30話 武具屋の娘 ビビ
読んで頂き、ありがとうございます。
冒険者ギルドでの報告を済ませた一行。
街の中を歩いて回る。
道端で屋台をしていたり、人や馬車の往来も程々にあるので、栄えているようだ。
「良い香り~」「食べたい」
「「ねぇ~♪」」
串焼きの屋台に導かれていく双子達。
種族的には獣人に分類されるマナとミナは嗅覚も良いようだ。
「皆様、一本ずつですよ。」
それぞれ一本ずつと許可を出しお会計をしてくれたアンジュ。
じぃー
「「美味しぃ~」」
笑顔で食べる姉達。
じぃー
「お!これはなかなか。」
一口で半分以上食べてしまったマール先生。
じぃー
「あら!美味しいですわね。」
上品に食べながら胸元も揺れていたアンジュ。
じぃー
んじゃあ僕も早速、あーん
じぃー
さっきから僕に視線が来て気になる。
気になって食べれない。
じぃー
視線の元を探そうと回りを見渡すと、ピコッ!と動くウサミミと目が会った。
もとい、ウサミミの少女である。
ウサミミ少女は物陰から串焼きに視線が行っていた。
串焼きを左右左と振ってみるとウサミミ少女もそちらを見ている。
ちょっと面白い。
食べ物で遊ぶのは良くないことだが、この場合はウサミミ少女で遊んでいるのだからノーカウントだ。
そろそろ食べようと思い、もう一度口を開けてみると、ウサミミ少女は目をウルウルさせていた。
「はぁー。一本くらい良いか。」
ため息と共に視線に根負けしたレイトンはウサミミ少女に声を掛ける。
「こんにちは。君はこの街の子供?」
「………コクン」
喋らずに頷いて終わった。
「えーと、串焼き、食べる?」
「コクンコクンコクン」
目をキラキラさせ高速頷きのウサミミ少女。
苦笑しつつレイトンはウサミミ少女に串焼きを差し出し、屋台に串焼きを追加注文しに行く。
女神様へのお土産にもしようと、追加で10本購入した。
ウサミミ少女の所に戻ってきたレイトンは串焼きを2本取り出し1本を差し出す。
「もう一本食べる?」
「ん!」
どうやら了解の意のようだ。
どうぞ、と差し出し一緒に食べていく。
「一緒に食べると美味しいね!」
「コクン!」
「ごちそうさまでした。」
「?」
レイトンのごちそうさまの仕草の意味が分からなかったようだ。
「これは今食べた食材や作ってくれた人への感謝の挨拶だよ。」
レイトンがそうウサミミ少女に伝えると目をキラキラさせ、何度も手を合わせる。
「一緒にやろうか?
ごちそうさまでした。」
「パチン!コクン。」
一緒に同じものを食べて仲良くなれたかな?
「僕はレイトン。レイトン・ストールダート。
君の名前は?」
「…………ビビ」
「ビビちゃんだね!ビビちゃんはどうしてここにいたの?」
「ピッ!」
串焼きの屋台の近くの武具屋を指差すビビ。
「武具屋?お客さん?娘?」
「フルフル、コクン。」
どうやらビビは武具屋の娘らしい。
姉や先生達は丁度武具屋を覗いていた。
合流するついでに一緒に武具屋に向かうか。
「ビビちゃん、武具屋に行くけど、一緒に行く?」
「コクン。」
同年代のウサミミ少女と串焼き2本で仲良くなったレイトンであった。
やっと30話まで来ました。
のんびりペースですよね?
近々、人物紹介で1ページ使いたいと思っております。
少しずつ、キャラクターも増えて行くので。
応援、宜しくお願いします。




