海月がわがままお嬢に…!?
泊まりパーティーの夜、いつものように六人で布団を敷き詰めたリビングは、鍋の残り香とアルコールの甘い匂いでむせ返っていた。
いい感じに酒が入り、みんなの頰が赤らみ始めた頃、すみれが手を叩いて立ち上がった。
すみれ「えへへ……みんな、酔ってきたよね?じゃあ……ババ抜き大会、やろっか!♡」
瑶季「いいねいいね!負けたら……なんか面白い罰ゲームにしよう!」
理央「ふふ……罰ゲームは……悠真くんに頭なでなでしてもらうとか?」
夏菜実「……あたし、トランプ弱いけど……やる!」
海月はワイングラスを傾けながら、静かに微笑む。
海月「ふふ……大人の余裕で、みんなを圧倒してあげようかしら」
悠真「……俺、トランプ運悪いんだけど……」
ルールはシンプル。
負けた人は「悠真くんに頭なでなでしてもらう」or「みんなに褒められる」or「変顔写真を撮られる」の三択。
でも、みんな「頭なでなで一択!」で即決。
第一戦開始。
最初にカードを配ったのはすみれ。
みんながカードを引く中、海月はいつもの大人の余裕で、全く表情を変えずにカードを揃えていく。
一方、瑶季は感情が顔に出まくり。
「うわっ! これババじゃん! やばい! やばい!」
と叫びながら、カードを引くたびに顔を真っ赤にしていた。
結果——第一戦:海月圧勝。
みんなが海月に頭をなでなでしてもらい、
海月は悠真の頭を優雅になでながら、
「ふふ……まだまだ序の口よ」
第二戦も海月圧勝。
第三戦も……海月圧勝。
みんなが「海月さん強すぎ……」と唸る中、瑶季が突然立ち上がった。
瑶季「待って! 今度こそ負けてない!次は絶対勝つから!」
第四戦、海月はまた余裕のポーカーフェイス。
でも、瑶季は……なぜか全く動じない。
カードを引くたびに、「ふふん……これか……」と不敵に笑う。
そして——
海月が最後の1枚を引いた瞬間、海月の顔が一瞬で崩れた。
「……え?」
手札に残っていたのは、ババ。
海月、完敗。
みんなが「ええええ!?」と驚く中、瑶季がドヤ顔で宣言。
瑶季「ほらね!私、最強だから!海月さん、ババ引いた顔、超可愛かった〜!」
海月は眼鏡をずらして、信じられないという顔で自分の手札を見つめる。
海月「……嘘……私が……負けた?」
すみれ「えへへ……海月先輩、負けちゃった……罰ゲームは……悠真くんに頭なでなでしてもらおう!♡」
海月は頰を赤らめ、悠真の前に座り、眼鏡を外して、「…なでて……」と小さな声で言う。
悠真が優しく頭をなでると海月は目を細めて、
「ふふ……悪くないわね……でも、もう一回……やろうかしら」
第五戦、海月再戦志願。
今度は完全に駄々っ子モード。
海月「今のは運が悪かっただけ……もう一回!」
結果:瑶季また勝ち。
海月「……もう一回!」
第六戦:瑶季勝ち。
海月「……もう一回だけ……!」
第七戦:瑶季勝ち。
結局、海月は10連敗。
毎回「もう一回!」と駄々をこね、眼鏡をかけ直しては外しては、顔を真っ赤にして悔しがる。
瑶季「海月先輩、激弱じゃん!大人の余裕どこいったの〜!
頭なでなでされまくって、もう頭ふわふわじゃん!」
理央「ふふ……海月さんの負け顔、珍しい……可愛い♡」
すみれ「えへへ……海月先輩、悔しそう……すみれも、もう一回やりたい……」
夏菜実「……あたしも……負けたいかも」
悠真はみんなに囲まれ、困ったように笑う。
悠真「……海月さん、負けても……可愛いよ」
海月は眼鏡を外し、裸眼で悠真を睨みながら、でも頰を赤らめて、
「……もう一回……だけ……今度こそ……勝つから……」
結局、ババ抜き大会は朝方まで続き、海月は20連敗を記録。
大人の余裕はどこへやら、駄々っ子全開の可愛い姿を見せまくった。
この夜もまた、六角関係は小さなコメディで、甘く温かく、さらに深く結びついた。
誰もが、誰もを——そのままのままで愛していた。
そして、海月は翌日から、「もう一回リベンジするから!」と宣言し、みんなを巻き込んだ「ババ抜きリベンジ大会」の準備を始めたのだった。




