物語は眠らない
力を解き放ったシリカは、迷う事なくゾフィーの所へ向かった。二度目の対面だからか、二人は恐れを見せない。
「あんたは子供なのに、どうしてここまで戦おうとするの?」
「分からない。だけど、あなたを倒さないといけない気がするの」
シリカは背中の羽根に力を込めた。すると、エンジンの出力が最大になり、ゾフィーに向かっていった。
シリカとゾフィーが戦う間、ペタライトは地上で見守っていた。
すると、シリカの変身が解け、元の姿に戻った。力尽きて空から落ちてくるシリカを、ペタライトが受け止める。
「シリカさん!」
「ペタライト…」
「無茶は良くありませんよ」
ペタライトはシリカを降ろし、自分の鎌を持った。
「シリカさんを無事にご両親の元へ送り届けるのが僕の役目、ですからシリカさんを傷つけさせる訳にはいきません」
ペタライトは頭の紐を結び直した。
「あんた、戦かう力が無いのに私に歯向かうつもりなの?」
「シリカさん、下がっていてください」
シリカは、隅の方でじっとしているエメルダの横に座った。
ペタライトはシリカの代わりにゾフィーに立ち向かった。ゾフィーは黒い炎を放ち、ペタライトを攻撃する。
熱に強いペタライトだったが、ゾフィーの猛攻で吹き飛んでしまった。
それを、人間の姿になった水蛇とエルが受け止めた。
「水蛇さん、エルさん、ありがとうございます」
「余所見するんじゃねぇ」
怪である二人がペタライトを助けるのを見て、ゾフィーは嫌そうな顔をした。
「あんた達は怪のはずなのに、どうして死神達の味方をするの?」
「私はエメルダさんに救われました。だからこそ、エメルダさんが大切にしているこの世界を守りたいのです」
「人間も死神も弱くて脆いのに、よくも守りたいと思えるわよね」
ゾフィーは、地中から大勢の怪が飛び出す。
水蛇は水の霊術で、ゾフィーの黒い炎を消した。それから、エル、ショール、アゲート、それからルベライトもペタライトに加勢した。




