凱旋だ!
正妻、旦那の財布を閉める。
ゴブリンキングは健闘したが、ミノタウロスの亜種との戦闘で怪我を負っていた為に、奮闘したユリナ達の敵では無かった。
「まあ、俺の支援魔法も有ったしな」
「凄いわ! まるで自分の身体じゃないみたい!」
「……ライカ様、凄いです!」
「我が主は凄いのじゃ!」
「次は、ミノタウロスの亜種だ」
「「「……!」」」
俺の台詞で、浮かれた空気は消えた。
「結界を解くわよ?」
「お願いします!」
そして、アリシアの結界が解かれた。
「BuMoooーーー!」
「やるわよ!」
「はい!」
「のじゃ!」
ユリナ・リン・ランを中心に、ミノタウロスの亜種との戦闘が開始された。
「私からいきます! ……石槍」
「BuMoooー!」
視界を防ぐ意味でも放たれたリンの石槍は、ミノタウロスの亜種の顔に向かって放たれ、見事に狙い通りにミノタウロスの亜種は両腕で石槍を防御した。
「ランも行くのじゃ!」
「Bu…Moooー!」
その隙を狙ってランが駆けると、その勢いのままにミノタウロスの亜種の右膝を、斜め前からライダーキックを放つ。
「今! 炎矢!」
「BuMoooー!」
ランの一撃で重心が崩れて、右足に体重が掛かっている時を狙ったユリナの炎矢が、ミノタウロスの亜種の右膝に直撃した。
こうして、先制攻撃が成功して、ユリナ達が主導権を握ったまま戦闘は有利に進んだ。
そして佳境に入り……
「……光身強化!」
ユリナが光属性の身体強化をした。
「は!」
「Bu…Moooーーー!」
ユリナの光属性に強化された一撃は、ミノタウロスの亜種の右腕に深いダメージを与えた。
「私もいきます! ……闇矢!」
「BuMoooーーー!」
リンの闇属性の矢は、ミノタウロスの亜種の左腕に深く刺さった。
「次はランの番なのじゃ! ……氷闘爪なのじゃ!」
「Bu…Moooーーー!」
リンが闇矢を放ち左腕にダメージを負わせ、そのダメージで出来た隙を突き、ランは自分の武器に氷属性の付与を施した氷の爪を作りミノタウロスの亜種の左膝に攻撃した。
「……トドメよ!」
「BuMoooーーー……」
ユリナも自分の武器に光属性の付与をして、遠心力も加えた一撃は、見事にミノタウロスの亜種の首を斬った。
「……ハァハァ……ライカ、勝ったわ!」
「ライカ様、やりました!」
「勝ったのじゃ!」
「やったな! ユリナ! リン! ラン!」
因みに、ソフィア達は何時でも助けれる様に身構え待機していた。
そして、緊張を解いたソフィア達が言った。
「頑張ったわね」
「凄かったよ!」
「頑張ったね」
「ありがとう、ソフィア。 ルシア。 アリシア」
「ありがとうございます、ソフィアにルシアにアリシア」
「ソフィア達、ありがとうなのじゃ!」
ユリナ達はソフィア達に任せて、俺はミノタウロスの亜種が襲ったゴブリンの集落の処理をする事にした。
「……せい」
俺の右腕の一振りで、ゴブリンの死骸と集落の建造物が灰になる。
「……ほい」
俺の左腕の一振りで、残ったゴブリン共の魔石が浮き上がり、俺の前に集まった。
「……回収と」
その後、俺の右足が大地を軽く叩くと、ゴブリン共の集落跡が不規則に隆起した。
「終わったー」
ゴブリン共の魔石を回収して処理が終わり振り向くと、ユリナ達もソフィア達も絶句していた。
「「「「「「……」」」」」」
「どうした?」
「ライカ……いえ、何でも無いわ」
「そうか」
ユリナが何か言い掛けたが、いいみたいだ。
「じゃあ、こっちも回収するな」
俺が、そう言うと残ったゴブリンキングとミノタウロスの亜種を「倉庫」に仕舞う。
「凱旋だ!」
蛇足だが、バリオスの所に戻る途中に、大型のファングボアが突撃して来たから、風弾丸で仕留めて血抜きを済ませて、バリオスの所で調理した。
因みに、内臓はバリオスが美味しく頂きました。
「「美味かったー!」」
「のじゃー!」
「「「そうね」」」
ルシアとアリシアとランが、素直な感想を述べて、それを生温かく見守るユリナ・リン・ソフィアであった。
「査定をよろしく」
冒険者ギルドに到着した俺達は解体場にミノタウロスの亜種とゴブリンキングを出した。
「「「「「「「「「……!」」」」」」」」」
「何故、ゴブリンキングが?」
解体場のオッサンが言った。
「討伐対象のミノタウロスの亜種を探していたら、ゴブリンキングと争っていた」
「そんな事が……」
「ゴブリンキングの死骸が有るが?」
「……分かった。 査定しておく」
俺達は、受付嬢が居るカウンターに行き、今回の報告をした。
「……分かりました。 査定が終わり次第、お呼びします」
「よろしく」
暫く待っていると、先程の受付嬢に呼ばれてゴブリンの集落と依頼の処理を済まして、ゴブリンキングとミノタウロスの亜種の売却金を受け取る。
「合計で白金貨1枚に、大金貨1枚と金貨2枚に、大銀貨6枚と銀貨8枚か」
「凄い金額だよね!」
「……そうだな」
「何か……嬉しくないの? 白金貨だよ、白金貨」
「「「……ふふ」」」
「ソフィア、説明して」
「ライカは、私達の世界で荒稼ぎをしてたわ」
「……幾ら?」
「……国家予算並みよ」
「「「国家予算並み!?」」」
「そうよ」
「私も聞いた時はビックリしたよー」
「私もよ!」
「……ライカ」
「な、何かな、ユリナさん」
「程々に……ね」
「……は、はい」
意味は分からないが、俺は本能に従い返事をした。
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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