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4話目! 密猟?

 アイゼングラッドに間違えて到着してから早2ヶ月の時間がすぎました。

え?経過が早い?作者さんが巻け巻けって五月蝿いから……作者さんってなんだろう。ふと頭に浮かんだ不思議?



 とにかく街について2ヶ月の間にしたことは街周辺に出現する魔物退治と変身スキルの研究そして新しい魔具の製作だよ。


 魔物退治に関してはアイゼンの街から半日離れた場所にオークの巣があるっていうので試しに行って見ました。冒険者としてランクが足りないので依頼としては受けられませんでしたけど内緒で向かったんです。



 巣がある場所に近づくにつれてなんともいえない臭い匂いが漂って来ていて内心来るんじゃなかったと後悔したんだよね。



 オークという魔物は豚と人を足したような姿で匂いが半端ないくらい臭い。私の武器が弓じゃなかったら途中で逃げ帰ってたよ。え?お前のメイン武器は棒じゃなかったのか……だって?

 そんな過去の話は知らないよ!今の時代は弓だよ?遠くから安全に攻撃できるって凄くいいよねぇ。




 見かけたオークの頭にきっちり矢をプレゼントして仕留め魔石と肉を分けて回収。体は臭いけど美味しいので肉屋にもって行けば部位によるけどkg辺り銀貨2枚~で買い取ってくれるから空間魔法のアイテムボックスに収納しています。ギルドを通してない魔物狩りだからバレないように注意しています。




 ほぼ毎日のようにオークを狩っているから魔石もたくさん、お肉もたくさん、お金もたくさん入って私はホクホクです。だけどそんなオークもこの2ヶ月で目に見えて数が減ってきました。原因は乱獲ですよねきっと。



 そんなこんなで巣の規模もかなり縮小してきたのでそろそろ頭を狩ろうと思います。



 ということで私の足元には普通のオークよりも大きく育っている息絶えたオークキングの姿があります。

この子?は体が大きくて耐久力も高かったけど【隠蔽・貫通・返し】のついた鋼鉄製の矢に火属性を付与して5発くらい頭に刺さったら死んじゃいました。


 もちろんまるっとその体をアイテムボックスに収納した私はアイゼンの街へ向かって歩き出した。


 流石にキングを倒したことはギルドに報告しなくちゃならないから森で獲物を探してたらオークキングに襲われたので頑張って倒しました……とでも言っておけばいいですよね。





 「リリアさん?ちょっとギルドマスターの部屋に出頭しなさい!」


 冒険者ギルドの美人受付マイカさんにオークキング討伐を報告するとやっぱり慌ててギルドマスターの部屋に走っていきました。きっとこの後呼び出されるんだろうな……なんて考えたせいでフラグがたってしまったようです。



 ギルドマスターの部屋に着くとそこには男性エルフがいた。マリアさんと違い純白な肌で高貴な感じがする。……あ、あれ?ちょっと寒気が……。



 「君が倒したというオークキングを見せてもらったよ。調べた結果確かに死因は頭に刺さっていた矢で確定だね。他の傷はなかったことからこれは間違いない。そこで聞きたいのだけどどうやって……というのはおかしいね。何故倒せたんだい?」


 「何故?とはどういうことですか?」


 「本来オークキングというのはどんな個体でもアレほど無防備に矢を5発も矢を食らったりしないんだよ。だけど君の持ってきたオークキングの傷は矢による傷となぜか火傷だけだった」


 「攻撃手段である矢にいろいろ付与しただけですよ?大したことじゃないですよね?」


 「矢に付与か。そういえば君が魔具職人だと聞いたことはあるね。だが君位の歳で本当に魔具職人になれるなんて……」




 ギルドマスターが驚いているのは次の理由からだ。


 魔具職人になるには、錬金術・付与魔術・合成魔術の3種の魔法技能に加えその理論、それなりに武器や道具の知識や多少いじれる程度の腕が必要になる。魔術に素養があっても道具を理解する知識がなければ魔具を作ることはできない。逆も然りだ。

 その上、3種の魔術を実用段階まで研鑽するにはとても長い年月がかかり世の中の魔具職人は大抵がヒューマンであれば老人・もしくはエルフだけなのだ。よって歳若いリリアが魔具職人であるというのが信じられないとなる。


