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死人に口無しってな

古き良きツンデレの悪役令嬢の矜持や、金眼のアビーのアニメ化はまだかな?

 


 俺が、そう言うと執事は周りの状況を確認すると言った。


「……分かりました。 ガンウッド様に、ご報告いたします」


 その後は、すんなりと話が進んで終わった。


「パパが現れて、金や権力の暴力が来ると思っていたのになぁ」

「あっさり認めていたよね」

「そうだなよな、ルシア」


 あの後、野郎の父親であるガンウッド侯爵が応接室に入って来て、ガンウッド家は今後、俺達に自分からは関わらない旨を書いた魔法誓約書と、慰謝料として白金貨2枚を俺達に差し出した。


 貴族と関わる気は無かったから、俺達も示談に応じる事にしたよ。


 それから数日後、俺達は夕食を外で済ました帰り道で、大勢のチンピラ共に囲まれた。


「この機を待っていたぞ」


 チンピラ共の集団から一歩前に出た野郎が、そう言っていたが、誰だ?


「ライカ様。 元ガンウッド侯爵家の嫡子です」


 俺の表情から察したリンが教えてくれた。


「死にたくなかったら、付いて来い」


 別にどうあっても死ぬ事は無いが、俺としても野次馬達に見られるのは面倒だから付いて行く事にしたのだが、この元貴族の嫡子は、平民になる事が決まっていたから魔法誓約書に名前を記入していない。


「止まれ」


 到着した場所は、都市の神殿裏の墓場だった。


「それで、元貴族様が何の用だ?」

「貴様を殺せば、その奴隷の権利は私に移る!

 そうすれば、私は……」

「そう興奮するな」

「……そうだな」


 チンピラ共の中から1人が、元貴族様の嫡子の横に立ちいさめた。


「幾ら何でも、この大人数が相手ではどうする事も出来ないんだからな」

「……そうだな」


 確かに、ざっとかぞえても30人以上は居るな。


「それに……」


 ……パチン!


 あとから元貴族様の嫡子の横に出た野郎が、指を鳴らすと18人が、槍や剣をソフィア達3人の身体に触れるギリギリ手前まで近付け、残った連中も武器を構えた。


「こうすれば良かったんだよ」

「確かにそうだな。 さあ、どうする?」


 はっきり言って、どうにでもなるが、どう返すのが良いかな?

 ソフィア達も、どうにでも対処出来るから、落ち着いている。


「恐怖で動けないみたいだな」

「そうだな」


 向こうは、勘違いしているな。


「……周りに仲間や第三者は居ないな」


 俺は、周りに覗きをしている者が居ないかを気配と魔力の両方で探知したが誰も居ない事を確認すると言った。


「……全送還」


 俺が、そう言った瞬間にソフィア達3人は消える。


「「なに! 消えた!?」」


 前に出た2人や、武器を突き付けた連中や周りのチンピラ共もソフィア達3人が突然消えたから動揺している。


「召喚。 ソフィア! ルシア! アリシア!」


 ソフィア達3人が、俺の前に現れる。


「そういう訳で、解散とかは不可能だ」

「「……!?」」

「それではさようなら。 ……雷撃弾ライトニングバレット


 俺達の前にいる2人と、ソフィア達3人に武器を突き付けた18人以外の全ての眉間に雷撃弾ライトニングバレットを放つ。


「ソフィア、ルシア、アリシア。 どうぞ」

「「「は~い!」」」


 これだけで察したみたいで、ソフィア達は各々が好きな方法で、残った連中を蹂躙した。

 その間に、俺はリンにお願いして衛兵を呼んで貰う。


「行ってまいります、ライカ様」


 約20分後に衛兵達が到着したが、その時には元貴族の嫡子を含めた物言わぬ死体が30人が転がっている。


「……分かりました。 後は我々がします」

「お願いします」


 衛兵から事情聴取を受けたが、反論する者が居ないから、俺達が有利になる内容だけを話して解放された。


「死人に口無しってな」


 ……衛兵達が聞こえない所で、そんな事を漏らしたが、俺は別に聖人君子でも無いしな。


 翌日からは、午前中は冒険者稼業をして、午後は散策をしり、ユリナ達と鍛練したりした。


 そんなある日に、冒険者ギルドに行くと、受付嬢からギルドマスターが呼んでいると言われて会う事にした。


「ギルドマスター、用件は?」

「うむ。 実は……」


 話の内容は、簡単に言えば護衛の依頼だ。

 ただ、依頼の護衛対象が王女な訳だ。

 それで、何故そんな重要人物である「王女」が来るかというと……暗殺だ。

 理由は話してくれなかったが、どうやら暗殺未遂が発生したみたいで、事が終わるまで避難する意味で来るらしい。 

 因みに、何故交易都市に避難するかというと、逆に警戒し易いからだ。

 王城だと敵か味方かの判断が難しいが、この交易都市なら近付く者は、敵と仮定する事で対処する事が出来る訳だ。


 それで、この話を俺達にした理由は、先ずは領主とギルドマスターから信頼を得ている事と、俺を除いてメンバーが女性である事からだ。


 まあ、護衛対象が「王女」だしな。


「では、3日後だ。 よろしく頼む」

「ああ」


 俺達は、この護衛依頼を受けた。

 王女の背後にある王族という権力には興味は無いが、此処まで遠方に避難した事には同情したからだ。


 ……3日後、避難しに来た王女御一行が到着して、領主館でお互いの自己紹介をした。


「第3王女フェリシア=ティタ=アレクサスです」


 自己紹介が終わると、俺達も役廻りを決めた。

 フェリシア王女に付きっきりで護衛するのはソフィアとアリシアに、それ以外は普通の護衛役となる。

 ソフィアは、ほんの数か月前までは異世界のとはいえ、正真正銘の「王女」だったから適役だろうし、緊急時の守護の観点からアリシアの結界は重要になる。

 そんな理由から、この2人になった。





厳しくも温かいメッセージを待っています!

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