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漁夫の利を取る?

現実なら、順番通りにならない事も普通にありますよね?

 


 話し合いが終わり、俺達は冒険者ギルドに行く事にした。


「7人はパーティとしては多いかもしれないけど、ライカはあまり戦闘には参加しないから問題無いわね」

「そうですね。 ライカ様が参加するという事は、私達では敵わない相手という事になるから大丈夫です」

「それもそうだね」

「そうなのじゃ!」


 ユリナ、リン、ルシア、ランが、本人を前に言いたい放題だ。


「……おい」

「きゃあああ! ライカが怒ったー!」

「……」


 アリシアは騒ぎ、ソフィアは沈黙していた。


「……全く」


 俺は呆れながらも楽しんでいる皆を見ながら冒険者ギルドを目指した。


星屑スターダストのメンバーに、ソフィア達を加入させたい」

「畏まりました。 ではギルドカードを」


 この後、ユリナ達の赤翼レッドフェザーは解散して、ユリナ達3人とソフィア達3人が、改めて星屑スターダストのメンバーになった。


「……処理は完了しました」


 俺達は、受付嬢からギルドカードを回収すると依頼掲示板を見る事にした。


 ……勿論、良い依頼が無いのは分かっている。


「……あ!」

「ライカ、どうしたの?」

「この依頼だが……」


 その依頼内容は、この城塞都市リグランデから北西の森で、ミノタウロスの亜種が発見されて、その討伐依頼だった。

 異世界系ラノベでは主人公達にとっては、雑魚扱いのミノタウロスだが、4人組のBランク冒険者パーティであれば、命懸けの相手だ。

 亜種であれば、尚更だな。


「金貨2枚ね……」

「悪くない金額だね」

「そうですね」

「やるのじゃ!」

「そうだな」


 俺は、その依頼書を取り、受付嬢の所に持っていき討伐依頼を受ける事にした。

 因みに、依頼書には「Bランク以上推奨」と書かれているが、ユリナ達がBランクだから問題無い。


「……処理が終了しました」

「他に情報は有るか?」


 ギルドカードを受け取りながら聞いた。


「……特にありません」

「分かった。 行こうか、皆」


 6人が、それぞれ返事をしながら頷く。


 馬車で移動をしているのだが、バリオスとのちょっと遅い再会に拗ねていたが、帰ったら全身の洗浄と入念なブラッシングで許して貰えた。

 因みに、ソフィア達は俺が気を失っている間に挨拶を済ませている。


 そして、北西の森に到着した俺達は、バリオスに留守番を頼むと、森の中へと入っていった。


 因みに、俺は隊列の真ん中に居るが、それはユリナ達からお願いされたからだ。

 俺が前や後ろに居ると、ユリナ達の冒険者としての成長が見込めないからだ。

 そんな訳で、パーティで一番安全な位置に俺が居る。

 それで順番だが、前からユリナ、ラン、アリシア、俺、ソフィア、ルシア、リンだ。


 途中、何組かの知らない冒険者達とすれ違ったが、トラブルが起きる事もなく俺達は討伐対象の亜種のミノタウロスを探した。


「見付けたのじゃ!」

「見付けました!」


 ランとリンが、ほぼ同時に言った。


 とりあえず、正解。


「この時点で気付くなんて、1年間頑張ったな」

「……恐縮です」

「頑張ったのじゃ!」

「……負けた」


 いや、ユリナ。


「こればかりは、獣人族の方が種族的に有利だから、人族のユリナが負けるのは仕方ないよ」

「そうなの?」

「ああ」


 そんなユリナも、更に50m進むと感知した。


「……居たわ!」


 むしろ、この程度の距離を移動しただけで、感知するユリナの方が凄いぞ。


「私達も、まだまだですね」

「……のじゃ」


 ユリナの人族にしては優秀過ぎる感知に、リンとランは自分の未熟を自覚した。


「……凄いわね」

「……凄いね」

「……凄いですね」


 ソフィア達も、ユリナの優秀さに驚愕していた。


 因みに、ソフィア達も人族だった頃から優秀だったのだが、召喚獣になってから感知等のスペックも上がっていて、ランやリンよりも早く見付けていたが、ユリナ達の成長の為に黙っていた。


「BuMoooー!」

「GaAaaaー!」


 討伐対象のミノタウロス亜種と、ゴブリンキングが死闘を繰り広げていた。


「……こういう事もあるんだな」

「……事実は小説より奇なりってやつ?」


 俺のボヤキにルシアが返した。


「どういう意味なの?」

「そうだなぁ……あ! ルシアは、元公爵令嬢だ!」

「……よく分かったわ」

「……?」

「更に、気付かない天然だ」

「もしかして、私の悪口を言っているのかな?」

「いいや。 ルシアは、純粋だと言ったんだ」

「そ、そうかなぁ」


 照れるルシアだが……物は言い様。


「さて……」

「ライカ、どうする?」

「ゴブリンキングの後方には、ゴブリンの死骸が大量に転がっている」

「漁夫の利を取る?」

「そうだな。 漁夫の利を取る賢さを否定しないが、俺達は冒険者だ!」

「つまり?」

「両方を、俺達が討伐だ!」

「そういう事なら任せて! ……封鎖結界陣バリアサークル!」


 アリシアが叫ぶと、ミノタウロスの亜種は結界内に閉じ込められた。


「ソフィアとルシアは、アリシアの護衛を!

 ユリナ達はゴブリンキングの討伐だ!」

「ええ」

「うん」

「やるわよ!」

「ライカ様、頑張ります」

「頑張るのじゃ!」




厳しくも温かいメッセージを待っています!

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