 ちなみにリリアの上記魔術の錬度は最大となっており(当然おじいちゃんの力で)知識に関してもいつの間にか刷り込まれている。いじりに関する腕については日本にいた頃、さらにおじいちゃんが生きていた頃に工学等を教えてもらっていたので銀細工アクセサリ・ツボ作り・電気配線程度まではできる。(それプラスおじいちゃんが生前の自分の技術も纏めて刷り込んでいる)

 転移してから攻撃魔法など色々覚えたがその習熟速度も実は異常なほどなのである。



 「今回私がオークキングに使った矢はこちらですね」


 付与魔術を見せるために私が取り出したのは矢羽根すらついていない鋼鉄の矢(加工なし)と鳥の羽です。私はその矢をギルドマスターに見えるようにおいてまずは錬金術の【練成】をつかい貫通力と返しを発生させた所で、合成魔法で鳥の羽を鋼鉄の矢に合成することで矢羽根のついた矢となる。次に目に見えるように火属性魔法を詠唱し付与魔術により火の魔法を鋼鉄の矢に付与。


 するとどうでしょう。何の変哲もない矢があっという間に鏃部分が燃え盛る炎の矢になったではありませんか!




 「こ、これはすばらしい。私はこれでも200年生きてきましたがここまでスムーズに3種の魔術を発動させた魔具職人を我らエルフを含めても見たことはありません」


 「とまあこういった具合で作った矢に隠蔽効果をつけて射っただけですよ」


 「なるほど、オークキングが無防備に矢を受けていたのは隠蔽効果がついていたからですか。それなら納得……って隠蔽効果をつけただってぇ!?」




 なんかギルマスさんが酷く狼狽していたけどどうしたのかな?隠蔽なんて私の職業【魔狩人】の職業スキルの一つなんだし驚くことはないと思うんだけど……。隠蔽だけで驚くなら遮音もつけれるって言ったらどうなるんだろ……。



 「い、いいですか?属性魔法を付与するといった技は今までもされた方がいましたが、職業スキルを付与するなど今まで誰一人として成功したことのない凄業なんですよ!魔具職人ということがどうでもいいくらいに驚きました……」


 へぇ~、そうなんだぁ。でもまぁこれで納得してくれたみたいだし……



 「どうやって倒したかとかは説明しましたし帰ってもいいですか?」


 「あ、そうですね。予想外にイカれた討伐方法でしたがそれを使いこなす腕があることを認め、貴方のランクアップ手続きもしてあげます。……ですから勝手にオークの巣に出かけたりしないようにしてくださいね?」


 「はいぃ!」


 ……ギルドに通さずオークを狩ってたことバレテーら……。





 「リリアちゃん。ギルド証を提出してね」


 マイカさんのいる受付に戻るとそう声をかけられました。


 私はマイカさんにギルド証を渡すとマイカさんはさっと手続きをして新しいギルド証を手渡してきた。

今までは銅色2ランクだったけど今は銀色で7になっている。


 ギルド証は銅色が初心者でランク1~3、銀色がほぼ中級者4~9、金色が一流で10~14、黒が最高ランクである15である。


 「リリアちゃんのランク7になっていますね。確かに金ランクでもソロで討伐できないオークキングを無傷で倒したのですからこの位のランクアップはできないとダメですね。銀の7になったことでギルドの持つ魔物分布図を参照できるようになりましたのでたくさん調べていっぱい倒してきてくださいね」



 魔物分布図とは冒険者ギルドが総力を挙げて集めた最新の魔物生息地図のことである。最弱のスライムから果ては最強種といわれるドラゴンまでがっつりと表示されている。


 アイゼングラッド周辺にいる中で一番強いのは幻夢の森に生息するミストドラゴンといわれる竜のようだ。ミストドラゴンは金ランク冒険者が10人以上で掛かり倒す存在で倒したとしても数年するとまた現れるという。


 だが実はこのミストドラゴン人間に対して出会った程度では敵対することは滅多にないという。

というのも、気性は大人しいらしく産卵期以外は無害なのである。だがそこは欲深な人間でそのタマゴを狙って森に入ったり、ドラゴン素材が高値で売れるという理由で狩りにいくのだ。かく言う私もドラゴン素材には興味があるのですがね?





