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俺達が魔法を使う理由  作者: イイコワルイコ
その3、慎重な時ほど苦戦しがち
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一日密着



ヒカリたんが硬直してから一ヶ月。

エル達が派遣されてきたことで、問題は増えなかった。

減りもしなかった。



「ヒカリたんどんだけ有能キャラなんだよ…もう疲れたぁ」


最近はベッドが好きすぎる。

過労死って言葉が現実味を帯びてきたんだよね。

単純に戦闘が増えた。

何も知らない俺がBに襲われ、ヒカリたんに救われたあの日の前も。後も。

ヒカリたんは探知スキルで魔物を1人で駆除してきた。

俺が勇者になってその負担は半分に。


「難易度の上がり方が急すぎぃ…ふぅ…」


あのナースのフリした魔物が現れた日から、明らかに魔物の出現が増えてる。

しかもAとBだけだったのに今は…


「今日はDとE2体…」


ー魔物…種ー

A→スライム

B→蓮コラ粘土

D→人の腕が10本生えた梟

E→巨大化スキルを持つゾンビ犬


用語使う自分に酔ってんじゃねえよってか。

その通りだ!でももうちょいこのまま。


戦闘量はバカ様並。

数日に1回だったのに1日に数回だからね。

しかも何が酷いって


「…まだレベル33か。ふひぃ。」


クソゲーにありがち!

敵強くなっても経験値がしょっぱい!

DとEはスライムと蓮コラ粘土と経験値は一緒だと思ってる。多分そう。


Prrrrr…

「うぅ…出たくない」

Prrrrrr…

「…もしもし。」


「ナギ!今どこだ!ちょっと魔物の数が多いんだよ!割り勘にしてくれ」

「何言ってんだよ…頼れって言っただろ?頼るよ。おやすみ。」

「お前勇者だろー!っおら!…どけ!…いいから早くこい!…回復頼む!」


「あ、切れた。やだー…」


エルはズルい。

親がマリオだからな。

基本的に自分専用の回復チームを従えて、好きなだけ攻撃した後、回復チームに瞬時に全回復してもらう。

タイマンなら負けないとか当たり前じゃんね。



「行くか…」



………………。



「ナギ!おせーぞ!こっちこっち!」


「今行くよ……ダメ、もう寝たい…」


《ウキャァァァァ!!》


「またゾンビ犬かよ…コイツめんどくさい。」


「…破壊の斧!!」


ズォォォォォォン!!


《ウキャッ!ァ!…》


「3…2…1…」


《ウキィィィィィィ!!》


「巨大化じゃなくて猿化だよな。鳴き声が。」


コイツは2回倒さなきゃいけない。

地味に素早いから攻撃外したらまためんどくさい。

とにかく戦闘がめんどくさい!!


「破壊の斧!!」


((ストロング・フィスト))


「これでっ満足っかぁぁ!」


ズバァァァズバァァァン!!



