3話目! 到着と登録
2/26 冒険者ランクの表記変更しました。もともとアルファベットだったんですが、あえてわかりにくく……アルファベットだとなんかイヤなのでw
Bランク→金10ランク Sランク→黒ランク
初めて7000文字も書いた……
詰め込みすぎたかもですがよろしくお願いします!
私こと理亜は村から次の街 《カストゥール》に向かう間に村のなかでは試せなかったスキルを確かめているところです。そのスキルとは【変身】ですね。
村の皆を信用していないわけではなかったのですがタダでさえ記憶喪失という設定ですのであまり色々できるのもおかしいかと思いまして……。
「えっとなになに~、【変身とは変装の最上位スキルで今までに見たものに化けることができ、変身中はその化けた物の技術(技能)の7割を扱うことができるようになる。さらに化けた状態で修練を積むことで技術を自分のものにすることが可能】……と、チートなんだよねこれ……?」
説明を何度も読み返し、その意味を咀嚼した私は理解した所でようやく驚きの声を上げた。
「要するに、類稀な技術や攻撃方法を持つ人に会って、その力を見せてもらえばいいってことよね。……マリアの弓技術使えるか試してみよっと……」
私は変身を使うと徐々に目線が高くなっていくのを感じた。その肌は褐色となりその胸部が大きく膨らんでいる。まごうことなく2ヶ月世話になり見慣れたマリアの体である。
「あはは!私の胸大きくなったぁ!……厳密には私のじゃないけど……。とりあえずマリアの技術の確認しないとね!マリアといえば解体と弓よね。解体は周りに動物がいないからできないけど弓なら持ってるからね」
そういいながら私は背に背負っている弓に手をかけ、矢筒から矢を引き抜くと周りを見回し丁度いい150m先に岩があったのでそれを狙ってみることにした。なんで150m先って断定してるかって言うといつの間にかなっていた【魔狩人】の職業補正みたい。狩人たるもの獲物との距離くらいは目測で測れないとね!
……狩人になりたいわけじゃなかったんだけどなぁ……。
私自身の体で扱う弓の腕前はせいぜい必中を狙うなら30mほどで、飛ばすだけでいいなら70~80mくらいかな。この2ヶ月で腕力が上がってるのにそのくらいしか飛ばせないんだけどね……。
あっ、でも必中距離が30mって言うのは森の中でする狩りの話だから、平原とかの視野の広い所ならもうちょっとマシだよ?……多分。
確かマリアの弓の必中距離は200~230mって言ってたはずだからその7割だと140~160mくらいだよね。多分当たる……うぅん絶対当てるっ!
弓に矢と番え、獲物を狙う時のように一呼吸し精神を落ち着けて標的となる岩に狙いを定める。もちろん狙うは岩の中心部。
私は鏃に魔具製作の基本技術となる練成を使い貫通力を付与し、岩の中心部に向けて矢を放った。
ヒュンッ!ガスッ!
私の放った矢は見事に岩の中心部を貫き矢の7割が岩にめり込んでいた。
「……さすがマリアの技術は凄いなぁ。矢を射って気づいたけどまだまだ射程距離に余裕があるよ。マリア、控えめに射程距離を言ってたんだね」
マリアの技術を確認した後は、ディカルドさんに変身して魔法の確認をする。
村ではディカルドさんに魔法を教えてもらったけど、変身スキルで使えるなら教えてもらわなくても良かったかも、と思ったがそれもう今更よね……ってことで諦めた。
変身スキルの確認を終えた私は2ヶ月前スキルをくれた神様?とおじいちゃんに感謝を述べた。
「……おじいちゃん……ついでに神様、ありがとう。私このスキルを使いこなして絶対強くなるよ!」
町に着くまでの3日間、途中横道に逸れて森に入っては熊や狼を狩り、村で作った自作の魔具を使いそれを調理し食べている。
そうそう、この3日間で変身スキルを色々試した結果、熊や狼にも変身する事ができました!
それに気づいてからは狼に変身して走ることでスキル【疾走】を取得、熊に変身しては【腕力強化】を取得しました。
【疾走】はスタミナ消費を抑えつつ速く走ることができるスキル。
【腕力強化】も文字通りですね。試しに森の木(私の胴回りくらいかな?)を殴ってみたらバキャッと破砕できました。……一応言っておきますけど私のウエストは58cmくらいですからね?
