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RoughJewel ──ラフジュエル──  作者: norn
第四章 〜過去〜 【キャラ別セリフ変動あり】

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引き留めてくれたのは 【ラルド√】

 


 ふいに、ラルドに肩を引き寄せられた。

 彼の腕が背中に回り、そこでようやく、自分が抱きしめられていることに気が付いた。

 彼の胸に当たった頬から、体温と鼓動を感じる。


「ラ…ルド……?」


 溢れ出る涙が彼の服を濡らしてしまう。

 離れなくてはいけないのに、突き放すことなんて到底できはしなかった。


「馬鹿かお前は」


「え……?」


「お前は言ったな、俺たちは何も知らない、と。───ああそうだ、何も知らん。知るわけがないだろう。お前が何を抱えているのか、何に苦しんでいるのか、お前以外誰も分からない。────だから、分かるように話せ。でないと、お前を助けられないだろう」


「助け…る……?」


「そうだ。少なくとも、今こうして腕の中で震えているお前を、捨て置くことなどできるわけがないだろう。そう考えるくらいには、お前という人間のことを知ってしまったからな。本当のお前ってやつを知って、どう思うのか、どうするのかを決めるのはお前じゃない。俺たちが決めることだ」


(ラルドたちが……決めること……)


「……ふふ、ラルドに言いたいことを全部持っていかれてしまったね」


「ホントだよなー、おいしいところ持っていきやがって……オレもリルちゃん抱きしめたいんですけどー」


 セシアンの言葉で、ラルドの身体が強ばったのが分かった。


「………。………………。───!?!?!」


 バッと勢いよく彼の腕の中から解放される。


「なっ……俺は、何を…………」


「え……は? うっそ、無意識?」


「ふはっ、お前にしては珍しく大胆なことすると思ったのにな! 無意識かよ! ま、でもよかったんじゃねぇ? だって、こいつの涙止めたんだし」


 言われて気づいた。

 さっきまで溢れていた涙が止まっている。


「ラルドに全部言われてしまったけれど、僕たちも同じように君を想っているよ。だから───君が抱えているものを、僕たちにも分けてくれないかな?」




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