平和的な処遇だな
済みません。寝落ちしていました。
……危惧していた魔法攻撃とかの奇襲も無くて、無事に王都に到着した。
「……これが王都!」
「流石ですね」
「凄いのじゃ!」
「……ふうん」
「まあまあだね」
……ルシア、その台詞はネタ?
「……」
俺はスルーした。
「……ぶう」
ルシアは不満を漏らしたが、俺が頭ポンポンすると機嫌が直ったみたいだ。
「……♪」
王都に入るとアルフォンス様が言った。
「このまま、私の屋敷に行こう」
「分かったわ」
因みに、入都の際はバリオスの威容から騒動になりかけたが、アルフォンス様のお陰で無事に通過する事が出来た。
それと御者はアリシアだ。
馬車の運転は、全員が出来る為に交代制でやっているし、バリオス自身が賢いから、言えば御者無しでも目的地に辿り着く事が出来る。
「ようこそ、我が屋敷へ」
本来なら、冒険者ギルドに先に行くのだが、護衛依頼はオマケみたいなものだから、明日にした。
俺達は、応接室で紅茶とお菓子を頂きながら待っていると、着替えてきたアルフォンス様とマリが入ってきた。
「待たせて済まない」
「お待たせして済みません」
「気にするな。 紅茶もお菓子も美味しかったぞ」
「「「「「「……(コクコク)」」」」」」
運悪く俺以外の全員が、食事中のリス状態で頷く事しか出来なかった。
元王女のソフィアや、元特権階級のルシアとアリシアでさえ、そうなのだから本当に美味しい紅茶とお菓子だった。
「それは良かったです!」
「良かったな、マリ。 拘っていたからな」
「ええ、アル」
「……?」
「その紅茶とお菓子は、マリが作ったものです」
「そうなのか!」
「ええ」
「とても美味しかったぞ」
「「「「「「……(コクコク)」」」」」」
「それは良かったわ」
余っ程詰めていたのか、また頷くだけのソフィア達だった。
……10分後
やっと、ソフィア達も落ち着いた所で、今後の話を始めた。
「これからどうする?」
「父上には、既に手紙を送っているので数日以内には結論が出ると思う」
「そうか」
「……」
「マリ、君は悪くない」
「でも……」
何か、恋愛系漫画のシーンが始まりそうになると扉をノックする音が部屋に響く。
「レデルです」
「……入れ」
俺が頷いているのを見て、アルフォンス様は入室の許可を出す。
「失礼します。 旦那様からの御手紙です」
「先にどうぞ」
「済まない。 ……うむ」
アルフォンス様は、手紙を受け取ると軽く声付きで頷く。
「アズベルドとミズチの処遇が決まりました」
「内容は?」
「領地の領主館から、かなり離れた別荘に生涯蟄居になります」
「平和的な処遇だな」
「私も、そう思います」
「……良かった」
マリは、自分を殺そうとした相手が、血が流れない平和的な処遇になった事に安堵したみたいだ。
「マリ、良かったな」
「ええ、アル……」
「……ごほん」
放っていたら、2人のキスシーンまで行きそうだったから、わざと咳をする。
「……! 失礼した」
「……! ごめんなさい」
2人は謝ったが、不満を持つ者達が居た。
「ダメじゃない、ライカ」
「そうだよ。 折角の良い空気だったのに」
「そうよ、ライカ」
ソフィア達が、俺を責めた。
「止めるのが、礼儀だろ?」
「それでも……」
「待ってください。 私達が悪いのですから、どうか止めてください」
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