 話題を変えて魔具に関する話ですね。オークから大量の魔石を入手した私はモンスターのランクにあった魔具を作る研究をしました。研究というよりもトトリスの村に居た時から考えていた3種類の魔具を形にしただけなのですけどね。


 一つ目は具体的には【空間魔法】を付与した魔具を作りました。ですが所詮はオークの魔石ですので容量的には冒険者の食料3日分入ればいいくらいですけどね。勿論魔石の質がいいものが手に入ればもっと容量が増えますよ。


 この魔具がランクをとわず冒険者に浸透し大人気商品に!冒険者ギルドにこの魔具《入れちゃいやん!》を卸したのですが販売された時の名前は《保存ボックス》になっていました。

 ……えぇネーミングセンスがないことくらい重々承知していますよ?日本にいたときも広美に何度貶された事か……。


 2つ目 オークキングの魔石を使用して作り上げた魔具は《ぐっすり休めるくん》と言いいわゆるテントになりました。このテントは【隠蔽】を付与しておいたので夜も安心して眠れます。強すぎるモンスターだったらバレちゃうかもしれませんけどそこは要研究かなぁ。あ、これは私専用ですよ。一つしか魔石がないので。


 3つ目 これまたオークの魔石を使って【気配察知】を封入した魔具《ビンビン感じるくん》を作りました。冒険者で気配察知ができない初心者向けに作ったものですので気配察知など余裕でできる熟練さんには見向きもされませんけどね。




 魔具の話はこの位にして次の話題に行きましょうか。次はそうですね……変身スキルの運用方法ですか。


 オークの巣を討滅した私は、魔物分布図を見ながら北へ南へ東へ西へ歌を歌いながら歩きましたよ。

途中私の美声に誘われたゴブリンやスライムがたくさんでましたけど目視次第すぐに矢の餌食にしました。


 変身スキルでオークになるとスキル異臭と嗅覚上昇を覚えました。前者はすぐ封印しましたよ?自分のだす異臭で鼻が曲がりそうになったもん。年頃の女の子から異臭がするとかダメダヨねっ!


 ゴブリンからはスキルは取得できませんでしたが、スライムからは分裂というスキルを得ました。

私がスライムになり分裂スキルを発動してみたところ私に敵対するモンスターとしてのスライムがでた事には驚きましたね。そこである閃きもうまれましたし。


 このスキルは自分自身には使えなかったけど(むしろ人型の状態で使えた方が怖いよね)隠蔽と同様矢に付与することで効果を発揮しました。



 1本の矢を射れば100本の矢が襲い掛かってくる!てなことが可能になりました。私日本にいた頃、レトロゲームに一時ハマってた時にみた《アロー○イン》を実際にできてすごくテンション上がったんです!

 以後発見したゴブリン退治には【隠蔽・遮音(もしくは属性魔法)・分裂】を混ぜて命名した【サイレント(エレメント)アローレイン】迷うことなく使っていますね。飛来する音が聞こえない弓矢での攻撃とか卑怯にも程がある。



 最後に先ほど触れた幻夢の森のミストドラゴンと戦いました。倒さなかったけどね?……倒せなかったんじゃないよ?信じてっ!


 ミストドラゴンに挑んだ理由は一つ変身スキルを使用して調べたいこと(実験したいこと)があったからです。ミストドラゴンのブレス等の攻撃方法を見ることで変身可能になったところで退却。倒すことが目的じゃないもんね。



 ミストドラゴンから退却した先で早速ミストドラゴンに変身して欲しいデータを集めて元に戻るとあら不思議!私がいた場所にミストドラゴンのウロコやツメが散らばっているではありませんか!?

 スキルを習得できるほど変身していないのでスキルに関してはまた後日確かめてみようと思ってます。


 それにしてもスライムに変身した時に感じた閃きを信じた結果スンバラスィ結果を得ることができたので満足した私は【疾走】を使いアイゼングラッドへ戻ったのでした。

蔵咲理亜 ヒューマンLV14

 職業 魔狩人

 体力 197

 魔力 263

 腕力 75

 敏捷 119

 幸運 60


 スキル:【棒術】【鑑定】【隠れ身】【採取】【気配察知】【弓術】【魔具製作】【空間魔法】【交渉】【変身】【生活魔法】【調理】【疾走】【腕力強化】

【火魔法】【水魔法】【風魔法】【土魔法】【異臭(封印)】【嗅覚上昇】【分裂】


 職業スキル【隠蔽】【遮音】

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