答え合わせ
ズゥゥゥゥン…
「……っ!!魔物!…ここは?」
「おーおー。やっと解けたな。お疲れ、下がっていいよ」
「あなたは…?」
「俺か!エル!エルだよ。ただのエル。」
「エルさん。これは一体」
「病院で魔物出ただろ?Jのスキルは硬直だ。ナース服着てたし不意打ちされたってとこか?」
「病院…!ナギ君!」
「まぁまぁまぁ…ナギならピンッピンしてるよ。昨日はフード女とやり合ってたしな。あ、変な意味じゃないぞ?」
「…フード!その魔物は危険よ!ナギ君は!?」
「だから大丈夫だって。フード引っぺがして正体明かしたんだぜ?っていうかあの子人間だから。」
「いいえ。間違いなく魔物よ。」
「なんたって…」
ッキラ。
「あぁ。そういうこと。見た目も行動も間違いなく人間の子供って感じだ。魔物ってのはどうかと思うけど…手刀で短剣や斧とガチガチ弾き合っても血出なかったし、何かあるんだろうな。あ、名前はモモだからな。」
「モモ…。」
「にしても。復活早々ナギ君ナギ君って。なかなか見せつけてくれるよなー。」
「えっ!?そ、それは…彼は勇者だし…大切なクラスメイトよ。」
「へぇー。ク・ラ・ス・メ・イ・トねぇ。」
「…そういうのじゃ…そういうことなのかしら。」
「いいねえそういうの。見守っとくよ青春。そろそろ立てるか?特に異常無ければ悪いけどオヤ…マリオのとこに行ってくれ。」
…………………………。
「やぁやぁヒカリさん。元気になったみたいだねぇ。もう大丈夫なのかな?」
「はい。ありがとうございます…」
「どうかしたかな?まあいい。頼み事があってね。最近このエリアでやたらと魔物が出るようになったんだよ。」
「そうでしたか。それならすぐに討伐を。」
「それも頼もうと思ってたんだけどねぇ。どうにも種類も数も多くてねぇ。誰かが手引きしてるんじゃないかと考えてるんだ。…魔王とかね。」
「また魔王が現れると?」
「うーん…ナギ君が対峙した魔王はまだ存命みたいだし、魔王への警戒。それと一応、他に魔物を手引きしてる誰かがいないか調査をお願いするよ。ナギ君達は…少し、賑やかだからねえ」
「さてさて。今日のチキンちゃんはぁ。衣がサクサクだねぇ…お肉は大事♪うん、少し生だけど美味しいねぇ」
…クチャクチャ…
………………………。
「行くぞバカ!」
「来いよ雑魚!!」
((ストロング・フィスト))
「破壊の斧!!」
バカはレベル50超えの勇者。
だからレベル上げ的な意味でも対人戦的な意味でも練習には持ってこいなんだよね。
ッガキン!ッガキン!
「おらおら!そんなもんか!」
((ロール))
「いい加減新しい技覚えろよ!バカだから無理なのか!?」
「んだおらあっ!!」
ッガチイイイン!!
「おう!?重いっ!」
「どうした雑魚!もっと来いよ!っおら!」
「っしゃあ!やってやる」
((ストロング・フィス
「ナギ君!」
「ほぇ?」
ドゴッ!
「ぶふっ!!!!ぐぁ。」
「ナギ君!!」
「ヒカリさん…治っでよがっだ…」
「だ、大丈夫なの?」
「ヒカリ、そこどけ。」
「ダメよ!こんな…もう止めてください。」
「違う、ほら。」
スッ
「バケツ?」
「…も"うだめ"…っぷ!」
「ああ!そういうこと!ナギ君、いいよ、ここに出して。」
「おろろろろろろろろろろろろ…」
「見たくねぇ。見たくねぇ。見たくねぇ……臭いが…っぷ。」
………。
「スッキリしたかしら?」
「うん。多分平気。」
「本当に?全部出した方が楽になるわよ?」
「うん、あのー。うん。」
軽く勘違いしそう…というかあんま見られたくないとこ見られたな…
「でも弱いとこも受けとめてこそだよな」
「おい雑魚!いい加減吐かないようになれ。そういう技覚えろ。」
「多分ねえだろ!あっても貴重な枠を吐き気無効で潰してたまるか!!」
「二人共、仲が良いのか悪いのか…っ!!」
「ヒカリさんどしたの?」
「魔物よ。」
「俺のエリアで湧くとはいい度胸してるよなぁ!っし、掃除といくか!!」
「魔術師…治った。問題ない。」
「あなたは…!」
「おいおいヒカリ、お前魔物って言ったよな!ただのガキンチョじゃねえか」
「バカ、ただのお子様だと思ったら痛い目に…」
「なんか分からんが俺が相手してやる。どうするガキンチョ。」
「……お前も勇者。レベル52。かなり強い。」
「そうか、俺の強さが理解出来るのか!ならお前、雑魚じゃねえな。」
((ストロング・フィスト))
「こっちから行くぜおら!!」
「バカ!やめ」
ヒュンッ!