まだまだ変身には謎がありますがそれはおいおい調べることにしましょうか。
それは兎も角として私は、か弱い女の子なんだし腕力強化に関しては他の人にはできるだけ見せないようにしないとね。
そんなこんなでようやく《カストゥール》らしき街が見えた時、私はその大きさに驚きました。
「え?これが街?……お城があるんだけど!?聞いてたのと違うよ!」
なんとなく嫌ーな予感がしたけど私はその街?の門へ近づくと門の傍に立っていた衛兵の男性に声をかけられた。
「ん?君は一人なのかい?見たところまだ子供のようだけど親御さんはどうしたのかな?」
失礼な!私は15歳だっての!(あんまり肉体的には育ってないのは認めるけど……)といいたいのは我慢して衛兵の男性に返事を返した。
「多分いません。というのも私は2ヶ月前までの記憶がないのです」
私は衛兵の同情を誘う為、態と気落ちした様子で答えると予想通り衛兵の男性は可哀相に思ったらしく慌てて私を慰めようとあの手この手を使っていた。
「ごめんね?それで2ヶ月前までの記憶がないということだけど、この2ヶ月はどうしてたんだい?」
「トトリスの村という所でお世話になっていましたが、お世話になりっぱなしというのが心苦しくなりましたので、《カストゥール》の街に出て手に職をつけるため修行をしようと思ってきました。村では狩人をやっていましたので冒険者から始めたいと思っています」
「言いづらいんだけど……ここはアイゼングラッドの城下町だよ?皆はアイゼンの街っていうけどね」
……へ?今なんと?アイゼングラッドの城下町? カストゥールじゃなくて?
「え、衛兵さんいくら私が記憶喪失だからってそんな意地悪しなくてもいいじゃないですか」
「いや……ホントにここは《カストゥール》の街じゃないんだよ?《カストゥール》の街は君が来た方向に徒歩で約一日戻った所にあるんだよ……」
「え、えぇ~~~!そんな……」
どうやら狼に変身したりして走り回ったせいで距離と方向が微妙に狂ってしまいこの街についてしまったようです。
「あっ!でもこの城下町にも近くにダンジョンがあるせいか腕のいい鍛冶職人工房とか冒険者ギルドもあるから大丈夫だよ!?行く予定の街は違ったみたいだけど折角だからこの街で修行したらいいんじゃないかな?」
衛兵は、心底同情し理亜に妥協案を与えてくれた。
「……そうですよね!?無理に《カストゥール》にいかなくてもアイゼンの街でもいいですもんね」
「そ、そうだよ!?……じゃあとりあえず、元の筋道に戻して対応するね。……オホンッ この街に入るには銀貨1枚が必要だけど持っているかな?」
無論、持っている。村を出るときにディカルドさんに町に行ったら必要になるからと選別に渡されたお金を持っているのですよ。お金の単位も分からなかったので出発前に30分位かけてディカルドさんに通貨について教えてもらったんだよ!
お金には、銅貨・大銅貨・銀貨・大銀貨・金貨・白金貨・星貨といった種類があり、前から日本の通貨で表示すると順番に10円・100円・1000円・1万円・1000万円・1億円・100億円といった価値になっている(らしい)。ちなみに星貨1枚で小国の王権を買えるらしいよ?国を買えるのではなくその国の王権だよ?間違えないでね?
「はい!これでいいですか?」
私はポケットに手を入れるふりをして空間魔法に入れておいた銀貨を取り出し渡す。
衛兵は銀貨を受け取ると笑顔になり新参者にかける言葉を言い放つ。
「ようこそ。アイゼングラッドの城下町へ!君の訪問を私達は心より歓迎する!」
衛兵……名前はザックというらしい。若い(22歳だそうだ)のに警備隊副長をしているらしい。人は見た目に寄らないものだね。警備隊の副長になるくらい凄いなら近い内に彼の技術を盗ませてもらおうと思った。
そんな事を考えながらも私はザックさんに冒険者ギルドの場所と当面拠点となるお勧めの宿の位置を聞きアイゼンの街へ入っていくのだった。
冒険者ギルドにいこうと思ったけど、先に宿の確保をしておいたほうがいいかな?ということでザックさんお勧めの宿【アイゼンクラッドの闇亭】通称【闇亭】に向かった。
「いらっしゃい!…おやまあ?これはまた可愛らしいお客さんだね」
出迎えてくれたのは40代前半くらいの女性で熟した大人の色気を持つ女性だった。
「こんにちは、ザックさんにお勧めしてもらってきたのですが泊まれますか?」
「あぁ、部屋なら空いてるよ!料金はざこ寝ができる大部屋なら大銅貨5枚で食事は別料金よ、個室なら銀貨3枚で食事は朝と夜ついてるよ。どうするんだい?」
