6話目!(ハルト視点)
本日3話目!
みじかいですけどねぇ!
ハルト目線
俺は《真紅の暁》のハルト・ナミカワ。とある事情で冒険者をしている。戦闘技能は盾だ。盾とは敵モンスターの攻撃を受けるなり避けるなりして隙を作りだし、俺以外のメンバーが戦えるようにするのが仕事だ。 数週間前、俺が冒険者ランク銀の4に上がったことで旅団を作れるようになりこの真紅の暁を作った。
メンバーは現在全部で4人。冒険者を始めた時から一緒にいる魔法による火力担当トーマス・ロドリゲス銅3と索敵能力を持つファニー・エレイソン銅3、最後に入ったのだが腕力はチーム内随一のドワーフのマック・ランベッタ銅2。
そんな俺達が受けた依頼はアイゼンの街から西にある湿地にいる巨怪魚の魔石を集めること。
最初は良い具合に進んでいたんだ。巨怪魚本体が1体ずつなら俺達でも倒せるのだから。偶に現れるリザードマンも俺達がいる辺りでは大量にはでない。
そう思っていた矢先に現れた巨怪魚。俺達はいつもどおり自分達の役割どおりに動いた。
巨怪魚が湿地に潜ってから攻撃対象である俺達の足元から出現するまでのタイムラグを正確に読み取り順調にダメージを与えていく。
そして何とか巨怪魚を倒したと安心した時、予想外の出来事が起きた。
巨怪魚の仲間が20体近く現れたうえ、この周辺には大量発生しないはずのリザードマンが15体も出現したのだ。
「は、ハルトォ!やばいよ~。こんな数相手にできない!」ファニーは泣きそうな顔でいう。
トーマスやマックも流石に尋常じゃない数のモンスターに囲まれ固まっている。
そして「ギシャァァ」とリザードマンがこちらに向けて歩き出した時俺達が再起動した。
「うぎゃぁぁ!」
「た、助けてくれぇ!」
「いやぁぁこないでぇぇ!」
3人は口々に混乱に陥り、既に戦える状態ではない。かく言う俺もこの数を受けきることなど不可能だ。
「……くそっ!ここまでか……」
俺がそう諦めかけた時、突如飛来した何かがモンスターたちを貫きあっと言う間にその命の灯火を消し去ったのだ。
「……え?一体なにが?」
「た、助かったのか?」
トーマスたちも何が起きたのか把握しているわけもなく首をかしげていると俺達の後ろから可愛い女の子が話しかけてきたのだった。
「無事だったようですね?」
その女の子はみるからに俺に似ている……いや違った。トーマスたちと違い俺のもといた世界地球人……それも日本人に似ていた。黒髪だし可愛いし……言葉のイントネーションも日本語にしか聞こえない気もする……。
……って考えてる場合じゃないな。たぶんこの子がさっきの攻撃をした人なのだろうと直感で感じたのだ。お礼を言わないと!
「君が助けてくれたのかい?ありがとう!ホントに助かったよ!僕たちは「真紅の暁」でボクはそのリーダーのハルト・ナミカワ。冒険者ランクは銀の4だ」
おれが名乗ると不思議そうな顔をしていたが俺達の自己紹介が終わると彼女も名乗ってくれた。
彼女はリリアさんといい銀ランク7の冒険者で苗字は名乗らなかった。この世界では苗字があるのが普通なので名乗らないのはおかしいと思ったが、今それを聞くべきじゃないとこれまた直感が告げていたので口をつぐんだ。
色々驚くことがあったがやはり一番驚いたのは保存ボックスのことだろう。
リリアさんはおもむろに一番小さいものでも全長13mはある巨怪魚をカバン状の保存ボックスらしきもの?にいれていくのだがその入っていく数が半端なかった。巨怪魚の死体は20以上あったが結局それを全部収めてもまだ余裕があるように見えたのだから。
リリアさんはリザードマンの皮はいらないというので俺達に剥いで持ち帰る許可をくれた。
巨怪魚の魔石が3個しか取れなかったのでリザードマンの皮で手に入る臨時収入は非常に嬉しいのでありがたく頂戴した。
その際リリアさんが放った一言に俺は妙な確信を持った。その言葉とは
「お礼がしたいならちゃんと街に帰ること。街に帰るまでが狩りよ?」
それを聞いたとき俺は「それ!遠足の場合だろ!」といいかけたのは内緒だ。
その後きっちり15体分の皮を剥ぎ取り俺達はアイゼングラッドに帰還し依頼の魔石を納品、リザードマンの皮も売り払い、今までで最高額の収入を得ることができた。
「リリアさん……このお礼は必ず!」
おれはそう誓い宿でぐっすりと休むのだった。




