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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
軽トラ・アポカリプス編

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人類、軽トラへ対抗し始めること

 2026年7月1日。



 軽トラ出現開始から。



 八十六日経過。



 人類。



 学習していた。



 かなり。



 学習していた。



 何故なら。



 学習しなければ。



 転生するからである。



 一方。



 ニュース。



「本日の軽トラ情報です」



 天気予報みたいになっていた。



「関東地方では午後から軽トラ出現率が高くなる見込みです」



「西日本では軽トラ前線が停滞しています」



「東北では軽トラ警戒レベル3です」



 誰も突っ込まなくなった。



 慣れとは恐ろしい。



 一方。



 日本政府。



 軽トラ対策本部。



 新兵器発表。



『軽トラ警報レーダー』



 記者会見。



「これは軽トラを検知できます」



「おお」



「成功率は?」



「23%です」



「低い」



 低かった。



 しかし。



 今まで0%だった。



 大進歩だった。



 一方。



 民間。



 さらに進んでいた。



『軽トラ避けサークル』



『軽トラ監視部』



『軽トラ研究会』



『軽トラ写真愛好会』



 最後のは何なんだ。



 その頃。



 北海道。



 牧場。



 農家。



 空を見る。



「来るぞ」



 息子。



「来るな」



 父。



「軽トラだ」



 息子。



「軽トラだな」



 二人。



 慌てない。



 成長していた。



 次の瞬間。



 ドゴォォォォン!!



 畑へ軽トラ着地。



 父。



「今日は三台目か」



 息子。



「豊作だな」



 何も豊作ではない。



 その頃。



 神界。



 居酒屋『転生亭』



「人類慣れたな」



「慣れましたね」



 一柱の神。



 枝豆食べながら言う。



「避け始めてる」



「避けてるな」



「普通避けるだろ」



「そうなんだけど」



 神々。



 少し困る。



 転生効率が落ちる。



 その時。



 新人神。



「じゃあ」



「うむ」



「もっと増やせばいいのでは?」



 しん。



 全員。



 新人を見る。



「天才か?」



「天才だな」



「採用」



 採用されるな。



 一方。



 地球。



 その夜。



 研究所。



 研究員達。



 新発見。



「大変です!!」



「何だ」



「軽トラの荷台から出てきた軽トラの荷台から」



「うむ」



「軽トラが出ました」



 しん。



「三世代目か」



 研究員達。



 頭を抱える。



「繁殖してる」



「してるな」



「してるわ」



 していた。



 その時。



 神界。



 爆笑。



「三段軽トラだ!!」



「やったの誰だ!」



「俺」



「お前か!!」



 楽しそうだった。



 人類は楽しくなかった。



 一方。



 佐藤健一。



 自宅。



 テレビを見る。



 ニュース。



『世界人口推定52億人』



 数か月前。



 80億人近くいた。



 今。



 52億。



 普通なら大問題。



 しかし。



 人類。



 少し麻痺していた。



「減ったなぁ」



 佐藤。



 ポテチ食べながら呟く。



「減ったなぁじゃねぇんだけどな」



 自分で言って。



 少し笑う。



 笑うしかなかった。



 その頃。



 神界。



 一柱の神。


 資料を見る。



「残り52億」



「まだ多いな」



「多いですね」



「新人神また増えるぞ」



「何柱?」



「千二百」



 しん。



「異世界増えるな」



「増えますね」



「主人公足りる?」



「全然足りません」



 神々。



 少しだけ焦り始める。



 まだ。



 本当に少しだけだった。

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