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他領訪問~東方領~ 既に度は過ぎている

20時30分 東方領主官邸1F 東端特殊監獄”孤独獄屋” 内部

「まずは、こちらが救援物資です。」

「ありがとうございます…すいませんが、配ってからでも?」

「ええ、構いませんよ。」

「では遠慮なく…ほら、配給だぞ。」


圃場が救援偵察班長の島三尉と話す。しかし、まずは腹ごしらえをしたい。なにせ、早朝から準備して移動、昼は領都入場のゴタゴタから先程の宣言と、今日の面子はロクに食事を取れていない。空腹により血糖値が下がり、状況判断の能率が落ちている…と、久慈屋たちが打ち破った扉の残骸を見ながら全員が考えていた。

特に心配なのはリリーだ。領主ジョンを弾き飛ばしてから、攻撃に防御にと魔法を使い続けていた。さらには極めつけの妨害魔法の広範囲展開。彼女の顔には目に見えて疲労感が漂っている。

魔法に使用する魔力は無限ではなく、使いすぎると立ちくらみや嘔吐、重ければ失神や昏倒を起こす危険がある”魔力焼け”という症状を起こすことがあるらしい。それでなくても、相応に連発すれば体力を消耗していく。なので、空腹はかなりのリスクとなる。


久慈屋が全員に”物資”を配る。これは恐らく、宮城拠点に展開している彼らの糧食から分けられたものだ。レトルトパウチと加熱用の携帯加熱剤とカイロが合わせて配られた。久慈屋がリリーたちに、携帯加熱剤の使用法を教える。この籠城では、よくある類似状況と比べると、いささか恵まれているという点が一つある。それは魔法のおかげで、少量の”水”なら困らないという点だ。喉の渇きを潤す程度であれば、アミナはもちろんのこと、警戒のために定期的に魔力を放出しているリリーでさえも出せる。ただし、これは二人が王国随一の魔法使いであることも関係していることは言うまでもない。


久慈屋が物資を配っていると、アミナが袋を受け取りながら冗談なのか解らないことを口走る。


「ねー、ハンバーガー無いのー?」

「あるわけないだろ…このハンバーグで我慢しとけ。」

「はーい…はんばーぐ?」


…その後の軽い落ち込みを見ると、半分くらいは本気だったようだ。以前彼女が研究所に滞在したときに食したそれが忘れられないらしいことは、それとなく小耳に挟んでいた。しかし、こういう状況でも、機会があらば欲求を満たそうとするほどとは以外だった。


ただ、久慈屋が渡したハヤシハンバーグのレトルトは、彼女の口にしっかりと合ったようだ。食している間は上機嫌に尻尾を揺らしていた。リリーもがめ煮に舌鼓を打っている。自衛隊のような組織の糧食は、一般人からするとかなり量が多い。この糧食にも、1合のご飯パックが2つ入っている。おかげで、消耗していた”魔法要員”が、目に見えて英気を回復できたようだ。


少し落ち着いたところで、圃場と班長が少し話す。内容は防衛省と政府の対応だ。まあ大方の予想通り、”高度な対応”が必要と判断、政府対策本部と統幕の人間が王都に緊急訪問して、要人と会議をする…というより、現在その真っ只中だろうとの話だった。どうなるかは、今日の夜半に大勢が判明する見込みだ。


必要な話を終えると、班長は撤収準備を始めた。


「では、我々は一旦引きます。」

「班長、感謝します。」

「…いえ、これも仕事ですから。ところで…」

「あ、”経路”ね。大丈夫、”敵”は通さないように調整してるから。」

「…そうですか。魔法というのも、すごいですね…」


班長が心配していたのは、自分たちが通ってきた侵入経路が安全かどうかだ。この獄屋には、アミナがこしらえた地中通路で入ったため、外の様子が解らない。しかし、リリーはその不安は杞憂であると断言した。

