11話 レイトンとオウカ 2
読んで頂き、ありがとうございます。
オウカ兄ちゃんの春休みも終わりがけのある日。
庭にてオウカのスキルの習熟具合を家族で見る事になった。
「オウカ、学園は順調か?何か困ってはいないか?」
と問い掛けるのは久しぶりに登場、我が家の父様、クリス・フォン・ストールダート辺境伯。
貴族家当主には名前の真ん中にフォンが付くらしい。
「はい、父様!特に困ってはいませんし、友人も出来ました。
隣の嶺の息子もクラスメイトです。」
「そうかそうか。学園も残り2年だ。
しっかり学ぶんだぞ!」
「はい!」
「まぁまぁ、そんなに固くしないで。
あなたもオウカも、せっかくのお休みなのよ。」
苦言を呈するは母様。
「すまん」
「すみません、母様」
ストールダート家の一番の権力者は母様ではないだろうか?
そんなやり取りであった。
「それでは早速初めましょうか?」
兄様の呼び掛けで、庭にてティーセット等の準備が進められる。
テキパキ動くステラおばさん。
「アンジュー椅子ー」
俺はアンジュにお願いして大人用の椅子に座らして貰う。
勿論わざとです。
とても3才には登れない椅子です。
座らしてとお願いすればアンジュの抱っこコース確定!至高の柔らかさです。
「「クッキークッキー♪」」
「美味しい!」「ねぇー」
今日も元気な双子姉達。
「みんな良さそうだね!
じゃあまず基本的な事を一つ。」
オウカは構えを取る。
腰を低くし左足を少し下げ、左腰に差した剣に手を置く。
「居合いっ!」
左下から右斜め上へ、剣を振り抜いたのであろう。
レイトンが気付いた時には既に、オウカは剣を振り切っていた。
「ぉお!剣速が益々増しているな!」
「「兄様、早い早ーい♪」」
父や姉達に好評だったようだ。
そういえばオウカ兄様のスキルはなんなのであろうか?
「母様、オウカ兄ちゃんは何のスキルなの?」
「あら?レイトンは知らなかったのね。
オウカのスキルは剣士よ。」
なるほど、納得である。
騎士学科や居合いのような技は剣士だからなのだろう。
その後いくつか技を披露したオウカ兄様。
「では最後に、最近覚えた技を。」
兄は剣を頭上に掲げる。
精神を集中させ、兄は叫ぶ。
「宝剣!」
掲げた剣の回りに10本以上の剣が現れた。
「突撃!!」
掲げた剣を振り下ろす兄、それに連れて飛び出す回りの剣。
ドスッドスッドスッドスッ!!!
地面奥深くまで刺さり込む剣。
兄は手に持っていた剣を一振りし、構えを解く。
すると地面に刺さっていた剣は蒸発したように消えてしまった。
「おおっ!流石我が息子!さっきのはスキル、操剣術の技だな。」
「「兄様すごーい!剣いっぱいだった!」」
「いえいえ、まだ練習不足ですよ。
出現させる剣の本数も少ないし、真っ直ぐ飛ばすしか出来てないからね。」
「そんなことはありませんよ。
剣士スキルのあなたが、操剣スキルの技を使ったのですから、十分努力が見えます。」
どうやらこの世界、努力次第では類似スキルの技は習得可能なようだ。
また一つ、兄の凄さと共に賢くなったレイトンであった。
初めて家族全員を登場させました。
模擬では有りますが、初めての戦闘描写でした。
難しい!
上手く表現出来ない!
と思いながら執筆致しました。
次話はレイトンの洗礼式です。




