会心の出来だ!
酒は、次元を越えても使える報酬!
全ての話と準備が終わった。
「1か月後だ」
「分かった」
俺は、ギラムの工房を後にしたのだが、いい時間になっていたから宿屋に戻った……になる筈がテンプレが発生した。
「誰か救けて!」
「誰も救けねぇよ」
「そうだぜ」
「諦めて、付き合えよ」
「嫌よ!」
「オレ達が優しく言っている間に、頷く方が賢いと思うぜ」
「嫌なものは嫌よ!」
……はあ。
「見苦しいナンパはするな」
「誰だ?」
「ガキは引っ込んでいろ!」
「そうだぜ。 痛い思いはしたくないだろ?」
「……もう、いいや」
「何を言……ぐはっ」
「テメエ! 何……がはっ」
「こんガキが……げぶっ」
「……あー、煩かった」
「……ありがとう」
「帰り道、気を付けて。 じゃあ」
「待って! このまま別れる訳にはいかないわ!」
「別に恩を売る気は無いぞ」
「兎に角、きちんとお礼をさせて!」
「……分かった」
俺達が到着した場所は……娼館だった。
救けた彼女「シリン」は、幼少の頃の怪我で娼婦デビューする事が出来ず、裏方で働いていた。
因みに、シリンの母親は同じ娼館の娼婦で、何か、毒好きの仔猫ちゃんみたいな出生だな。
それと、あの毒好きの仔猫ちゃん同様に、娼館や娼婦に対しての偏見や後暗い気持ちも無く、裏方で頑張っているらしい。
「……どうしてもダメ?」
「ああ」
実は、シリンのお礼が「シリン」だったから丁重に断ったし、シリンが「それなら」と言った代替案はお姉さん娼婦で……だったが、これも断った。
……俺には、ユリナがいるしな。
「……うー」
シリンはお礼をしたいが、彼女にとっての最大限のお礼を断れた為に、悩んでいた。
「それなら、これならどう?」
盗み聞きをしていたお姉さん娼婦が出した案が採用された。
「ありがとう、冒険者さん」
「どういたしまして」
お姉さん娼婦が出した案とは、娼館の娼婦全員が、俺を正面から抱きしめてからの頬へのキスだった。
……至福だった。
「シリンは、お姉さん達に愛されているな」
「……うん! 最後の1人は私よ」
「え……んぐ」
「……ぷはっ。 私の初めてのキスよ」
「お返しは白金貨で良いか?」
「冗談が上手ね」
「いや、本気」
「……え!?」
……最終的には、金貨7枚となった。
裏方をやっていただけに、交渉は上手く俺は負けたのだった。
宿泊も勧められたが、客じゃない俺が泊まるのは可笑しいと言って断った。
帰り際に娼館の女将さんが見送りに来たから、白金貨1枚を渡して言った。
「シリンの為に使ってくれ」
「……ありがとうよ」
女将さんは、お礼を言って手を振り見送った。
「ふぅ~」
宿屋に戻った俺は、後は寝るだけになると考えた。
邪神討伐に使える武器を手に入る事になった。
それならと、創造神サナアドラ様にお願いする事にした。
(戦闘系の神様から指導を受けたいです)
『報酬は高くなりますよ?』
(極上の酒を大量に用意します)
日本であれ、外国であれ、神々の酒好きは有名だ。
それなら、異世界の神々はどうだ?
『話が分かるじゃねえか!』
『そういう事なら、指導をしてやらんでもない!』
『みっちり扱いてやるからな!』
『これ、お前達!』
どうやら、戦闘系の神々が聞いていて、割り込んだみたいだ。
話し合いの結果、俺の武器が出来るまでに、神々に払う報酬を準備する事になった。
どうやら、この世界の酒は、エールと蜂蜜酒とワインだけ……ではなく。
異世界から召喚された日本人から日本酒等の酒も世界に広がっている。
まあ、未成年でも知識だけなら、集める事が出来るからな。
そんな訳で、翌日からは魔境でモンスター相手に舐めプをして技術的な向上を目指して、午後2時ぐらいから舞空○で、翔び回り極上の酒を買えるだけ買う毎日を送った。
「会心の出来だ!」
「……素晴らしい!」
「そうだろう!」
希望通りの日本刀で、外見は黒基調で、鞘には青と金の意匠がされている。
勿論、刀身も神々しい凄味と美しさだった。
ギラムに代金を払い、翌日に宿屋に代金を払い街の外に出て森の中層手前まで移動する。
「創造神サナアドラ様、お願いします」
俺が、そう言った瞬間に森の中層手前から知らない神殿みたいな場所に居た。
「ライカの為に用意された場所です」
「……俺の為?」
「ええ。 ライカが用意した報酬に釣れた神々が嬉々として用意しました」
……必要と思った量の5倍準備して正解だったみたいだな。
「そうですね」
「やっぱり漏れているか」
「そうね」
まあ、良いか。
「サナアドラ様、どうぞ」
2本しか手に入らなかった貴重な酒があるが、俺は「倉庫」から、その内1本を取り出してサナ様に渡す。
「ライカ、ありがとう」
それを待っていたかの様に、大聖堂の大鐘みたいな荘厳な音が鳴り響く。
「待っていたぞ!」
いつの間にか、俺の右側に騎士風の装備をした男性や拳士風の女性や魔術士風の男性と、狩人風の女性が立っていた。
「戦神のガレウスだ」
「闘神のアリレスよ」
「魔法神のマグラスだ」
「狩神のディミスよ」
……戦闘系だな。
「その通り! 我らがライカに戦闘の指導をする」
「よろしくお願いします!」
俺は挨拶が終わったと思って、報酬を先払いする事にした。
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点とブックマークをお願いします。
お姉さん娼婦と言っても、血の繋がった姉妹では無く、あの作品同様に姉の様に慕う他人です。




