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2話目! 旅立ち

 私が村に来て2ヶ月。初日の料理がきっかけでマリアとも良く話せるようになったし目的だった攻撃手段も幾つか習得できた。棒術は勿論のこと魔法まで覚えることができたのです。


 村の村長さん……ディカルドさんという初老の方なのですが昔イルフェナ大陸をまたに駆けた金12ランクの弓と魔法を使い分ける後衛系の冒険者だったというのです。アルファベット表記ではない金12ランクというのがどのくらい凄いのか知りませんけどね?


 まあそのディカルドさんは、最初私のことを見知らぬ輩ということで表面上の付き合いしかしてくれなかったのですが、必死に行う棒術の訓練・マリアさんと合同で行った炊き出し(といっても別に食べ物に困ってるわけじゃないですけどね)で私の知る料理(おもに肉料理が多かったですね)を村に広めたことがきっかけで多少は認めてくれるようになりその後ある事件の後に彼から魔法を覚えてみないか?と声をかけられたのです。


 ある事件とは今から1ヶ月前に日課となった狼と熊狩りを追えて村に戻ってきた時、村の周辺にゴブリンという亜人系魔物が村を襲うべく集まっていたのを発見。それを村人に知らせたことで何とか討伐できたのです。




 「リリアもたったの一ヶ月で大分魔法を使いこなせるようになった。これでもうワシが教えられることは無いな。後はリリア自身が自分に合った魔法の利用方法を発見、研鑽することでますます成長していくだろう」


 「ディカルドさんありがとうございました。教えて頂いた魔法のおかげで戦いの幅が広がりました。ここ最近の狩りでも魔法を利用した新しい方法をドンドン思いつくので凄く楽しいんです!」


 「魔法はいいものだろ?とはいえまさかリリアが4属性も使えるとは思わなかったがなぁ」


 「あはは。私も空間魔法意外はつかえないものだと思っていたので素直に嬉しいです。属性魔法を鍛えたせいか空間魔法の利用効率も上がりましたし……」


 「魔法は属性は限られるが扱い方には共通点が多いからな空間魔法にもそれが応用されたんだろう。ところでリリアは来週には村を出て町に行くのだろう?町でどうするつもりなんだ?」


 「まずはディカルドさんと同じく冒険者になってみようと思います。村の周囲で取れる魔石では今以上のアイテムを作ることはできませんので……」


 「そうかそうか。リリアの作ってくれた魔具のおかげで村の暮らしも楽になったからな。そこは感謝しておるよ。町に行けば腹黒い奴も多い。気をつけろよ?」


 「はい。また出発前には挨拶に伺いますけどお世話になりました」




 ディカルドとの会話を終え理亜は、マリアの家に戻るとマリアが珍しく料理をしていた。


 「おや?リリア帰ったのかぃ。もうすぐ食事ができるから準備をしといておくれ」


 「はーい。そういえばマリア?最近料理がうまくなったよね?手の込んだものを良く作るようになったし……」


 「フフッ、そりゃあそうさね。もうすぐリリアともお別れなんだから私がアンタの胃袋をガッチリつかんでおかないと忘れられちまうだろう?」


 「私がマリアのこと忘れるとかありえないよ!命の恩人なんだから」


 「だけどリリアは記憶がまだ戻っていないんだろう?2ヶ月前は生活知識なんて皆無だったくせに!この2ヶ月で何とか……ホントに何とか身につけられたとはいえあたしゃ心配だよ……」


 「う、うんまあね……でもマリアや村のみんなのおかげで何とかだけど大丈夫になったじゃない~」


 「ったくこの子は……食事ができたよ。リリア運びなッ!」


 「はーい」



 夕食は理亜が村人に教えたビーフシチューだ。ビーフシチューといいながら肉は牛ではなく熊だったり狼だったりするわけだけど気にしないでほしいです……。


 「美味しい!マリアこのシチュー美味しいよ!」


 「当たり前さね!なんと言っても私の得意料理なんだからね!」


 シチューの肉はいつもなら硬くなった狼の肉や熊の肉なのだが、今日のお肉は凄く柔らかいのだ。マリアはどうやら私の知らない肉を柔らかくする技術を身につけたみたい……。


 「うぅ、マリアに技術で負けてるなんて信じたくない……私が教えた料理なのに私のより美味しいなんて信じないよ~」


 「ふふん!アンタがそういうなら今日は私の勝ちだね?これで料理勝負165戦62勝103敗だね。大分勝ち星が増えてきたわねぇ。アンタが出て行くまでにあと何勝できるか楽しみねぇ」


 「私が作った魔具使ってるんだから美味しくて当然だもんね!ふーんだっ」


 「確かに魔具のおかげも少しはあるだろうけど9割は私の実力さね」


 「うぐぅ!」




 とリリアが町に向かうまでの一週間は料理勝負が繰り広げられ、行った勝負は全て引き分けとなった。

 2ヶ月間森で修行をかねて狩りを行った結果町に向かう頃にはこのようなステータスになっていた。



 蔵咲理亜 ヒューマンLV1→LV9

 職業 魔狩人

 体力 90 →138

 魔力 110 →177

 腕力 25 →42

 敏捷 40 →68

 幸運 30 →43


 設定中スキル:【棒術】【鑑定】【隠れ身】【採取】【気配察知】【弓術】

 非設定スキル:【魔具製作】【空間魔法】【交渉】【変身】【生活魔法】【調理】

【火魔法】【水魔法】【風魔法】【土魔法】




 見てのとおり魔法が4種類と新しく弓術が増えている。弓術は魔法を覚える前にマリアに教えてもらったもので、弓を引いて30mくらいまでの獲物なら狙える程度となっている。

 ちなみにマリアは 230mまでほぼ必中だそうだからもっと訓練しないとダメかもしれない。と思っていたときに魔法を覚えてしまった為最近は魔法ばっかり使っていて弓の腕前は1ヶ月前のままなのです。



 村から出立する日、マリアや村の皆に見送られ理亜は村から徒歩で3日離れた場所にある町 《カストゥール》に向かったのだった。

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