「へぇ!やるじゃねえか」
ッガキイイイイイン!!
「……っ。勇者、攻撃重い。…はぁはぁ。」
「因縁あるみてえだからな。加減はしねえぞ!」
((ストロング・ナックル))
…まだ技隠してたのか!
あれはナックルダスター、格闘家の定番装備だ…
「この1発は…最っ高だぜ?」
「派手に飛びな。」
((ビッグ・インパクト))
「っ!!!…………。」
「なに!?耐えるのかよ!血も出ねえのか、どうなってやがる!」
「おい!バカ!離れろ!斬撃の間合いに入るな!」
「斬撃ぃ?刃物の一つも持たねぇで…」
「……フゥゥゥゥゥ…」
「ほら息整えるだけじゃねえか!トドメと行こうぜ!」
((ビッグ・インパクト))
「我が名において命ずる。その命…」
「悲しく…散らせ。」
((イーヴィル・イーター))
まずいまずい!斬られたら生身じゃダメだ!どうにかして阻止しねえと!
…あ。
「モモ!!モモ!!」
「!!名前!」
「おらぁ!!!」
ドゴッ!!!!!
「…ッッキュゥッ!!」
ドサッ。
「た、倒した…!!」
「ナギ君…まだ動かない方が」
「だ、大丈夫それより…」
「ふぅー…ガキンチョ相手にやり過ぎたか?」
「いや、これでやっとだろ。俺が気をそらしてギリギリ。」
「なんだと?随分俺を舐めてるようだな。」
「それはペロッペロにな。」
「やんのか!」
「やらない。今はこっちが優先だ」
「…ぐぅぅっ…」
「少し可哀想ね。」
「ヒカリさん…今のうちによく調べてくれ。本当に魔物なのか。」
「ええ。……」
「間違いなく人間だろ?役割持ったガキンチョだ。ま、それだけ潜在能力買われたってことだな」
「うん、やっぱり魔物よ。石がそう告げてる。」
「それが探知スキルの魔装備?」
「私のは少し特別なんだけど、そうよ。」
「魔装備の故障みたいなのは」
「有り得ないわ。これに限っては絶対に。」
「そうか…」
少し顔が引きつったような…ヒカリさん、何かあったのかな。
「さてと…」
パサッ
「やっぱりピンクだ。」
「どうした、お前こういうのが…この趣味は犯罪だぞ?」
「だーれーがロリコンだ!俺はなぁ!!」
「なんだよ!」
チラッチラッ…
「お、俺は…ロリコンじゃねええ!」
「誤魔化せてねえな雑魚勇者。やっぱりお前はロリコンだ。」
「お前なぁ!!」
「二人共。」
「………!!」
「大丈夫よ。あなたを攻撃しないわ。でもお話しましょう?聞きたいことがあるの。」
……………………。
「ナギ君とバガ様はここに。騒いだりしないでね。」
「わーったよ。雑魚がちょっかい出さなきゃ大人しくしてるさ」
「俺だってバカがバカしなきゃバカしないよ。」
スタスタ…しーー。
ビックリした。最近学校で流行ってる遊びで35億とか言うのかと思った。
うわーあの静かにのジェスチャーもう1回見たいな。待ち受けにしたい。
「お名前は、モモちゃんでいいのかしら」
「モモはモモ。魔術師、正しい。」
「私のことはヒカリって呼んでね。」
「………ヒカリ。」
「うん。あなたは…人間?それとも魔物?」
「…………半分正しい。半分間違い。」
「半分だけ…?…うん…」
「モモは守護者。必要な人間を守る。」
「ガーディアン…!!そうなのね。半分…正解…分かったわ。ありがとう。」
「ヒカリ、モモと戦うか。」
「いいえ。私はあなたに守ってもらうわ。」
「分かった。モモ、ヒカリを守る。」
スタスタ…
戻ってきた。
「ど、どうだった!」
「すごい事になってきたわ。今すぐあの子をマリオ様の所へ連れていかなきゃ。」
「え?敵だろ?なんか情報を吐いたのか?」
「理解出来れば味方よ。それも、最強の味方。」
…………………。
「おやおやナギ君にヒカリさん…その女の子がそうかな?」
「はい。…モモちゃん、この人はマリオ様。守るべき人よ。」
「分かった。」
「なるほどー。本当に守護者なんだねぇ。これで点と点が繋がったよ。」
「ごめん、俺だけ仲間外れなんだけど」
「そうかそうか。なら少しお話しよう。」
ー守護者 モモー
※人間と魔物のハーフ&ハーフ。
※魔王との戦いにおいて、長くサポートしてくれている
※守護者の役割の通り、守ると決めた者・物を"必ず"守る