妨害魔法はやけに柔軟で、”必要な人間にしか感知できない”ように調整することも可能らしい。その利便性には、このような隠密行動の困難を知る班長以下自衛隊員全員が舌を巻く。


感嘆の溢れる雰囲気を察知したリリーは少し上機嫌だ。そこで、表情で”大したことない”と余裕を窯層とした時だった。なにかが、”網にかかった”。


「待って!」

「どうしました?」

「”通用口”に誰かいる。」


一同に緊張が走る。地中通路の出口、苔が生すほど年季が入っているはずなのに、生命の欠片の一つも見られない薄気味悪い石材の壁の向こう側に、何者かがいる。


リリーは静かに感覚を研ぎ澄ませる。相手の人数、素養、そして行動。全てを魔法で手に取るように認識することが出来た。


「数は一人ね…これなら引きずり込んで無力化できそう。」

「…班長。」

「…了解しました。我々は後方で警護に回ります。」

「はい、任されました。」


リリーの妨害魔法を掻い潜り、アミナが魔法で作り出した秘密通路の僅かな”痕跡”を辿れる。猪突猛進、刃の一撃に勝る攻撃はないというその伝統ある精神により、魔法は邪道と捉えられている東方領。そんな彼の地に、彼女たちの魔法を解析できるような人材が居たことは驚きだ。この”客人”、油断ならない。そう、リリーたちは判断した。


リリーとアミナは、班長を始めとした各隊員にアイコンタクトを送る。班長はすぐに理解した。彼女たちが先鋒でお客に対応、彼らは後方で要救助者を守る。


彼女たちは考えた。一番効果的なのは、即刻で引きずり込むことだ。地中通路は大人が一人程度は問題なく通れる程度の広さ。その”視界”や”音”は、リリーのさじ加減一つで”操作”できる。相手は一人。つまり、招き入れられたら終わる。

計画は出来た。あとは、実行するだけ。


「ぬわぁっ!?」

「動くな。」


土魔法の応用で、腐葉土がふんだんに混ざったフカフカの地面を”模した”入り口を相手が踏みしめた瞬間に、リリーがその鍵を開ける。すると、相手は固く踏みしめていたその足元が、どのような魂もその圧力に永遠に存在することがなくなる地獄への大穴のようなものへと変化したことを、自身の感覚に置いて認識する。しかしもう遅い。それを認識した時点で体は半分以上沈んでいる。


それに少し間抜けな叫び声をあげる頃には、頭頂部だけが外に出ている状態。そして、最後に姿は完全に消える。


引きずり込まれた客人は、リリーの妨害魔法により視界を奪われた。それに、突然の出来事に態勢を崩しうずくってしまう。ただ、相応に肝は座っているようだ。闇を見るしかない状況でも、なんとかして話をしようとしていた。


「ま、待て!」

「わざわざ”防壁の斑”をついてくるなんてね。そんな魔法技術を持つ奴が東方に居たとは…」


リリーが威嚇するように声を掛ける。アミナは咄嗟に、光源を魔法で生成してお客の顔を確認した。

そして、その正体に気づいた。


「あれ?ダン?」

「…えっ?」


アミナの言葉にリリーは素っ頓狂な声を上げた。そして、その姿見をまじまじと確認する。よくよく考えれば、一人で来たことから、何か”目的”があって来たようだ。それも、”重大な”。リリーは警戒はしつつも視覚の妨害を解除した。ダンはやっと視界が晴れやかになり、吐き捨てるように言った。


「だから待てと言っただろ…」

「…なにしにきたの?」

「…俺はお前たちと違える気はない。だから話をさせてくれ。」


リリーはダンの言葉に一瞬だけ考える。そして、その様子から判断する。

彼は、”解決策”を模索しに来た。

であれば、無下に追い返すのは、あんまりだ。



20時01分 埼玉県秩父市 白泰山検問所

「…なんでこんなことになったのかね…」

「まあ、油断はできんということでしょう。」


検問所に入る一台の車両。黒塗りの大きめのワンボックスカー。この一帯でよく見る工事車両やSUV、救援物資運搬用の大型トラックに自衛隊の機動車両からすると、小奇麗である意味ではふさわしくない。

