周りの印象
提案をして、とりあえず翌日から始めてみようと言うことになり、その日は解散してそのまま夜を向かえる。 そしてその時に思ったのが、登校するときに待ち合わせをするかどうかというところだ。 俺とフィーナは学校の途中から合流する形で一緒になる。 つまりそこからは一緒に歩けると言うことだ。
「問題は待ち合わせの時間って所か?」
俺とフィーナでは登校時間が違う。 それも考えなければならない。
「・・・1人で悩んでもしょうがねぇな。 フィーナとどうするか決めるか。」
そうして色々とやり取りをした後に眠りについた。
翌朝、俺はいつも通りの時間に登校をする。 フィーナと話し合いをした結果、俺の方に登校時間を合わせてくれた。 というよりも歩行ペースを考えるとちょっと時間が長くなる可能性があったのが理由だったりする。
そして待ち合わせの場所である分かれ道の信号前で少し待つ。 するとそこにフィーナが現れた。
「おはようございます。 数馬君。」
「おう、おはよう。 ここで挨拶するのは珍しいかもな。」
信号が青になったのでそのまま歩き始める。 他にも俺達と同じ学校の生徒がいるが気にしない。
「あの、数馬君。」
「どうした?」
「私、今手袋をしていないので、手が物凄く寒いんです。」
「あれ? 手袋持って・・・」
最後まで言おうとしたが、フィーナの目線でなんとなく察した俺は手を差しのべる。
「ほら。 俺も寒いからさ。」
「・・・はい。」
そう言って俺と逆の手をフィーナは差し出して、その手を握る。 冷たい手を握りしめて、俺達は学校まで登校するのだった。
「へぇ。 そんなことを話し合ってたんだ。」
昼休みに入り、俺達はいつもの場所とは違う場所で食べていた。 勿論俺とフィーナだけでなく、芦原と引間もその場にはいた。
「やはり昨日の事が効いているみたいだな。」
「まあな。 突発的とは言え、俺はなにも出来なかったからな。」
「あーあれねぇ。 うちのクラスでもう大変なわけよ。」
「ん? 蘇我と同じクラスになったのか?」
「そう言うことだよん。 ありゃ前の学校でもブイブイ言わせてた感じだねん。」
引間がうんざりと言った具合にため息を漏らす。
「それは・・・大変でしたね。」
「いやいや、昨日のそっちの方が大変だったらしいじゃん。 聞いたよ?会った瞬間に求婚されたって。」
「知識の女神よ。 もう少し言い方を考えても良いのではないか?」
「いいですよ。 気にしていませんので。」
「ごめんごめん。 それで一緒に登校してたって訳ね。」
「・・・あー。 見てたのか。」
確かに見せるために一緒に登校したのだから、そうなるのは当たり前なのだろうが、言葉に表せない気恥ずかしさはある。
「徐々に慣れればいいさ相棒。 周りもそこまでは気にしてない。」
「・・・それどういう意味でだ?」
「汝達が付き合う以前より、そのような噂もチラホラあった。 概ね一緒にいることの方が長かったからだろうな。 囃し立てられることはないと、我が地獄耳にかけて言っておこう。」
周りがそうおもっているのなら、まあいいのか? そんなことを思いながらフィーナ達と昼休みを過ごした。




