堕落した日々
自堕落な生活をしていると思う。
そんな事をふと思った。
屋敷に帰ってきてから3日後、食って屋敷のみんなと交流し、ノアとはたかが外れてエロい事しまくり。そして学校が休みだからずっと屋敷にいる。
これが自堕落と言わずに何というのだろうか。
「なぁノア。仕事しちゃダメ?」
「まだダメ。それにこれも大切なお役目なんだから」
ノアに関してはあてにならない。
こうして話しているのベッドの上でお互いに裸。つまり昨日もエロい事してそのまま寝落ちしたという事である。
返ってきていつもの日常に戻るためにも仕事をしないとと思っているのだが、ノアが何故かそれを許してくれない。
手伝おうかと聞けば「まだ休まないとダメ」「すぐには引き継ぎできないからもう少し待って」「まだ疲れてる顔をしているからダメ」と遠ざけられてしまう。
それに甘えていた俺もダメなのは分かっているが、だとしてもそろそろ働かないといけない。
俺はそう思う。
だがそれを言うとノアは今度はエロい事も仕事の1つだと言い出した。
つまるところ世継ぎを作るのも立派な仕事だと言い訳し始めた。
それって成人した後の話じゃないの?俺学生だしノアは来年新入生になるんですが??
その事を言っても聞き入れてくれない。
このままじゃヒモのダメ男ルート一直線だ!!
「ノア。でもやっぱりそろそろ働かないとダメだって。働くとはいかなくてもエムリアール嬢とかに無事に帰ってきましたって顔合わせに行くのが筋なんじゃないの?」
「それに関してはすでに手紙を送ってあるし、タイミングを見てお伺いすると伝えてある」
「あと一応陛下とかに報告とか……」
「書類上の報告は私が書いておく」
「いや無理だろ。戦場で何があったとか、どんな敵が居たのか報告できないでしょ」
「呼び出されない限り無視していいわよあんなの」
「実の父親の株価が急暴落。でも屋敷の中にずっといるって言うのも、ねぇ。デートって事で散歩しながら挨拶回りとか――」
「それデートって言わない。ただのお仕事」
「それじゃやっぱ実家帰ろう。お父様とお母様に元気な顔見せたいし」
「それは構わないけど……シルフィードの手紙忘れた?疲れているだろうから向こうからくると書いてあったでしょ」
「……そうでした。それでも――」
まだいい訳?しようとしているとノアは唇で俺の口をふさいでくる。
そのまま発情しきった状態で俺の上で体全身を使って擦り付け、興奮させながら誘惑する。
「仕事の事は分かったけど、まだ満足してない妻を満足させるのも夫の仕事。あなただってホントはもっと私の事むさぼりたいくせに」
「それはそれ、これはこれじゃダメ?」
「ダメ。それに私、働くのは嫌いじゃないのよ。縁が無かったらどこかの王族と政略結婚か、有力貴族の妻になっていただろうし。その時はあなたみたいに愛してもらえなかったかも」
「バカ言え。美人のお前が愛されない訳ないだろ」
「あくまでも可能性。でも今はあなたに愛されたい」
そう言いながら俺の物を受け入れていく。
それだけで幸せそうな表情と愛欲と性欲が混じった恍惚とした笑みを浮かべる。
「ほら、どんどん大きくなってきた。なんだかんだで私の事大好きよね」
「それに関しては当たり前だろ。好きじゃなきゃこういう事しようともしない」
そう言いながらお互い求めあう。
こういうことを結局繰り返しているから自堕落だってまた自己嫌悪するんだよな。
「やった。それじゃ私の勝ち」
「何の勝負だよ?」
「嫁入りするときに言ったでしょ。必ず振り向かせるって」
確かに言っていた気がする。
「でもあれ勝負か?」
「私の中では1番重要な勝負だったの。私の事をお姫様としか見ていないあなたを振り向かせる事が重要事項。そうじゃないと愛してもらえないじゃない」
「まぁ……今思えばそうかも」
「だからこうして一緒に居られるのが幸せ。こうして愛してくれると言ってくれるのが幸せ。こうしてずっと一緒に居たい。それが今の私の幸せ。だから、もう少しだけこうさせて。ずっとじゃないから。ずっととは言わないから、もうしばらくこうさせて」
そう言ってノアの愛し方は激しくなっていく。
でもそれはそれで少し気に入らないので攻守逆転。今度は俺の方からしっかりと愛していると伝えるために行動で示す。
ノアはそれを喜んで受けとめ、受け入れる。
しばらく俺の方から行為を向けるとノアは満足そうにキスをしてきた。
「これからもたまにこうしてくれるなら、ちょっとは許す」
「ようやく納得してくれたのかよ」
「ええ。でももう朝だし、あなたも働きたいというのなら仕方ないから認めてあげる」
「仕方ないって、働くの普通の事だろ」
「もうしばらくこうしてイチャイチャしてたかったの。あと子供欲しい」
「ちょっと早くない?まだ成人として認められている訳でもないのに」
「あら、でも子供をたくさん作るには早い方が良いでしょ?」
「それは……まぁそうなんだろうけど」
若いうちの方が子供ができやすい。それに関してはお互いの相性というか、神様からの贈り物と言うか、運次第じゃない?っと思わなくもない。
まぁ回数が多ければ確率も上がりそうだが……そういう問題でもないだろうし、やっぱりその辺は運次第だろう。
「というかどのくらい作る気だ?」
「う~んと、5人くらい?」
「普通に多くないか?」
「そう?子供欲しいけどそんなうまくいくとは限らないし、あくまでも理想よ理想」
「そのくらい欲しかったんだな」
他の貴族達がどんなもんなのか分からないが、結局養うだけの金がないとダメだよな。
そのためにも金を稼がないとな。
「それじゃ早速今日から――」
「今週はダメ。今週は私やリリア、屋敷の者達に甘えなさい。働くのは来週から」
「でも報告書の作成くらいは良いだろ?」
「……外に出ないならそれでいい。でも本当に外に出ちゃダメだからね!」
「分かったって」
ちょっとノアが俺以上に精神的にダメージを負っている気がする。
そんなに俺が戦地に行くのが怖かったのか、ちゃんと働くのは来週からと言われるし、そんなに体調不良に見えるだろうか?
家でゴロゴロしてたら太りそうだ。
そう思いながら起きるとノックが聞こえた後レムルシャールがお湯を持って現れた。
「失礼します。お湯をお持ちしました」
「ありがとう。そこに置いておいて」
「お拭きしなくてよろしいでしょうか?」
「夫にしてもらうわ」
「承知しました」
頼まれたからにはお湯でノアの体を拭いてあげるが、本当に仲良くなったな。
「どうかした?」
「いや、レムルシャールと本当に仲良くなったなと思って」
「ふふ、当然じゃない。あなたが用意してくれた精霊と仲良くしない訳がないじゃない。それに彼女優秀よ」
「光栄です。正式にノア様の執事としても仕事をいただけているのでちょうどいい塩梅で働かせていただいてます」
「本当に?働きすぎじゃない?」
「私にとってはこれくらいが良いと思っています。あの風精霊が怠けすぎなだけです」
相変わらずシルフィードに対して厳しいな。
でも日常に帰ってきた感じはする。
そろそろ気を引き締めていかないとな。




