↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪終了後に悪役令嬢だったと気付きました!既に詰んだ後ですが、これ以上どうしろと……!?  作者: 一番星キラリ@9/2やられる前に発売:商業ノベル&漫画化進行中
【本編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
42/311

42:プラサナス城へ

廃太子計画の遂行という重い役目を果たすため、プラサナス城へ向かっていたが、共に旅するのがスノーで良かったと、私はしみじみ思っていた。


馬車に乗る機会があまりないスノーは、ただ馬車に乗っているだけでもはしゃいでいた。さらにメイド仲間から沢山お菓子をもたせてもらったようで、馬車の中でいくつもの包みを広げ、私に様々なスイーツをすすめてくれる。


お菓子を食べ終えると、今度は窓の外を見て、目に入る景色についていろいろと話し出す。


あそこの草原の草はおいしそう。あの紅い林檎は、きっと蜜がいっぱいつまっている。そこの牛は、乳の出が悪くて苛立っている。あっちにいる馬は、隣の草原の草が気になっているなど、私がまったく気づかないことを、教えてくれる。


人間の姿をしているが、スノーは動物たちの気持ちが、手に取るように分かるようだ。そのスノーが伝えてくれる言葉を聞いていると、動物たちがそんなことを思っているのかと驚き、気持ちが和んだ。


そうやってスノーとおしゃべりをしながら、馬車に揺られていると。


ついにプラサナス城のお膝元になる街に到着した。


先日訪れた町は、この街のかなり手前にあり、中規模の町だった。でも今馬車が入っていった街は、城に直接つながる街で、規模もとても大きい。


街の中央に当たる広場で、馬車を降りる。

ここで昼食をとり、城を訪問するつもりだ。

もちろん、アポなんてないから門前払いされるだろうが、それで構わなかった。


聖女が尋ねてきた――その事実をまず残しておく。

それが重要だった。


「スノー、どこのお店でお昼にする?」


そう尋ねると、スノーはすぐさま一軒の食堂へと駆けていく。随分と立派な作りで、値段も高そうなお店だ。おそらく、街の住人向けというより、城の住人が足運ぶお店に思える。


「スノー、ここは確かに美味しい料理を出しそうだけど、私達が入るようなお店ではないわ」


そう言って、スノーの手をひき、店の前から去ろうとすると。


「あら、もしかしてあなたは聖女さまですか?」


私とスノーは、白のワンピースに白いベールを被り、セレストブルーのフード付きのロングケープを着ていた。もちろん手には十字架を冠した杖も持っているし、首からは十字架のついたペンダントをつけている。だから一目で聖女であると、店の従業員らしい女性は、気づいたようだ。


「あ、はい。すみません。お店に入るつもりはないのですが」


「そうなのですか!? やはり何かこのお店にいますか?」


落ち着いたガーネット色のドレスを着た女性は、困ったように首を傾げる。


よく見るとそのドレスはシルクで、襟や袖に繊細なレースも施され、ただの従業員には思えない。もしや、このお店のオーナー? そんなことを思いながら、私は女性に尋ねる。


「何かいる……。気配を感じるのですか?」


「はい。そうなのですよ。三日ほど前から、不思議な現象が起きていて。椅子が突然動いたり、テーブルの上の花瓶が倒れたり……。聖女さま、ゴーストでしょうか? プラサナス城では、ゴースト騒動が起きています。この街にもゴーストが現れても、おかしくない状況なんです」


「なるほど」


女性は店の扉を大きく開け、私とスノーに中へ入るよう促した。


「私はこの店の女主人のミネルバと申します。今日、この店には、王都からやってくる王太子の一行が立ち寄ることになっています。入城前の身支度を整えるために。ここは一階が食堂で、二階は宿になっています。ですから王太子さま達は、二階で旅の汚れを落とされ、一階で食事をし、お城へ向かわれる予定なのです。だから今日は貸し切り。でも王族の方がいらっしゃるのに、ゴーストが何か悪さをしたら困ります。どうか、聖女さまのお力で、退治いただけないでしょうか?」

お読みいただき、ありがとうございます!

次回は本日12時に「実戦経験を積む」を公開します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【一番星キラリの作品を紹介】
作品数が多いため、最新作を中心にバナーを並べています(2025年12月の大掃除で・笑)。 バナーがない作品は、作者マイページタイトルで検索でご覧くださいませ☆彡

●9/2発売●
バナークリックORタップで書報ページ
悪役令嬢はやられる前にやることにした
『悪役令嬢はやられる前にやることにした』

●本編完結●
バナークリックORタップで目次ページ
やらかしてしまったモブ令嬢です
『やらかしてしまったモブ令嬢です 』

●新連載●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢に転生!婚約破棄で推しと家族が闇落ち!回避したいだけなのに
『悪役令嬢に転生!婚約破棄で推しと家族が闇落ち!回避したいだけなのに』

●溺愛は求めていませんよ?●
バナークリックORタップで目次ページ
平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!
『平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!』

●紙書籍&電子のコミカライズ化決定●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~
『悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~ 』

●これぞ究極のざまぁ!?●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢は死ぬことにした
250万PV突破『悪役令嬢は死ぬことにした』

●出版社特設サイトはコチラ●
バナークリックORタップで出版社特設ページへ
婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!
80ページが試し読みできる特設サイトへ
『婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!』


●出版社特設サイト●
バナークリックORタップで出版社特設ページへ
婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!②
『婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!② 』

●もふもふも登場!●
バナークリックORタップで目次ページ
断罪の場で自ら婚約破棄シリーズ
『断罪の場で悪役令嬢は自ら婚約破棄を宣告してみた』
日間恋愛異世界転ランキング3位!

●壮大なざまぁを仕掛けます!●
バナークリックORタップで目次ページ
婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした
『婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした』

●章ごとに読み切り!●
バナークリックORタップで目次ページ
ドアマット悪役令嬢~ドン底まで落ちたらハピエンでした!~
『ドアマット悪役令嬢はざまぁと断罪回避を逆境の中、成功させる~私はいませんでした~』

●宿敵の皇太子をベッドに押し倒し――●
バナークリックORタップで目次ページ
宿敵の純潔を奪いました
『宿敵の純潔を奪いました』

●コミカライズ化も決定●
バナークリックORタップで書報ページへ
断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない
ノベライズは発売中!電子書籍限定書き下ろし付き
『断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない』


●妹の代わりに嫁いだ私は……●
バナークリックORタップで目次ページ
私の白い結婚
『私の白い結婚』

●[四半期]推理(文芸)2位●
バナークリックORタップで目次ページ
悪女転生~父親殺しの毒殺犯にはなりません~
『悪女転生~父親殺しの毒殺犯にはなりません~』

●現実世界の恋愛物語●
バナークリックORタップで目次ページ
せと恋~瀬戸内の夕陽がつなぐ島の恋~
『せと恋~瀬戸内の夕陽がつなぐ島の恋~ 』

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。