ディカルドさんから貰ったお金の残りはあと大銀貨1枚分で個室だと3泊しかできない。だけど、元日本人の私としては見知らぬ男性がいる部屋で寝るなんてことができるわけもなく……
「個室でとりあえず3日お願いします」
「はいよ~個室3日利用ね。毎度あり~部屋は2階一番奥だよ」
「ありがとう。お世話になります」
「うんうん、やっぱり女の子は礼儀正しいわね。冒険者の野郎どもときたら口は悪いわでアンタみたいなのが来てくれると私としても気持ちがいいよ。そうそう、自己紹介してなかったわね。私はこのアイゼングラッドの闇亭の女将ギエラよ。旦那のことはオヤッサンとでも呼んでおけばいいよ。旦那は基本調理場にいるから食事の時に挨拶させるよ。よろしくね」
「私はリリアといいます。こちらこそよろしくお願いします」
今言ったとおり、私はこの世界に来てマリアに名前を間違われてからずっとリリアという名を名乗ることにした。というのも理亜という名前は日本で生きていた頃の名前、私はもう日本では死んでしまっているので、こちらで理亜を名乗リ続ける必要もないのだ……寂しいことだけどね。
「それでリリアはこの後どうするんだい?」
「とりあえず冒険者ギルドに登録しに行こうかと思っています」
「そうかいそうかい。冒険者ギルドならここを出て右にまっすぐ行けばあるから行っておいで!」
「ありがとう!早速いってくる!」
冒険者ギルドはすぐ見つかったので入るなり受付窓口へ向かう。受付にはものすごく美人な人が座っている。やっぱりこういうのは受付に来た私が絡まれたりするのかな?とか期待してたけど昼時ということで時間的にガラの悪い冒険者がいなかったらしく、あっさり受付が開始された。
「リリアさん15歳……職業は魔狩人LV10……え?魔狩人ですか?珍しい職業なんですね」
「そうなんですか?お世話になった村で弓と魔法を習ってたらついたんですけど……」
「魔狩人という職業は森に住むダークエルフの方が持ってるのがほとんどで、ヒューマンで魔狩人の職についてる人は現在金10ランクのウルリカさんと最高ランクである黒のチカゲさんくらいですよ」
「へぇ。意外と魔狩人って職業を持ってる人げ……じゃないヒューマンは少ないんですねぇ。そういえばその二人は名前を聞く限り女性なんですよね?冒険者には女性がすごく少ないと聞いたんですけど?」
「確かに女性の冒険者の方は少ないですけどそこまでいないと言うわけではありません。現にリリアさんも女性ですし……。この街の冒険者のなんと2割弱は女性なんです……他の街なら女性冒険者は数人とかみたいですけどね」
「あ、確かに。女性の冒険者が多いなら色々聞けそうで私としてはありがたいかな」
「……冒険者カードの登録が終わりました。冒険者の規則についてはこちらの冊子に書いてありますので呼んでおいてくださいね(ニコォ)」
「口頭で説明はないんですか?」
「男性冒険者の方には冊子を渡しても読まない方が多いですけど女性冒険者の方はお渡しすれば読んでいただけるので!」
「そ、そうなんだぁ。わかりました。読んでおきます……あと依頼とかって受けれますか?手持ちのお金が乏しくて宿に3日しか泊まれないのでお金を稼ぎたいんですけど……」
「はい!後ろにございます依頼ボードに張ってある用紙を受付窓口にお持ちくだされば受注登録いたしますよ。ただし、冊子にも書いてありますが依頼ランクによっては受けられないものがあるのでご注意くださいね」
「了解です!」
私はすぐさま依頼ボードに行きめぼしいものを探してみた所、丁度いい具合に熊の肉納品依頼と熊の毛皮の納品依頼があったのでその2枚を剥がし先ほどの女性の下へ持っていった。
「依頼が決まったのですね?拝見いたします……熊の肉の調達と毛皮の調達ですね。どちらもリリアさんの冒険者ランクより1ランク高いですけど大丈夫ですか?」
「はい!というかもう持っているのですぐに終わらせることができます」
「持っている……とは?」
「空間魔法で収納しています。熊なら6頭分ありますね」
「く、空間魔法ですか!?リリアさんはそのような珍しい技能をお持ちだったのですね。そういう事でしたらすぐに納品物の確認をいたしますのであちらの部屋にどうぞ」
案内された部屋は冷房?が効いており涼しい部屋で中央に大きな机があった。どうやらここに熊肉などを出せばいいようなので私は早速空間魔法でその机の上に依頼分の熊肉と解体時に剥いだ毛皮をおく。
「既に解体済みですか……さすが魔狩人というだけのことはありますねぇ。ここまでして頂いてるなら査定が速く済みます」
宣言どおり査定は5分も掛からず終了した。どうやら品質的にも問題無しということなので無事依頼完了となる。