※守護者の役割は付与ではなく、"発現"する。
「…なんか規格外って感じだな。」
「守護者はとても数が少ないの。どちらの側にも。」
「どちらの側にも…え。魔王側にも守護者いるのか!!仕える相手間違えてるよー!」
「ナギ君、守護者はねぇ。うーん。君に伝えるにはなんと言えばいいのか。」
「悪く言えば兵器だ。手に入れたやつに従う。だから見つけたらすぐに引き入れなきゃいけないんだよ。」
「エル!居たのか!」
「盗賊だしな」
ニコッ
「ルイージ。本人を目の前にその言葉選びは」
「分かってる、皆まで言うな。悪かったな」
「…構わない。盗賊は説明しただけ。」
「そうか。で、モモはどっち側なんだ?」
「………………。」
「え、俺は無視なの?」
「ナギ君、この子良い子なの。慣れるまで待ってあげて?」
「しょうがないって。ナギはストーカーだってしたぐらいだもんな。」
「ちょ!それお前も!」
「うふふ。モモちゃん、ナギ君も守るべき人よ。お願いね。」
「…ヒカリが言うなら。分かった。」
「うんうん。モモちゃんはヒカリさんに懐いてるみたいだねえ。ちょうど一人暮らししてるし、どうかな?モモちゃんを預かってくれるかな?」
「え!!ヒカリさん一人暮らし!」
「そうよ?…家族はもう居ないもの。」
「…ごめん。」
「いいのよ。モモちゃん。私と一緒に暮らそう?いいかしら。」
「モモ、ヒカリと暮らす。問題ない。」
「良かった。よろしくね。」
謎のフード。
俺の両手を切り落としたそいつは。
守護者という名の兵器だった。
ピンク色の髪をした、顔の整った女の子。
球技大会の時に、高校生に混ざるのは無理があったけど、守護者の何かで都合良く動いてたんだな。
どこかで見た気がするけど。
「ヒカリちゃん、妹が出来たな。いや、母性すごいし母親か?」
「エルさん、モモちゃんはモモちゃんよ。私の大切な人達の1人。ね。」
「……………。」
ギュッ
え、そんなに懐く描写あった?
でも理由があるとすれば…ヒカリたんの魅力だな。
ヒカリたんに可愛がられたら誰だって…ねぇ俺も一緒に住めないだろうか。
「でもこれで、視線に怯えずに済むんだな。あとあの必殺技も。」
「ナギ、聞いてみるか?」
「何を?」
「守護者ってな。相手のステータスを知ることが出来るんだよ。」
「え!!?」
(お前、書庫でー様々な役割ー下巻読んでないのか?)
(なんだそれ!知らねえ!)
「ナギ君?どうしたの、こそこそ話?」
「あ、いやー。ちょっといいかな。モモ。」
「何。」
「俺の役割とレベル分かる?」
「勇者。レベルは34。」
「おぉ…。なぁ。俺の"技"分かるか?」
「…………。」
「へ?ノーコメント?」
「……………。」
「モモちゃん?ナギ君は悪い人じゃないわよ?」
「勇者。技分からない。覚えてないか封印されてる。」
「な、なにそれ!…本当に分かんないの?俺の技。」
「勇者。しゃがめ。」
「え?ほ、ほい。」
ピタッ
「マッチョ!」
風邪引いて寝込んでる時に異性がやる胸キュン。
デコピタ。
ふざけんなよ!顔ちけえよ!
ちょっとだけ…可愛い…よ。
「勇者。封印されてる。解けない。」
「ナギ君…今まで何か変な魔法かけられたり…」
「するわけないない!なに封印って!あれか、物語終盤で封印解けて覚醒して…あ、なんか未来が明るい。」
「……ヒカリ。魔物来る。モモがやるか?」
「いいえ。大丈夫よ。ナギ君とエルさんが戦うから。」
「え!ヒカリさんは!」
「私はモモちゃんのお洋服とか揃えたいから…今日はごめんね。」
(ナギ、恋敵出現だな)
(うっせーよ、相手は子供で女の子だよ!)
「そうかそうか。賑やかでいいねえ。じゃあ、ナギ君とルイージ。魔物の討伐をお願いね。ヒカリさんには…これ。モモちゃんの身の回りの物と生活費だね。」
「ありがとうございます。」
「オヤジ!俺にも何かくれ!」
「お前清々しいクレクレ君だな。」
「困った息子だねえ。ほら。」
ッベチョ。
「え?www」
「つけダレチキン。深みのある味でねえ。」
「要らねえよ!手が油まみれじゃ…くっそ!手洗ってくる!」
「うふふ。賑やかで、いいわね。」




