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わ、私は王族だぞ!

伏線って、難しい。

 


「模擬戦で、決着をつけようじゃないか」

「分かった」


 ……冒険者ギルドに隣接されている練武場に行き、模擬戦をする事になった。


 ギルドマスターが審判するみたいだから、順位は低いが、王位継承権とかは本当なのだろう。


「ルールと取り決めは以上だ。 異存は無いな?」

「結構だ」

「無い」

「では構えて……始め!」

「「「「「死ねぇ!」」」」」


 取り巻き5人が一斉に襲い掛かってきた。


「……遅い」

「がっ」

「ぎっ」

「ぐっ」

「げっ」

「ごっ」


 肋骨粉砕確定のリバーブローを打ち込む。


「……な!」

「残りはお前だけだ」

「わ、私は王族だぞ!」

「それがどうした?」

「不敬罪だぞ!」

「お前から望んだ模擬戦だ」

「この地の領主リグランデ公爵が…」

「……黙れ」

「んぐぶぅ」


 俺は、背骨に響く程度の威力の前蹴りを放つ。


「勝者……名は?」

「ライザーだ」

「勝者ライザー!」


 ギルドマスターは、俺が負けると思っていたみたいで、名前の確認をしていなかった。


 勿論、外野席では賭けの結果で盛り上がっていた。


「銀貨4枚がー!」

「今日の飯代がー!」

「やったぜ! 銅貨が銀貨になった!」

「大銀貨1枚ゲットだぜ!」

「今日の宿屋代がー!」

「彼女の誕生日プレゼント代がー!」

「銀貨6枚だー!」


 ……1人、気になる台詞せりふが有るが放置だな。


 召喚獣となったソフィア達は、その辺りの拘りは無くなったのか、取り決め通りに、連中の装備品や現金を回収していた。


「……合計で、金貨7枚です」


 まあ、14位とは言えども、王位継承権を持つ者だけあって良い装備品をしていた。


「まあまあだな」

「そうだね」


 勿論、身分証とかは徴収していないからな。


「帰ろう」

「ええ」

「うん」

「はい」


 翌日、冒険者ギルドに行くと騎士達が居た。


「お前がライザーか?」

「……そうだが」

「聞きたい事がある。 領主館に来て貰おうか」

「分かった」


 領主館に到着すると、広い応接室に案内されるが、周りを騎士達が取り囲んでいた。


 そして、険しい表情をしたリグランデ公爵と下卑た表情をする昨日のバカが入って来た。


「さて。 お前達を呼んだ理由だが……」


 昨日のバカが下卑た表情をしていた理由が分かったのだが、見事に嘘八百な事をリグランデ公爵に吹き込んでいた。


「見事な戯言だな」

「何!」

「1年も会わない内に、えらく耄碌もうろくしたな」


 この台詞せりふに周りの騎士達は騒いだ。


「リグランデ公爵に向かってなんて暴言だ!」

「不敬だぞ!」

「即刻死刑にすべきだ!」


 周りの声を聞いて、この後の展開を妄想したのか、バカの下卑た表情から下衆げすな表情に変わっていた。


「……1年?」

「ああ」

「……お前、誰だ?」


 俺は仮面を外す。


「……ライカか!」

「そうだ」


 返事をすると、リグランデ公爵は右手を上げると周りは静かになった。


「1年前のスタンピードで行方不明だと聞いたぞ」

「……とある方からの依頼で、俺だけが別行動をしていた」

「……そうか」

「リグランデ公爵!」

「俺からも話そう」

「聞こう」


 バカが抗議するみたいに声を荒げたが、俺が割り込んだ。

 そして、事実を話す。


「……分かった」

「リグランデ公爵……」

「デジクよ。 最低評価で王城に送る」

「そんな!」

「話は以上だ。 デジクは退室だ」

「「は!」」


 俺の周りを囲っていた騎士達から2名が動きバカを強制退去させた。


 静かになると、更に残った騎士達も退室した。


「ライカよ。 後ろの3人は?」

「俺の新しい仲間だ」

「そうか。 ユリナ達はどうした?」

「まだ会えていない」

「そうなのか? 早く会ってやるが良い」

「言われるまでもない。 それと……」


 ユリナ達の事を言われて、思い出した俺は言った。


「ご令嬢の冥福を祈っているよ」

「……」


 リグランデ公爵が、苦虫を噛み潰したような表情をしたから、気になって聞いた。


「何が有った?」

「実は……」


 どうやら、あの時に事故で亡くなった従者が実はスタンピードを起こした奴の仲間で、彼女は口車に乗せられ利用されていたらしい。

 そして、最後は奴が用意していたモンスターに令嬢は喰われたみたいだ。


「そして、奴とモンスターを討伐したのが、駆け付けたユリナ達だ」

「そうか。 それでユリナ達は?」

「激戦だったらしく、それなりに傷付いていたが、我が館で療養して貰った。

 メイド達が確認したが、傷も綺麗に無くなったらしい」

「……良かった」

「その後だが、彼女達の要望で干渉していない。

 ただ、この都市に居るのは確かだ」


 多分、門番から報告をさせているのだろう。


「分かった。 終わりなら、退室させて貰う」

「……そうだな。 話は以上だ」


 俺達は領主館を後にしたのだが、ユリナ達に逢いたくなり探す事にした。


「しかし、城塞都市と言われるだけあって広いな」

「まあ、世界が違っても同じ所が有るのね」

「そうだよね」

「何か、不思議だわ」

「そうだな」


 俺もソフィア達の世界で同じ事を思ったな。


「……今日も見つからなかった」

「明日も探しましょう」

「そうだな、ソフィア」

「直ぐに見付かるよ」

「そうだな、ルシア」

「大丈夫だよ!」

「ありがとう、アリシア」



 数日後にユリナ達を見付けたのだが……





厳しくも温かいメッセージを待っています!

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