「ではこちらが依頼報酬の銀貨7枚になります。空間魔法のおかげか全く劣化がなかった上、きっちりと解体されていたため報酬に多少イロがついております」
「やった!?ラッキー」
「フフッ、それでこの後も引き続き依頼を受けられますか?」
「いえ!とりあえず冒険者としての装備を整えたいと思うので鍛冶屋にでもいこうと思います」
「そうですか。ではまたのお越しをお待ちしていますね」
「はい!多分明日にはまた来ます!えっとなにさんでしたっけ……」
「申し遅れました。私はマイカといいます。以後よろしくお願いしますね」
「はい!マイカさん。こちらこそよろしくお願いします!」
マイカさんに別れを告げ私が向かったのはマイカさんに教えてもらった鍛冶の腕前が凄いのに初心者向けの装備も扱っているという【ダルフォン鍛冶工房】です。
「ワシがこのダルフォン鍛冶工房長ダルフォンだ!ちみっこいの!初めて見る顔だが何用だ?」
「ち、ちみっこい言うなぁ!」
「ふんっ。ちみっこいのにちみっこいと言って何が悪い?さっさと用件を言え!」
「くぅぅ! ……はぁはぁ(気持ちをなんとか落ちつけた) 矢を100本ほどほしいんだけど?後できれば棒術に使えそうな鉄棍があれば嬉しいかも」
「ちみっこいの!ここをどこだと思っておる?ワシの鍛冶工房じゃぞ?おぬしの望むものならあるに決まっておるじゃろう!」
「……私はリリアです。ちみっこいのって言わないでもらえませんか?」
「イヤじゃ!魔物を倒せん冒険者なぞちみっこいので十分じゃい!」
「魔物ならゴブリンとコボルトなら倒しましたよ!」
「なん……じゃと?おぬしのようなちみっこいのが雑魚とはいえ魔物を倒したと?」
先も触れたと思うがトトリスの村にゴブリンが襲ってきたときに撃退した時に何匹か倒しているのである。あれを倒したからこそトトリスの村に私の作った魔具が流通したのだから……
「これでも魔具職人なんですよ。魔石を集める為に倒すのは当たり前じゃないですか」
「二度目のビックリじゃい!?おぬしが魔具をつくれるとな!?」
「あっ!?……魔具作れるのは秘密なのでやっぱり作れません!」
「今更遅いわバカモンが!証拠を見せてみよ?矢を求めたということは当然アレができるのじゃろう?」
ダルフォンがいうアレとは変身スキルを使った時、鏃を加工した練成のことだ。
ダルフォンはそれをやるまで店からは出さん!という気迫でドアの前に陣取っているので逃げられそうにない。……いや腕力強化を使えば逃げれるけどそっちを知られるほうが厄介な気がするので、大人しく練成を見せることにした。
「練成!」
私が100本の矢に纏めて練成をかけるとダルフォンは感心した声を上げた。
そこには鏃に貫通力を挙げる螺旋巻き状の加工と刺さった後に抜けにくくする為の返しがついている。
「見事じゃな。100本全てに均等に同一加工を施すとは……魔具職人であることは認めざるを得んな。であるならば勿論魔具も持っておるのじゃろう?見せてみよ」
「えっと私武器買いに来ただけなのになんで魔具を見せないといけない状況になってるんだろう……」
「何をブツクサ言っておる!ちみっこいの!はよぅ見せぃ!」
「ちみっこいのいうなぁぁぁ!」
結局終始ダルフォンにちみっこいのといわれ解放された時には精神がヤサグレていた。
じつはこのダルフォンだが極度の魔具好きらしいのだが魔具を作る才能がなかったとのこと。
そのため、魔具職人を見かけるたびにその腕前を見て、色々してくれるらしい(これは後日宿のギエラさんに聞いた。かなり有名らしい)
ちゃんと武器は買えましたよ?鉄棍を頼んだのにその数倍の値段する鋼棍杖を渡されましたけど。
でも鉄棍のお値段で売ってくれました。理由は私の作った魔具の私の世界の龍の意匠が気に入ったらしくそれを渡すなら鉄棍の値段で売ってやるといわれたからですね。
防具に関しては残念ながらお金がないのでまたお金を貯めてから探すことになる。
今日のところはこんなもんだよね。今日の稼ぎは武器と矢で消えちゃったから明日からまた依頼をこなしてお金を稼がないと!
闇亭に戻った私は食事を食べギエラさんに鍵を貰い自室へいき久しぶりのベッドに飛び込むとあっという間に眠りについたのだった。
蔵咲理亜 ヒューマンLV10
職業 魔狩人
体力 142
魔力 183
腕力 50
敏捷 74
幸運 48
【棒術】【鑑定】【隠れ身】【採取】【気配察知】【弓術】
【魔具製作】【空間魔法】【交渉】【変身】【生活魔法】【調理】
【火魔法】【水魔法】【風魔法】【土魔法】




