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アポカリプス〜君と迎える終末〜  作者: イタバサミ
第2章 『エデン』の目的
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秘密アーカイブ

 灰色の無機質なビル群を潜り抜け、二人はようやく目的の場所にたどり着いた。


 天を突く高層タワーの地下にひっそりと隠された、重厚な装甲扉。

 それこそが、エデン社のあらゆる極秘ログが眠る『データアーカイブ』だった。


 だが、扉の前には幾重もの電子ロックと、生体認証センサーが光っていた。


「ダメよ……。浅層のIDプロトコルじゃ、この扉の認証を破ることはできないわ」


 イヴが焦りを見せ、しっぽを不安気にパタパタと揺らす。


「ここまで来て引き返せるか……! イヴ、何か方法はないのか?」


「……あるかもしれない。でも、すごく危険よ」


 イヴは己の手を見つめ、真剣な瞳でシオンを見上げた。


「私……エデン社に作られた『特別誘引プログラム』なんでしょう? なら、私の初期プロトコルの奥底には、管理者レベルのアクセス権限『マスター・キー』が眠っているはずなの。それを使えば……この扉を開けられるかも…」


「なっ……!? でもイヴ、そんなことをしたら、お前のコードがエデン本部に感知されて、初期化される危険があるんじゃ——」


「シオン。私の生まれた理由が何であれ、私はいま、自分の意志でシオンと一緒に真実を知りたいの。……私を信じて!」


 イヴの決意に満ちた言葉に、シオンは強く頷いた。


「わかった……! 頼む、イヴ!」


 イヴは深呼吸をし、しっぽの端子を扉の認証ターミナルへ力強く突き刺した。


 彼女の全身を、激しい蒼いバイナリコードが駆け巡る。


『照会中……プロトコル識別:特別誘引ユニット・イヴ……マスターアクセス承認』


 ズズズ……と重音を立てて、巨大な扉が左右に開いた。


「成功したわ……! さあ、シオン、中へ!」


 二人は滑り込むように静まり返ったアーカイブ施設内部へと踏み込んだ。


 そこに待ち受けていたのは、巨大なホログラムデータ群と、エデン社が隠し続けていた「記憶改ざんの真実」だった——

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


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