語り合う本心
おれは今、ゆいさんの家にいる。
ゆいさんは今日の疲れで眠ってしまった。
おれは夕日を眺めながらゆいさんについて考えていた。
「ゆいさんって寝顔も可愛いなぁ。
ゆいさんは俺にとって大事な友達なのだと思う。
あー、いつか彼女もほしーな。」
「っ…」
「…」
「ゆ、ゆいさん?」
突然の出来事に唖然としていた。
おれがゆいさんに抱きつかれている。
俺の心拍数は上がり、顔も赤みがかってくる。
「ん…?」
ゆいさんが急に離れた。
「ご、ごめん香くん。」
「こちらこそごめん。」
「…」
「…」
そこから数分。静寂がやんだ。
「香くん、ちょっと話に付き合ってくれない?」
「全然いいですけど。」
どちらも平然を取り戻したが、まだ胸の音が消えていない。
「初日の時に校訓がぼそっとつぶやいたこと覚えてる?」
おれの頭ははてなマークで埋め尽くされた。
俺が初日から何をしたか思い出せないのだ。
「私が男子に囲まれてるときに、話すの苦手なのかなってつぶやいてたじゃん。
私、その時に聞こえちゃったんだよね。」
思い出した。あれが聞かれてたなんて…
「あの時ちょっと嬉しかったんだよね、私。
私は本当はあまり話すのが上手じゃなくて苦手だったの。
中学生くらいの時からかな、私が人と話すことが増えてきたの。
その時は全力で笑顔作って頑張ってて、高校の初日もそうだった。
でも…
ごめん、やっぱり何でもない。
さっき寝ちゃってごめんね。」
今のは何だったのか俺には理解できなかった。
おれはその後、とうまくんとこはるちゃんとゆいさんとゲームをした。おれは画面越しに映るゆいさんのほうが気になってしまった。