なぜこのような車両が検問所で、通過許可を待っているか。

それは、この車両が小奇麗で醜悪な街、永田町から来たからだ。

乗っているのは、対策本部の事務局長である中田副大臣。そして、防衛省統合幕僚監部の課長代理である宇都宮陸尉だ。目的はもちろん、”東方”の騒動に関しての初動打ち合わせを、王国側と行うためだった。


中田は北方領以来の連続する騒動に辟易としていた。なにか起こるごとに関係各所から対策本部に連絡が相次いで、仕事が冪乗に増えていく。調査や研究は久慈屋たちの研究所に全面委託しているものの、関係省庁との調整に報道対応、事態急変のたびに行われる総理レクと、追加質問の乱れ打ち…抱える業務量は膨大だった。

そしてとうとう、彼らは人質に取られた。怨嗟のような愚痴が漏れるのも無理はない。

一方で、宇都宮は落ち着いてた。不測の事態にも多少の耐性がある自衛隊員の胆力がそうされているのかもしれない。


「圃場君たちは大丈夫だろうか…」

「大丈夫じゃないでしょうか?侵入が難しい区域に籠城したといいます。それも、外部からの侵入は”調節”可能。ジリ貧なのは…」

「敵。まあ、わかっているさ。でも、万が一ということがある。」


中田の呟きに宇都宮陸尉は冷静に状況を分析する。たしかに、宇都宮の考えの方が筋が通っている。しかし、中田は政治家として、あらゆる事態を想定してしまうため、自ずと不安が募っていた。


入場申請が終わり、車両が動き出す。車両が目指す王都は、電灯が存在しない世界であるため、深い闇の中に包まれていた。



20時19分 エルニア王国エルパレス 国王宮殿2F 特殊政務室


中田と宇都宮が通された部屋。窓は少なく、王宮のような建物にありがちなムダに曲線の多い飾りや、素性のわからない猛獣や男女の像も無い。そのかわり、蔵書や書類が、高い天井とほぼ変わらない高さの棚にぎゅうぎゅうに詰め込まれている。暗い茶色の机がいくつかあるが、上に書類が散乱するような雑多な雰囲気はない。なのに、得体の知れない使用感がある。まるで、今現在も誰かが必死に書類を見ているように。人によっては、薄気味悪いと感じるかも知れない。


二人は部屋の奥へと進む。そこには、淡い金色の刺繍が施された白色のソファーが対面式に置かれていた。見た目からすると、このソファーが一番この部屋で派手かもしれない。片方のソファーには、二人の人影があった。

この二人とは、宇都宮は初対面だ。まずは挨拶をする。


「防衛省統合幕僚監部運用第一課で課長代理の宇都宮と申します。王女殿下におかれましては、お目通りいただき感謝致します。」

「はい、よろしくお願い致します。」


カーリン第一王女と…老齢に近い風貌の、少し棘のある雰囲気をまとった紳士。名前は分からないが、王女の側近だろう。4人は簡単な言葉だけで素早く座る。


王国側には、王立研究院内に設けられた特別通信室経由にて、東方領の情報は全て伝えられていた。なので、最初はそれに関する内容からだ。


「まずは私から。この度は、王国東方領の不遜極まる蛮行に、王政を担う一員として深くお詫び致します。王政は、日本国と協調を保ち、今回の事態に積極的な対処を行うことを約束します。」

「ご丁寧にありがとうございます。政府としても、民間人の身柄を不当に扱われたという状況には、踏み込んだ対応を行うべきであるという考えが強くあります。つきましては、王国側にもその見地を最大限提供していただきたいと思います。」


