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前世勇者の俺が転生した結果!?  作者: Re:Ei


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第五十話 あの日の続きを拒んだ君

そして俺は...

零「ふぅ....」

大浴場に浸かっていた

すげぇ癒されるなぁ

それにしても...

俺は辺りを見渡し

零「大浴場より広いかもな」

そこら辺のホテルの大浴場より広かった

そんな中で俺だけ一人風呂に浸かっており

逆に寂しさすら覚える

まぁ...

ここで兄貴とかが入ってたら気まずいんだろうけどな

.....

プレデターに入ってる以上、俺はこれから兄貴と関わらなくちゃいけない

俺はまだあの人の事を家族だと思っている

でも....

あっちはどう思っているんだろうか

俺の事なんてもうどうでもいいのではないだろうか

零「違うよな」

あっちが俺をどう思ってるかなんて関係ない

俺は兄貴を連れ戻す

それだけが俺の目的なんだ

願わくば...

またあの日のように...

美月「随分と独り言が多いねー」

零「...別にいいだろ一人なんだから」

美月「まーそうだけどねー」

零「あぁ」

零「.....」

美月「.....」

零「....は?」

俺は思わずそちらを見た

そこには、服を着たまま風呂にいる美月がいた

零「お、お前何やってんのっ!?」

幸いにも俺は風呂に浸かっていたため上半身しか露出はしていない

零「ここ男風呂だぞっ!?」

美月「うん、知ってるよ?」

美月はケロッと言ってきた

零「じゃあなんでいんだよ!」

零「女湯あるだろ!」

美月「んー?」

美月「だって私君の体見に来ただけだし」

零「....は?」

美月「いやーあのフィジカルお化けの蓮に勝った体ってのは一体どんなものかと思ったけど...」

美月「全然筋肉ないんだね?」

俺は思わず頭を抱えた

こいつは本当に興味本位で来ただけなのがタチ悪い

零「...学園長に言いつけるぞ」

美月「んー意味ないと思うよ」

美月「多分またか、って言われて終わりだと思う」

零「また?」

美月「うん」

美月「この前司希にやったんだけどね」

美月「司希はなんか...」

司希「もしも、美月が自分の部屋にいたら」

美月「とか言って強制送還されてさー」

美月「その時に学園長に呼ばれたんだけど」

美月「人間観察ですって言ったらなんかため息つかれて解放されたの」

美月「だから今回もそうなると思うよ」

零「...あぁ、そうか」

俺はもう呆れていた

学園長が解放した理由が分かった気がする

だがずっとここに居られるのも困るので...

美月「ちょっ!あっついんだけど!?」

俺は風呂のお湯を美月にかける

零「このままずっといたら服が濡れるぞ?」

美月「....」

美月「分かったよ、帰ればいいんでしょ」

そう言って美月はぶつぶつと文句を言いながら風呂場を後にするのだった

零「....二度と来るな」


そして俺が部屋に戻ると...

美月と悠がトランプをしていた

美月「お、神谷君」

美月「風呂はゆっくり楽しめた?」

零「...誰かさんのせいで全然癒されなかったよ」

美月「あははっ!」

美月「誰のせいだろうねー?」

俺はキリッと美月の睨む

悠「....何があった?」

零「なんもないよ」

零「お前達は何やってるんだ?」

悠「んー?」

悠「ババ抜き」

零「なんでお前達は二人しかいないのにババ抜きを選んだんだ」

零「絶対に楽しくないだろ」

悠「えー案外楽しいよ?」

零「はぁ...」

零「カードよこせ」

悠「?」

零「二人より三人の方が楽しいだろ」

零「俺も入ってやる」

悠「いいの?」

悠「あぁ」

美月「お、やったね」

美月「神谷君ボコボコにしちゃうよ?」

美月「ババ抜き女王とは私の事よ」

零「誰だお前」

そんな感じに俺達は色々なゲームをして夜を過ごした

悪くない時間だった

試験を行わない時のプレデターがどれだけ平和なのかを実感した

しかし

楽しい時間というものはあっという間に過ぎてしまい

悠「じゃ、また来るよ」

美月「おやすみー」

もう夜も遅いという事で今日はお開きになった

やる事もなくなったため俺は電気を消しベッドに潜り込んだ

しかし...

零「...寝れねえなぁ」

あまりにも濃い一日を過ごし脳が覚醒してるのか、全然寝付けなかった

少し頭を冷やすために俺は夜風を浴びにいくのだった

ガチャリッ

俺が屋上の扉を開けると...

そこには先客がいた

零「...未成年の喫煙は犯罪じゃなかったか?」

零「兄貴」

そこには屋上のフェンスに手をつきもう片手でタバコを持つ神谷司希がいた

司希「.....」

司希はこちらを見る事なく煙を吐き出す

司希「お前には関係ない」

零「あるに決まってるだろ!」

零「あんたは俺の兄貴だ!」

司希のタバコを持つ手が止まる

だが、こちらには振り返らない

司希「その呼び方はやめろ」

零「いやだ」

零「何を言われようがあんたは俺の兄貴なんだよ」

少しの沈黙

夜風が二人の間を吹き抜ける

司希「...説教をしにきただけか?」

司希「それなら俺は帰るぞ」

そう言って兄貴は一歩を踏み出した

零「...まだ、終わってない」

司希「あ?」

兄貴が...

兄さんが初めてこちらを振り向く

零「聞きたい事が...あるんだ...」

司希「.....」

零「なんで...あの日、兄さんは出て行ったの?」

零「本当に兄さんが....」

零「本当に兄さんが父さんと母さんを殺したの?」

司希「さぁな」

零「っ!!」

零「俺は兄さんから真実が聞きたくてこの学校に来た!」

零「そのためにプレデターになったんだ!」

零「兄さんは俺の事が嫌いかも知れないけど...」

零「俺は兄さんが大好きなんだ!!」

あぁ...

やっと言えた

そうだ

俺は様々な理由をつけて兄さんを憎んできた

俺より強い、家を捨てた、何も答えてくれない

そんなどうだっていい理由を並べたて、あたかも自分は兄さんを嫌っていると思い込んできた

思い込まなきゃやっていけなかった

だけど...

今気づいた

俺の行動は全部...

兄さんを想っての行動だ!

俺は兄さんに手を伸ばした

零「帰ろうよ、兄さん」

零「俺達の家に」

そんな俺の言葉に.....

司希「クックック....」

司希「アハハッ!!」

あろう事か、兄さんは笑い飛ばした

零「兄...さん?」

司希「あぁ....悪い悪い」

司希「お前は本当になんも変わってないんだなって思ってな」

司希「零、その問いの答えだが...」

司希「答えはNOだ」

零「ど、どうして!」

兄さんの顔が急激に険しくなった

司希「お前はこの学園で何を学んだんだよ」

司希「そんな甘っちょろい考え方なら...」

司希「お前、死ぬぞ?」

零「っ!!」

司希「俺がこの学園に来たのは上を目指したかったからだ」

司希「あんな場所じゃ俺は輝けない」

司希「あの家は俺にとって足枷だった」

司希「だからここにきた」

司希「それ以上でもそれ以下でもない」

兄さんはタバコを手から離しそれを踏みつけた

司希「零、勘違いしてるようだから言っておくが」

司希「最強は...」

司希「俺だ」

そう言って兄さんは屋上を後にするのだった


第五十話 終了

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