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俺達が魔法を使う理由  作者: イイコワルイコ
その4、壊れキャラは突然に
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強制コンティニュー part2



なあ。


今時はぬいぐるみを山積みにしたクレーンゲームのが少ないって知ってたか?


最近は突っ張り棒に景品を設置したり、棒に引っ掛けたリングをズラして景品を落としたり…

特に…これこれ。


ゴムで出来た剣山みたいなやつの上に景品置くタイプ。

アームをシンプルに下ろすと棘に引っかかって景品に触れることすらないし、触れてもフェザータッチで撫でておしまい。


「はい。次の方ー。」


最近はスマホアプリと現実のクレーンゲームが連動したサービスがある。

人気景品だと順番待ちがあって、他人のプレイが見れるんだよね。



それを見てる。ずーっと。



「あらら…雑に引っ掛けたから箱が斜めになっちゃったじゃん。あ〜あ。お兄さん後何クレジット残ってんの。うひー。あ、はいギブ乙ですー。次の方ー。」



お。


アームの迷いの無さで分かる。

この人は間違いなくこの道のベテラン。

それなりの技術もあるけど、純粋に景品に対するお金の使い方も分かってるタイプ。

素人は最大でも500円ワンコイン以内で取りたがる。

安く取りたいっていう気持ちで動いてる。

でもベテランは…ほら。


箱の隅に爪先を下ろして…



「げっとおおおお!おめでとうございまーす!」



でも、上手い人のは見飽きたな。

攻め方が確立してるから、みんな大体同じなんだよね。


でも、下手な人のは面白い。

ベタな手を何度も使って諦めたり、どうしてそこを狙ったのか聞きたくなるような攻め方をしたり。


自分でやろうとは思わないけどね。



「…と言いつつ、やってたりして。」


初回登録時に無料プレイが貰える。

俺はこれだけで景品を取るのが狙いだ。


「ユーシャーズコラボ、限定景品…創世の剣レプリカ…!」


こいつは140cmもあるから、代わりの箱を穴に落とすと獲得になる。

けど…これは…アームが最弱だ。

間違いない。最弱だ。



「いやいや、店員何回映り込んでんだよ…」




アームが弱すぎるのか、常にブラブラ揺れるアームが度々外れて落ちる。

景品ではなく、アームが落ちる。

そしてそれを何食わぬ顔で店員が直す。



「無理ゲーなのに挑むのは人気商品の強みだよな…」



ん?


完全にクレーンゲームのお話になってる?


しょうがないじゃん。やる事ないんだもん。


イセドラだってそうだし、ファイアークエストはまだ新作発表すらないし。


なんか逆に教えてよ。面白いスマホアプリ。




コンコン。

「ナギちゃん。あなたの学校がニュースになってるわ!見て見て!」


「わ、分かった。調べてみるから。」



なんだ?学校がニュースに…



………!!



まとめNEWS!

ーーーーーーーー

"学校に化け物"、14人が大怪我か


17日、午後19時頃、都内の定時制高校に謎の生物が侵入し生徒が襲われた。

悲鳴のような鳴き声だった、とても気持ち悪い見た目との目撃情報や

身動きが取れなかった、寸前の発言を繰り返すなどの謎の現象も確認されている。

化け物は生徒を襲った後、突然飛び去ったという。

ーーーーーーーー




…魔物だ。

学校に現れた。

被害の数からして、誰も行かなかったのか?

…彼女は?居なかったのか?

現場に居ても魔法を見られたら困るのか?

素性を隠すために見殺しにしたのか?

それで世界を救う?



………。



「いや、何も見なかった。何も経験しなかった。」



「寝よう。スマホも充電しないとだし。」



……………………。


胸騒ぎがする。




…窓が割れて、真っ直ぐ飛びかかってくる。


…避けた所を左腕で追撃。


…ガードしたのを崩した所で頭を齧る…



……………。



ヒュッ


バリィン!!



《ヴェェェェェェェェ!!!》



((ストロング・フィスト))


ガシッ。



「お前が学校を襲ったんだな。」


翼があるなら飛べるんだろう

鋭い嘴でつついたり齧ったりするんだろう

翼が大きく、胴体は小さい。

コウモリ似とも言えるけど。


「どうでもいい。」


((ビッグ・インパクト))

ドゴッ。



……魔物は霧散した。

こいつは死体が残るタイプだと思ったけど。



「さ、寝よう。」


窓のことは明日。



ガシッ。


「見つけたぞ……勇者。」



「…お前。」



「お前!何をした!?」


「な、なんだよいきなり」


「お前のおかげでこのエリアの魔物は最前線エリアに近しいほど多く出現している!何をした!」


「何にもしてねえよ。ずーっと家の中だ。」


「お前は勇者だろう!戦いもしないのか!」


「ああ。もうとっくに勇者なんて辞めたんだ。」



「………フン。なら勝手にしろ。」

ヒュン




…最前線エリア?

とにかく、魔物の出現数が増えてるのか。

通勤通学があるお父さんや兄貴。

買い物とかで外出するお母さん。


…俺のせい?

俺が何をしたんだよ。



引きこもりなめんなよ?



一体俺が何したってんd



「きゃああああああ!」





この声…お母さん!!






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