形式張った始まり。お互いに国家としての体裁を重視した文言だ。しかし、その様子は対照的。中田たちはしっかりと頭を下げるが、王女は丁重な詫びを入れつつも、二人を真っ直ぐに見据えたままだ。ただ、今それは大した問題ではない。

王女が最初に、話を進めようという意思を示した。


「…さて、ここからは回りくどい言い方はやめましょう。」

「ええ。一刻を争いますからね。諧謔に溢れた会話をする時間はありません。」


全員が堅苦しい態度を解く。そういった雰囲気は、この事態に対応する上で邪魔だ。

王女は静かに中田たちを見て、彼らの事情を察知した


「どうやら、日本はこの事態を相当重く見ているようですね?」

「はい。正直に申し上げると、”民間人”が巻き込まれたという点が厄介です。」

「…どうやら、クジヤ様は相当に重要人物のようですね。」


王女が最初に思いついたのは久慈屋だ。研究所の所長で、政府から一定の信任を得ている。”事情”を知らないはたから見れば、相応な人物に見えるだろう。

しかし、さらに重要で、厄介な人物がいる。


「確かに、久慈屋氏も日本で指折りの科学者です。しかし、一番事態をややこしくしているのが…」

「なるほど。ウィンストン博士ですか。」

「はい。なにせ彼女は”外国人”です。それも、世界的に有名な。」


外国人が他国の委託業務に携わる中で、正体不明の勢力の抗争に巻き込まれた。

こちらの世界でも割とよくある話だ。ほぼすべての国が、関係各所に問い合わせを行い、自国人の保護を最優先に動くだろう。今回の場合、ジルが当てはまる。

彼女は天才物理学者として世界的に有名で、科学を全く知らないような一般人でも、その名前は知られているほど。さらに貴族家の出身で、辿れば英国で重要な職業に就く方々がたくさんいる。


東方領が騒動を起こした直後に”声明”を出してくれたおかげで、発生から2〜3時間程度で世界中に情報が広まった。

今、駐日英国大使館から公式、非公式を問わずにひっきりなしに問い合わせが来ている。もちろん、それは英国がこのような事態に対して、”率先して行動可能な体制と組織”を有しているからこそだ。

外務省欧州局西欧課が対応しているが、かなり”激しい要求”が飛び出しているらしい。

下手すれば、米国と組んで特殊部隊を送るとまで言い出す。そうなると、日本国内の事情により厄介だ。

だから、今現在日本は、かなり踏み込んだ対応を検討していた。


「して、我々王国は何をすれば?」

「まずは、本日の夜半に極秘の会合を提案致します。」

「…内容は?」

「王国東方領への”軍事的行動を伴う救出作戦の展開について”です。」


この事態は、いうなれば”武装勢力による民間人の捕縛を伴う籠城”と取れる。警察に対応を任せる方針も合ったが、防衛出動中の自衛隊に対応を一任したほうが、準備から事後処理までの管轄がシンプルだという方向で調整が進んでいる。

”責任所在”を負いたくないという押し付け合いがあったのも事実だが、それはここでは置いておこう。


最優先は民間人の救助。しかし、これが一番大変だ。彼らは東方領都でも一番守りが堅牢な建物の、さらに入り組んだ部分に籠城している。救助を行うような規模で作戦を実行すれば、戦闘行為が発生する可能性は高い。そうなれば、王国人に対して、殺傷を含む無力化行動の必要が出てくる。

それを踏まえて、作戦の遂行と完了後の筋道を立てなければ動けない。それが政府の判断だった。

王女は、中田たちの話を聞いた後、少しだけ沈黙して考える。彼女たちには、一つ未だ理解が不十分なところがあった。


「…失礼ながら、貴国は軍事的な行動を行えるのですか?」

「はい。極めて失礼な言い分になりますが、現在日本は王国を”国家”としては認めていません。故に、そこで発生した事態に対して、軍事的な作戦を取ることは自衛権及び警察権の行使の範疇と考えられます。なので、行動を決断する上での制限はほぼありません。」


