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孤独な炎に祝福を  作者: 基龍 連
第一部 孤独のひとり未満
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3/9

第二章 

まだ痛みを完全に言葉にできないまま、

それでも前へ進もうとしている人へ。

あなたが進む道が正解かどうか、

私にはわかりません。

連にも、わかりません。

連は、実の父に殺されました。

そしてそこで、「復讐」という道に一歩踏み込みました。

それが正解か、不正解か。

決めるのは連であり、

読んでいるあなたであり、

愛奈たちです。

曖昧だとわかっていても、

まずは「一歩」を出してみるといいと思います。

間違えたなら、Uターンしてもいい。

わからないなら、

親に頼っても、友達に頼ってもいいんです。

あなたには、いるんだから。

そこに。


***MIND 連***


 コンビニで何買おうかな~おにぎりかな~でも、起きてから四時間なら…弁当か?

「じゃ私これで。」

「なんでいんだよ。」

「こんなひ弱な女の子を外に放置&朝ごはん抜きにする気?」

「どこが、ひ弱なんだか…」

 さて、どうやって帰らせるか…

「帰らないよ…連が帰るまで。」

「えっ」

「私も炎々中学校行くよ!」

「馬鹿を言うな。どういう場所かわかってんのか?」

「どんなとこ?」

 聞いた俺がバカだったと思ってしまうような単純さだった。

「炎を学ぶ学校だ。」

「えっ⁉普通…もっと変わってるとこかと思った。」

 愛奈には普通だったらしい。俺からしたら、オカルト集団じゃないか心配になるくらい、変だけどな。

「ってゆうか転校届け、出しちゃった。」

「はぁぁぁぁ!」

 まさか、もう出しているとは思わなかった。予想外すぎる。大体、炎々中学校に通うってことは…共同生活になるじゃねぇか‼ダメだ~頭痛くなってきた…

「大丈夫?」

「お前だけには言われたくない!」

 今気づいたが、いつの間にか蕾じゃなくて俺が喋ってる。いつからだ?

「連も大害だけどね。」

「誰がだよ‼」

「お腹すいた~連~」

 あぁめんどくさいことが始まりそうだ。

コンビニで朝ご飯を買った俺たちは一度、俺の新しい家に帰った。

愛奈に炎々中学校について話した。俺の親父のことも全て。

「わかったか?これで行く気も無くなっただろ。」

「いや、断然増したね。連って危なっかしいから。私が道しるべにならないと!」

「よく方向音痴な奴が言えたな。」

 愛奈はいつも道を間違える。右に行こうとしたら左へ、北海道に行こうとしたら沖縄へ、みたいなところだ。

愛奈に道を案内して貰う方が死より怖い…まぁ一度死んでるようなもんだけどな。

「っていうか、どうして俺の場所が分かったんだ?」

「いやぁ~ねぇ~それは…お父さんが話してくれたんだ~」

 愛奈の父親は、愛奈にものすごく弱い。確かに、愛奈にお願いされたら断れない父親に聞けば手っ取り早いのも、愛奈はわかっていたのだろう。

「自白させたな…」

「人聞きが悪いね。聞いたら、言ってくれただけだもん‼」

「困ったやつだ。」

 俺が呆れた顔で言っていると、愛奈はほっぺを膨らませ怒っていた。

 その後、俺たちは朝ご飯を終え、明日の学校に行く用意をした。

「意外と荷物多いね…」

「初登校で忘れ物するなよ。」

「さすがに忘れないよ。持ち物リストもあるし‼」

「それなきゃ忘れんのかよ…」

 このままだと本当に愛奈がついてくることになることは明白だ。

阻止するべきか。しないべきか…迷う。

「どーせ、ついてくんだよな…」

「うん!」

 俺は、愛奈のニコニコスマイルには、勝てなかった。

愛奈のせいか、初登校の前日はすぐに終わりを迎え、もう登校初日となった。

「愛奈、余計なことは喋んなよ。」

「邪魔だけはしないように頑張るね…」

 初登校の日は転校してきたので、校長とのお話がある。何を話すのかは知らないが、誰もが初めは校長と話してから学校生活が始まるらしい。

 俺たちは、面倒ごとが起きる前にさっさと校長室へ向かった。

「失礼します。」

「おぉ来たか。ようこそわが炎々中学校へ。苦労も多いとは思うが、いい生活を送ってくれ。」

 だいぶ年老いてるおじぃさんと思ったが、三十から四十の中年男性といったところだ。

「はい。よろしくお願いいたします。」

「そちらの白咲さんとは幼馴染だとか。」

「はい。たまたま、同じ学校に転校することになったらしく、俺自身、驚きました。」

愛奈は校長が怖いのか、俺のことを邪魔したくないのか、黙って俺の後ろに隠れている。

「さぁさぁ立ち話もなんだから、座ろうか。」

「ありがとうございます。」

 さてと、愛奈なしでどういくか…

「早速だけど、これに一人ずつ手をかざしてもらえるかな?」

 そう言って、何やらわからない箱を出してきた。指紋認証でもするもだろうか…

そう思いながら、手をかざすと…

ブワっとアニメでよく見る、ステータスの画面みたいなのが出てきた。

黒澤連、邪神〈十四歳〉

攻 五十六 防 五十二 持 六十五

知 七十六 

 何やら、自分の力を数値で表したもののようだ…

「これはいったい…」

「邪神のことかな?これは君の先祖だ。邪神と書かれていて落ち込むかもしれないが、珍しいのだから、そんなに気を落とさずに。」

 そういわれても、わからない。邪神って悪魔のことだよな?いたのか?まさか、やっぱり…ただのおカルト集団の一員になっちまったとかじゃないよな?

「じゃあ次、私だよね。」

白咲愛奈 天照大神〈十四歳〉

攻 四十六 防 六十二 持 四十五

知 七十五 

「これはこれは…初めて見たよ天照大神なんて。日本の神の最高神じゃないか。」

「やっちったぁ」

 これで、校長室での会話は終了し俺たちは教室に向かうこととなった。

クラスは三年六組になった。


二章まで付き合ってくれて、ありがとうございます。


この章には、

はっきりした答えがありません。

進んだことが正しいのか、

立ち止まるべきだったのか、

誰にも決められないままです。


連は、自分で選んだと思っています。

でも、本当にそうだったのかは、

まだわかりません。


もし今のあなたが、

自分の選択に自信を持てずにいるなら、

それは、とても自然なことだと思います。


次の章で、

何かが明らかになるわけでもありません。

ただ、少しだけ視界が変わります。

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