お帰りなさい、ライカ
偶には、居る場合を……。
俺達は、行きで使った街道とは別の街道を使って、王都を目指している。
「同じ街道を使っても、つまらないしな」
「そうよね」
「同意します、ライカ様」
「のじゃ!」
「確かにそうね」
「同感だよ!」
「そうだね」
まあ、行きで使った街道と比べると遠回りになるけど、日曜日のキュアでビューティーな青髪のお嬢さんが言っていた様に、寄り道、脇道、回り道、全てが「道」だしな。
それに、この街道の進行方向にはちょっとした有名な街があって、畜産の「牛」や牛系モンスターの料理に力を入れているらしい。
「楽しみだ」
「そうね!」
「はい、ライカ様」
「楽しみなのじゃ!」
「元王女が納得する料理はあるかしら?」
「元公爵令嬢もだね」
「それは、元統治者令嬢にも当てはまるわね」
……ソフィア達も、結構期待しているな。
そんな会話をする中、今日の野営地に到着した。
「後は寝るだけだね」
「じゃあ、バリオス頼むな」
バリオスは、音量こそ小さいが力強く嘶いた。
夜、囁くような鳴き声と風の音がする中で……
「……ライカ様」
「のじゃ」
「分かっている」
「ソフィア。 ルシア。 アリシア」
「分かっているわ」
「分かっているよ」
「大丈夫。 結界を張ったよ」
「ありがとう、アリシア」
「ライカ、お願いね」
「任せろ、ユリナ」
招待状を送っていないのに、来た連中の対応をするのは俺だけだ。
……理由?
寝不足は美容の天敵だからだ。
「さて、遮音の魔法をユリナ達の周りに張ってと」
俺は歩きながら、左手を銃の形にして風弾丸を周りの森に6発放つ。
その直後に辺りから、苦痛からくる呻き声が聞こえてくるが、弾を入れ替える仕草をして数秒後に、再び左手を構えて風弾丸を6発放つ。
「アジトは何処だ?」
風属性魔法で、右足を撃ち抜かれ動けない盗賊共に残った左足と両肩を撃ち抜くと、1か所に集めて装備品や所持金を剥ぎ取り、拘束して尋ねる。
「誰が話すかよ!」
「じゃあ、死ね」
「……ぐはっ」
俺は、拒否した盗賊の胸に盗賊共が使っていた剣を躊躇なく刺す。
「口は11個もある。 誰かが話すだろう」
「「「「「「「「「「「……」」」」」」」」」」」
……口を開いたのは4人目だった。
少しだけ離れた所に大きめの穴を開け、風属性の魔法を応用して、首の無い盗賊共を浮かせ開けた穴に全て入れると燃やす。
……懸賞金が掛かっているかもしれないからな。
穴の中の盗賊という名の生ゴミを燃やし尽くして灰にすると、周りの土を被せて穴を埋める。
終わると、盗賊共から吐かせたアジトの場所に向かうと、見張りが居たが風弾丸で射殺する。
「何が有るかな?」
流れ作業でアジトに居た盗賊共を全て始末すると、装備品や所持金を剥ぎ取りアジトの奥に放り捨てる。
因みに、盗賊共のボスは最初の12人の中に居た。
その後は、お楽しみの金銀財宝の没収だ。
「……まあ、こんなもんだろう」
次は囚われた人が居ないかの確認だが……居た。
「冒険者だ」
「……」
裏で高値で売る気だったのか、衣服の乱れは無い。
「……ありがとうございます」
牢屋を開けるとやっと信用したのか、声を出して俺にお礼を言いながら牢屋から出たから、先ずは相手に洗浄を掛けると、とりあえず盗賊共のアジトだった洞窟から出る。
その後、洞窟を土属性魔法で物理的に崩壊させた。
「帰る家はあるか?」
「……はい」
「何処だ?」
「場所は……」
どうやら、俺達が向かっている街に帰る家があるみたいだ。
因みに、彼女の名前は「ミア」で商会の娘だ。
それで、何故、盗賊共に捕まっていたかというと、次男の商売に同行したのが原因だ。
2人は商隊と一緒に経験を積む為に隣の街に向かったのだが、その向かう途中で襲われた訳だ。
……そして、その襲撃でミアは次男を喪った。
「ミア」
「……はい」
「とりあえず、俺の仲間が待っているから一緒に行こう」
「……はい」
俺は、ミアの様子を見ながらゆっくり移動する。
それと、盗賊共のアジトの周辺には馬や馬車は無かった。
ミアに合わせた為に、ユリナ達の下に到着したのは1時間後になった。
「お帰りなさい、ライカ」
「ユリナ、ただいま」
俺からは何も伝えていないのに、ユリナ達は起きて待っていた。
多分だが、俺以外の魔力を感知したからだろう。
「……その娘は?」
「盗賊共のアジトで捕まっていた」
「……そう」
ユリナが、かなり暗い返事をした。
恐らく、盗賊共に捕まった女性の末路が頭に浮かんだからだろう。
「盗賊共に捕まったミアは、裏で高値で売る予定だったみたいで綺麗だ」
「分かったわ」
「後は任せる」
「任せて」
「俺は寝るよ」
俺は馬車の屋根に行き、直ぐに「倉庫」からベッド用のマットを取り出して寝っ転がる。
こういう事も有るだろうと、馬車の屋根はベランダみたいにしてある。
翌朝、少し元気になったミアと一緒に朝食を頂き、1時間の食休憩を済ますと出発した。
「お父さん!」
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点とブックマークをお願いします。




