……あの時以来だわ
途中から、ユリナsideになります。
ヒロインの命が危険な時に救けるヒーローなんて、ありふれたテンプレだったが、ユリナ達が無事で本当に良かった。
この後、ユリナ達とソフィア達との自己紹介を済ませ、俺達の3年間とユリナ達の1年間を話し合った。
それと、リンとランの奴隷としての権限をユリナから返して貰った。
「奴隷リンと奴隷ランの権限を、全て奴隷主であるライカに返すわ」
「1年前の命令を撤回する」
そして、話が終わるまで離れて貰っていた彼女を呼んだ。
「アリス。 君は何者だ?」
「お祖父ちゃん。 お祖母ちゃん。 初めまして。
孫のアリスっす」
「「「「「「「……!?」」」」」」」
「ユリディア様に言われて、ライカお祖父ちゃんが還ってくるまでの、お祖母ちゃんの虫除けをしていたっす」
「……それで、あんなに冷たく対応をしていたの?」
「そうっすよ」
俺が還ってくるまでと言っているから、アリスの言っている事は本当なのだろう。
ユーリ姉ちゃん?
『ごめんね〜。 でもね、そうしないと貞操の危機に陥ってしまうのよ!』
……ありがとう、ユーリ姉ちゃん。
『やったー! ライカが許してくれたー!』
それで、アリスが俺とユリナの孫って本当?
『本当だよ』
これ以上は止めとくよ。
『良かった。 これ以上は言えないもん』
アリスは、無事に返せるのか?
『大丈夫だよ。 でも、ライカの魔力と神霊力を使わないといけないの』
どうぞ。
『分かったわ。 別れの挨拶をしてね』
分かった。
「アリス」
「何、ライカお祖父ちゃん」
「ユリナを守ってくれてありがとうな」
「当然っすよ。 そうしないと、私が生まれないっすから」
「そうか」
「ユリナお祖母ちゃん」
「……アリス」
「楽しい1年間だったす」
「私もよ」
「勿論、リンさんやランさんもっすよ」
「私もです」
「のじゃ!」
「……また、逢いましょうっす」
「ああ、またな」
「ええ、またね」
「また、会いましょう」
「またなのじゃ!」
「ユリディア様、いいっすよ」
『分かったわ』
「……ぐ」
ユーリ姉ちゃんの声が聞こえた瞬間に、俺の魔力と神霊力がほぼ全て抜かれた。
「「「「……ライカ!?」」」」
「ライカ様!?」
「我が主!?」
ユリナside
私達が、オーガの群れに押されて死ぬかもしれない時に、ライカが還って来たわ。
しかも、途方もない「力」を持って。
どんな1年間を過ごしたら、林や、その後方にある「山」が消滅するのよ!
ライカの話を聞くと、この世界とは異なる世界が存在していて、その世界の創造神のお願いを叶える代わりに、私達の所に帰れる約束を交わしたみたい。
ライカは、昔から凄いけど、まさか、異なる世界とはいえ、創造神様と交渉するなんて。
……あの日、ライカが消えてから心が安まる日なんて無かったわ。
それでも、ライカは3年以内に還ってくると言ったから、私やリン達も待つ事が出来た。
そして、アリス。
あの子は、城塞都市に戻ると正門で待っていたわ。
更に、私達のパーティメンバーに入りたいと言い出したのよね。
最初は断っていたけど、何故か親近感湧くし私が喜ぶ事を言ったり、喜ぶ事をするしで、遂にパーティメンバーとして認めてしまった。
そのまま冒険者ギルドに、スタンピードの報告を済ますと、ギルドマスターに書類を届けて欲しいと言われて引き受けたわ。
領主館に到着すると、中は騒然としていたから理由を聞くと、あの傲慢な令嬢が従者と一緒に行方不明ですって。
痕跡を辿って追い付いたと思ったら、既に手遅れの状態でモンスターに令嬢が食べられていたわ。
そして、従者の格好をした男は、私達を確認すると外見が異形に変えて言ったわ。
「……まあ、殺せばいいか」
その言葉が開始の合図となって、戦闘が始まったのよね。
相手はとても強くて、私達は死を覚悟したわ。
こんな覚悟をしたのは、ライカと2人きりで戦った、Aランク中位の「赤牙虎」で、額に紅い宝玉が付いていた上位変異体との戦闘。
「……あの時以来だわ」
ライカから預かったマジックバッグから使える物は全て使って、それなりの重傷を負いながらだけど、何とか倒せたわ。
リグランデ公爵から色々と言われたけど、アリスが全て対処してくれた。
コレを切っ掛けにアリスの事を信頼したのだけど、まさか、男性にあれだけ厳しく冷たく対応していたのは、ライカが還ってくるまでの「虫除け」だとは思わなかったわ。
まあ、改めて私達に不干渉をお願いして、リグランデ公爵は聞き入れてくれたわ。
それからは、アリスを加えた4人でパーティを組んだけど、柱となるライカが居ないから、星屑で冒険者活動するのは良くないとアリスに言われて、私としても納得したから、アリスに勧められるままパーティ名を「赤翼」にしたわ。
名前の由来だけど、私の髪色から考えたらしいわ。
まあ、私がリーダーをするから「良い」と承諾したのよね。
そして、アリスを加えた4人パーティ「赤翼」として活動を始めて1年間後に、思っていたよりも早く還ってきたライカと再会したわ。
私としては、3年ギリギリかと思っていたわ。
最後に、ライカが向こうで仲間にしたと言っていた「あの3人」は、本当に召喚獣なのかしら?
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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