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二人の王子と皇子にキスさせて  作者: 坂下プリン
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【18話】めんどくさいやつ出現

【18話】

星柄君と付き合い始めて二ヶ月になる頃、クラスは卒業の空気が漂い始めていた。

「星柄君は志望校固まった?」

「うんまぁある程度はね」

私は無事に合格をし、残りは星柄君の受験だった。最近は大学の入学の課題に追われ、星柄君は受験に追われ、付き合ってからデートするよりも一緒に勉強することが多かった。そのためあんまり付き合っている感覚みたいな物はなく、これまでと特に何も変わらなかった。

「はーーーい。みなさんきいてね。来月は球技大会です。各自後ろの名簿に、男子はサッカーかハンドボール、女子はバレーかバスケ選んでおいてね。」

もうそんな時期か~。

「優梨奈あんた今年もバスケでしょ?」

「うーん。そうね、それでいいわ。」

「じゃー書いておくよ。」

私は特にこの2つでどっちが得意とかない。けど紗英がバスケがやたら好きだからとりあえずそれにくっついて行ってる感じだ。

「立川¬―。ちょっといいか?」

いきなり体育委員で、里見君と仲の良い元木君に声をかけられる。

「あ、うん。」

用件は何か全然想像つかないけど、深刻そうな表情をしていたので、私は快く答えた。教室から離れた体育倉庫の前まできて、元木君は立ち止まる。

「あのさ、最近里見と連絡取ってる?」

「いや全く取って無いけど、どうかした?」

星柄君と付き合うことを決めた日から私は里見君との連絡は一切絶っていた。

「そっか…。じゃあまた連絡取ることってできたりする?」

「…。元木くんとれないの?てか学校来てるし…。」

「俺が連絡して返ってこないんだよ。」

「え?」

「あいつ元サッカー部だろ?だからサッカーにでてほしいんだよ。」

「え?なに球技大会のこと?」

「あいつ意外に上手いんだよ」

いやいやいや。あたしさすがに連絡したらやばくない?星柄君に裏切ってるみたいじゃない?

いやいやいや。球技大会にみんな期待してるみたいだから、きたほうがいいよって言うだけで意識してるあたしがそもそもおかしいのか?

例えば里見君じゃなくて、クラスのパッとしない大谷にだったら同じ事言えるよな、うん言える。じゃぁ言っても何も問題は発生しないんじゃないだろうか。

「それに、あいつ『どーせ俺行っても周りは別にそんなに気にしてないし、他にあたれ』とか『気が向いたら行く』とかしか言わないんだ。だからここは一番仲良しの立川にお願いしようって。」

「そ、そう?」

いやあたしなぜちょっと嬉しくなった?なぜ照れている?

「まって、私より…。」

「お前より?」

「私より、神谷の方が仲良いよ。」

悔しいけどやっぱり私は星柄君を裏切ることはできない。

「え?俺は立川の方が仲良く思えるんだけど。」

「最近は違うよ。しかも私今、星柄君と付き合ってるから。」

そうこれでいいの。もう星柄君とは関わらないって決めたんだから。

「え、そうなんだ。ってお前まさか」

「な、なに?」

「星柄の前里見が好きだったの?」

「なんでそうなんのよ。」

「だってじゃなかったらそんなにかたくなに嫌がるかよ。ちょっとお願いするだけなのに。」

「ち、ちがうよ。」

「いや、ぜったいそう。」

「ちがう。」

「わかった。神谷に頼むわ。このいきさつ全て話させてもらうけど。」

「ちょっと!!!」

………………。

ってなんで結果あたしが連絡するはめになってんの!てか上手にはめられた気しかしないんだけど。

こうなったら、パッと送って来てもらうしかないよな。早く終わらせよう。

[里見くん。みんながサッカー期待しています。早く出ることを決意してください。]

これでいいよね。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

「おい立川。ちょっといいか?」

朝っぱらから元木君は私の席に近づいて小さく囁く。

「何よ、送ったって。」

私は思わず大きな声で言ってしまって周囲の人に視線を浴びせられた。

「どうかした?」と星柄君にまで言われてしまった。

「そーそー、送ったはずだよ?試験範囲?」

とっさに私はごまかした。実際へたくそなごまかし方で星柄君にばれたかなと思った。

「あーあれねー」

しかし、苦し紛れにごまかす私に呆れて元木君は私の冗談に付き合ってくれた。その後元木君は目で廊下に出ろと指示を出してきた。全く勘弁してくれよと嫌々

「トイレ行ってくるー」

と誰も聞いてない独り言を放ち廊下に出た。

そして私達は生徒が来ない資料室まで行った。

「ちょっと勘弁してくんない?」

「合わせたじゃんか」

「合わせたって言っても星柄君は疑問に思ってるよ。」

「まぁまぁ。で、送ってくれた?」

「送ったわ。でも[行くかよ。こっちは勉強がある。]って断られたのよ。」

「うそだろあいつ。」

「後は二人でなんとかして。私を巻き込まないで?」

そう言って教室に戻ろうとすると。

「で、お前はなんて返信したの?」

「なんでそんな事しなきゃいけないのよ。」

「なるほどね。じゃ、里見が来ることを決めない限り俺はお前の事他のやつに言うから。」

「何その小学生のような脅しは。いいよ言えば?」

「星柄と付き合いながらもちょくちょく連絡取ってるとか無いことも言うから。」

「それは星柄君にまで被害が及ぶじゃないの」

「じゃ、説得しといてねー。」

なんでこんなめんどくさいことになってんのよ。

こうなったらあいつを説得するしかないな。


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