中田の説明に王女は少し顔を曇らせる。今まではっきりとした言及はなかったが、日本が王国をどう捉えているのかを初めて窺い知ることが出来た。今後の推移で折り合いをつけていく問題ではあるが、日本が王国を国家とは認めていないというのは、王国内部で議論を呼びそうだと王女は思う。

それは日本側も重々承知していた。だからこそ、具体的な文言を避けて、尚且王国の自主独立世を尊重した対応を今までしていた。

しかし、今回の事態ではそのような気遣いをしている余裕はない。実践的な施政者である王女はその事情も理解していた。なのでここは事を荒立てない。そう考えて、曇らせた表情をすぐに元の無表情へと変化させた。


中田や宇都宮は、海千山千うごめく永田町や霞が関の住人だ。その表情の変化に気づかないはずもなく、緊張した面持ちになる。だが、王女が表情を戻したことで、その矛を収めてくれたことを理解して話を続けた。


「場所は現在、王国側の検問所付近に通信設備と専用のテントを設営中です。開始は午前2時を予定しております。できましたら、王国側で”高度に政治的な対応が可能な”人物の参加をお願いしたい。」

「…わかりました。私が行きましょう。」


中田の要請に、王女は口元に手を当てて考える。相応の決定権を持つ人物…主席王宮政官…彼が現在の日本の認識を知ったら態度を硬化させる。しかし、他の王宮政官では荷が重い決定をする必要が出る。

となると、誰が適任か?王女は一つの結論を出した。自分が行けばいいと。


その発言に、隣の老紳士が思わずその真意を質す。

現在王都の外に、王位継承権を持つ王族が不用意に出るというのは、不安がつきまとう行動だ。

しかし王女は毅然とした態度で彼に言った。その言葉は短いが、多分な意思を含んでいた。


「王女様?」

「それが最善だろう、クビツェク。」

「…失礼しました。」


老紳士が短く礼をして、王女への反論を引っ込めた。どうやら、この二人は相応に強い信頼関係を持つらしい。だからこそ、王女の意思を迅速に、そして的確に感じ取れたのだろう。


中田たちはその様子を静かに見守る。というより、彼らの狙い通りだ。

王女の人柄や能力は報告書でまとめられている。そこで中田は、自身の政治家としての経験から、今回のような案件では王女が出張るだろうと踏んでいた。

そんな王女たちに、中田は会議の”参加者”を伝える。


「そしてこれだけは伝えておきます。会合には、総理大臣が参加致します。」

「…貴国の国政の長ですね。いよいよお会いできるのですか。」

「はい。今回は軍事的な作戦が伴うため、最高司令官でもある総理の決断が不可欠となります。」

「日本側の他参加者を教えていただけますか?」

「はい。官房長官、副総理、防衛大臣、統合幕僚長…あと、我々二人、ですね。」


王女はとうとう来たか、という表情だ。事態が事態だけに、日本でも相応に上の人物が出てくると思っていた。

さらに抜かり無く他の参加者も聞く。もちろん、どういう素性の会合なのかを推測するためだ。

ただ、一部判別不能な役職があるので注意は必要だと、王女は思案を巡らせる。

しかし、時間はあまりない。そちらは頭の中で処理を続けることにして、王女は了承と会合の一時完了の言葉を述べた。


「承知しました。至急準備に取り掛かりましょう。私はまずは王に報告します。」

「宜しくお願いたします。お迎えは0時です。夜半の会合となりますが、何卒ご容赦お願い致します。」

「問題ありません。国を動かす苦労は、私も重々承知しております。」

「…お心遣い、感謝致します。」


中田の気遣いに、王女もさらに気遣いで返す。

4人は速やかに席を立ち、それぞれの仕事へと戻っていった。

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