみることにした。

温かい感触が、手のひらを包むような感触だった。すると、体の中から、今まで感じたことのない、微かなエネルギーのようなものが流れるのを感じた。それは、静かに眠っていた怒りか何かが、俺の中で目覚めるようだった。隣の愛奈も、興味深そうに炉に手をかざしている。愛奈は、目をキラキラ輝かせながらワクワクしている様子だった。

「どうですか?何か感じますか?」

緑上先生が、優しく問いかけた。

「はい。なんだか、じんわりと温かいものが…」

愛奈が、少し驚いたように答えた。

「俺も、微かに何か…エネルギーみたいなものが流れるのを感じました。」

俺は自分の体の変化に戸惑いを隠せないくらい、夢中になっていた。

「素晴らしい。それが、皆さんの内に眠る炎の力の最初の一歩です。」

先生は頷き、今度は柴野の方を見た。

「柴野くん、手本を見せてくれるかな?」

柴野は、面倒くさそうに舌打ちをしながらも、炉に手をかざした。次の瞬間、柴野の手から、鮮やかな紫色の炎が勢いよく出ていた。その炎は、炉の中の青白い炎とは全く違う、闇のような紫と内側の黄色という見たこともない炎だった。

俺は、その物珍しさに、思わず息を呑んだ。これが、このクラスで一番炎を扱える男の力なのか…

「こんなもんだな。」

柴野は、見せつけるように炎を消し、少しも興味なさそうな表情で言っていた。

「さすがだね、柴野くん。やはり君の炎力は群を抜いている。」

緑上先生が褒めた時、柴野は、ほんの少しつらい顔でが見えたような気がした。

「さて、黒澤さん、白咲さん。まずは、自分の内にある炎の力を感じて、それを小さな火花だと思って、外に出す練習から始めましょう。焦らず、自分のペースでいいですから。」

俺は深く息を吸い込み、体の中に流れる微かなエネルギーに意識を集中させた。過去の記憶、そして愛奈のこと様々な感情が渦巻いていたが、俺は自分の内に眠る、まだ見ぬ炎を探し始めた。

隣では、愛奈がすでに、何度か小さな炎を手のひらに出そうとして、眉をひそめていた。

「連~全然でないんだけど~」

「愛奈、授業ほんとに聞いてたか?」

 疑いの目で愛奈を見てみると、愛奈はほっぺを膨らませてずっと炎がでない手を見つめていた。

「さてと、そろそろ俺も出そうかな…」

 炎の説明は蕾が録音してくれていたものを聞いてしっかり頭の中で整理してきたつもりだ。俺の思っているやり方があってれば出てくるはずだ。

  ブォッ

 赤と黒が混ざったような色の炎が出てきた。すると、周りがその炎に集中し、緑上先生と柴野が目を丸くしてその炎を見ていた。

「黒炎だな。」

 やっと柴野が声を出たと思ったら、炎の種類か色のことを言いたいのかわからないが、驚いていることはわかる顔になっていた。俺が出した炎が珍しいのかやばいのか少し気になるが、この場が収まるまで待つことにする。

「いや、邪炎かも…」

 緑上先生も落ち着いた様子で声を出すようになってきた。場が落ち着いてきたと思うので質問をぶつけようと思う。

「黒炎とか邪炎って何ですか?」

 緑上先生は少し難しい顔をしていた。

「黒炎は、この世の悪の心が集まった炎で制御が難しいと言われている。でも、邪炎は邪神特有の炎で、この世で一番火力が出て、柔軟性が高いの。黒澤さんが出したこの炎は色が中途半端でね…黒炎なら、こんなに簡単に制御できるはずないんだよ。でも、めっちゃ似てるのよね…」

 困った…正直、邪炎の方が助かる。火力が出るなら戦うなら有利になるはずだ。

「まぁどうせ、黒澤だろ…黒炎に決まってる。」

 柴野はわからないのか、負けたくないのか邪炎とは思いたくないようだ。

「まぁ一度、校長に見てもらおうか。学校の中で一番詳しいから…少しここで待っていて。」

 先生は急ぎ足で体育館から出ていった。そんなに見分けがつかないもんなんだと初めて知った。一度炎を出しただけだが、意外と慣れてきた。剣の形にしたりと遊んでいると、愛奈が自分の炎は諦めて、俺の炎を見ていた。

「連、すご~い、なれるの早くない?」

「愛奈より頭が柔らかいからかな~」

「私だって柔らかいよ‼」

 愛奈は、「私だって」と言って自分の手とにらめっこしていた。そんな愛奈を見ていると校長先生と緑上先生が戻ってきた。だいぶ重要そうだ。

「あれ?炎、消えちゃった?」

 先生が慌てて言っていたので俺も慌てて炎を出した。

「大丈夫です。ちょっとめんどくさくてしまっていただけですので。」

 校長が、俺が手に出した炎を見た瞬間、俺が今日の朝、びっくりしたあのステータス表と炎を見比べてから、二十秒程で「黒炎」か「邪炎」かが見分けがついたようだ。

「黒澤くん、よかったね~邪炎だ。炎の名前は少しいやかもしれないが勘弁してくれ。」

 俺は、安心して頷いた。やることが終わったと思ってほっとしたのか校長がため息をついた後、愛奈の方を見て、少し笑った。

「緑上先生、天照大神は炎、使えませんよ。」

 俺は、校長が笑う意味がわかって校長と一緒に笑ってしまった。愛奈は思わず驚いて啞然としている。

「えっそうなんですか⁉白咲さん、ごめん‼天照大神なんて初めてで使えると思い込んでたよ‼」

 緑上先生も知らなかったようだ。まぁこの学校で天照大神なんて初めてだって校長、言ってたしな。

「じゃあ私は炎、使えないんですか?」

「まぁ炎を出すことすらできないが、少し特殊な炎の形をしたものは出せるはずだ。」

 校長が愛奈に伝えると愛奈の目に輝きが戻った。相変わらず子供なようなしぐさだった。

 その後、緑上先生が青白い炎が消えた炎の炉をもってきてその中に何やら水を入れだした。



第四章を読んでくれている皆さんに、お知らせです‼

私は今、なろうとカクヨムを使って投稿しているのですが、「孤独な炎に祝福を」は、第一部を持ってカクヨムのみの投稿になります。すみません。第一部は、一章~十二章までです。まだまだ、ありますが、早めの連絡でした。

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