「火力ゲー。」


斧を全力で回転振り。

斧の効果で刃を巨大化してるから攻撃範囲もダメージも絶大。

破壊の斧…慣れたね。


「ナギの斧便利だよなー!そこのもまとめて頼むわ!」

「頼れって言ったのお前だろうが!!」



………………。



「お疲れぃ。いやー。逃げ回って魔物集合大作戦、大成功だったな。」

「そんなことしてたからあんな大量だったのか…AとBが大量ならもっと楽なんだけどな。」

「まぁいいじゃん!強くなれるぜ?ちょっとずつww」


「ゆっくりしてらんないよ…レベルも…ヒカリさんのことも。」


「もう少しな。魔法陣に魔力が溜まれば…あと数日だから。」


「うん…分かってる……う!」


「どうした?実は負傷してましたのやつ?」

「違う!静かに…アイツ。」

「あのパーカー被った子供か?それが?」


「アイツに両手切り落とされたんだよ」


「マ!…じで?あぶねえ騒ぐとこだった。どうすんだ?リベンジとかリベンジとかリベンジとか。」


「リベンジな。でもアホみたいに強いんだよ。それにガントレットみたいに1度使った技のモチーフだし、嫌な予感しかしない。」


「お前の技なんじゃね?他人の技使えるよーって。」


「ものまね士?オリジナルほどの威力はありませんみたいな…でも…間違ってないかも…技なのかな?」


「おい、遠くに行っちゃうぞ。」

「だからエルに頼るんだろ?千里探知。」

「おお…頼り方分かってきたな。」


千里探知。

ヒカリたんの探知の上位スキルだね、わっかりやすい。

さらに上位の絶対探知もあるとかないとか。


「で?戦える時にやらないと後悔するかもよ?」

「戦ってまた何か切り落とされたらそれこそ後悔しかないよ?」


「2人でボコるか!」


「…あ、その発想はなかった。でもなー。」

「何が問題なんだよ。ぶー。」

「あいつの必殺技が問題なんだよ。体の部位を切り落とす火力だけじゃない。攻めでも受けでも撃てるんだあれ。俺はカウンターverにやられた。」

「で?2人なら的も散ってムズいだろ。」

「手刀。あいつ手刀。しかも瞬間移動で生きてきましたってぐらいずーっとすばしっこい。隙が全然ないんだ。耐久は低いみたいだけど、トドメを刺しにいくと…」

「カウンターか!そりゃあ面白いな。」


「ねぇ好奇心は時に命取りだよ?」


「勇者がそんな控えめなのはどうなの?」


「ぶー。」


「そろそろ探知外だ。本当にどうする?」


「追いかけよう。戦わずに…観察。うん。」




………………。




「お嬢ちゃん、いつもありがとうなー!はい、1個おまけだ!」


「おじさん。たこ焼き、美味しい。また来る。」



「あいつ女の子だったのか。」

「耐久が低いのはかよわい女の子だったからなんじゃないか?」



………………。


「Getおめでとうございまーす!」


「ウサギ。もふもふ。可愛い。」



「ナイスキャッチャー上手すぎ。あれゲーセン側の利益が出たら排出するって聞いたことあるぞ」

「…全部100円で取ってんな。エル。あの景品盗ってきてよ。」

「やだよ!泥棒じゃん!」

「お前盗賊じゃん?」



………………。



…ここは、魔王と戦った河川敷。



「どこいったんだ…俺が見失うなんてな!w」

「本当にこっちだった?」

「最後はこの辺だった。間違ってないぞ。でもピタッと気配が消えたんだよな」


…これは、バレてるやつか。


「エル。武器構えろ。来るぞ」

「え?あぁ〜。誘い込まれたってわけか。」



ヒュンッ!


「破壊の斧!」


ッキン!!


「…勇者。追いかけてた。ずっと。」

「そうだな。今日1日見させてm」


「もらったあああああ!!」

「影斬り!」


シュパシュパシュパッ!


「いってえええええ!」

「ナギ!?悪い!なんでだ!あいつに当てたはず!」

「だーかーら!あいつはやめとくべきだったんだよ!」


「勇者の仲間。レベル35。まぁまぁ。」


「人様のレベルを見て当てれるってヤバいぞナギ。」

「あいつは分析官だからな。」


「2人共、要らない。」


ヒュンッ!!


「噂通りだ…なっ!」


キンッ!


「今度は俺に挨拶か?よろしくなお嬢ちゃん」


「お前。嫌い。」


「俺は好きだぜ?こういうの!」


((ヘイト・スプレー))


「っ!!」


ズザザッ…


「勘がいいなー。でも。お、そ、い、ぞ♪」



「ナギ!こっち来んなよ!毒ガス撒いたから!」

「ばかやろう!俺近接だぞ!やることなくなるだろ!」



「っ!ゴホ!ゴホ!ゴホ!…毒。」


「毒っても呪術寄りの魔法だけどな。お嬢ちゃん。俺達の勝ちだ。諦めな。」


「ゲホ!ゲホ!…負けない。」


「あーらら。じゃあぶっ倒してそのフード取っちゃうとしますか。」

「エル!」

「分かってるよ!…とっておきはこういう時に使うもんだ。」


((ヴィクトリー・ゾーン))



………………。



「っは!どうなった!?何が!」


…言わんこっちゃない。


「エル!エル!大丈夫か!」

「回復チーム呼んだ…ちょっと休むわ…」

「しっかりしろ!…血が止まらない…!!」



「そいつ。ギリギリで防御。悪くない。」


「お前!何が目的で俺とヒカリを見てたんだ!魔物か!?魔王なのか!?」


「弱い勇者。要らない。」


「ちっ!噛み合わねえな!破壊の斧!!」


これなら…どうだ!


ヒュンッ!!


「!!勇者。はy」


ズァァァァン!!!!



「くそ!外れた!」


「…フゥゥゥゥゥ…」


「カウンターする気満々のやつに突っ込むバカがいるかよ!」



…いや、前と違う。俺には破壊の斧が…


「せっかくなら試すか。」


ヒュン!!


「我が名において命ずる。その命…」

「悲しく…散らせ。」



((イーヴィル・イーター))



「破壊の斧ぉぉぉ!!」


巨大化した刃で…


ッガキイイイイイイイン!!!


「うぅ…防げた!!」


「ありえない。勇者。ありえない。」


「有り得るんだよ!洗剤ネタああああ!!」


ブオオオン!!


「避けられ…ぬん?」


パサッ。


…フードが。



「こ、これは…」


綺麗なピンク色の髪の女の子。


「デジャヴだ…」


「勇者!見た!モモ、見られた!」



「え?」



ヒュンッ!!



「ちょ!…」


逃げられた。


でも、デジャヴ…どこで?


名前はモモ…って言ってたな。自分のこと名前で呼ぶタイプか。



「でも…斧、かなり戦えたな…。」


いい加減…寝たい。





…ドサッ……zzz








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