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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
軽トラ・アポカリプス編

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神様達、割り振り会議をすること

 2026年4月6日。


 午後一時。


 地球。



 軽トラはまだ降っていた。



 東京。



 ドゴォン。



 大阪。



 ドゴォン。



 札幌。



 ドゴォン。



 福岡。



 ドゴォン。



 世界中。


 軽トラだらけである。



 ニュース番組。



「速報です」



「現在、世界各地で軽トラック出現現象が発生しています」



 キャスター。


 真面目な顔をしている。



 だが。



 背景映像。



 空から軽トラ。



 どう見てもギャグだった。



 一方。



 神界。



 転生者管理局。



 第十二会議室。



 神々。


 会議中。



「現在の転生者数は?」



「約七百二十万人です」



「順調だな」



「順調ですね」



 会議室。


 平和である。



 地球は平和ではない。



 一柱の神。


 資料をめくる。



「異世界側の空き状況ですが」



「うむ」



「まだ十分余裕があります」



「良し」



「今のペースなら問題ありません」



 神々。


 安心しける。



 その時。



 神B。



「そういえば」



「うむ」



「軽トラ足りる?」



 しん。



 全員。


 考え始める。



「足りるだろ」



「いや」



「人類多いぞ」



「確かに」



「増やしとくか?」



「増やしとくか」



 雑だった。



 ぽん。



 書類。


 承認。



『軽トラ追加配備計画』



 可決。



 地球。



 五分後。



 軽トラ出現数増加。



「仕事早ぇな」



 一方。



 地球。



 午後二時。



 ついに。


 ある映像が世界中へ流れた。



 軽トラに轢かれた男性。



 光。



 そして。



 消失。



 血無し。



 死体無し。



 破片無し。



 何も残らない。



「え?」



「消えた?」



「ワープ?」



「異世界転移?」



 ネット。


 大騒ぎ。



 一方。



 神界。



 モニター。



 SNS映像。



『死んでなくね?』



『転移してね?』



『異世界説ある』



『なろうかよ』



 神々。



「鋭いな」



「鋭いですね」



 妙なところで感心する。



 その時。



 一柱の神。


 手を挙げる。



「質問」



「何だ」



「転生先のジャンル偏ってません?」



 会議室。


 少し静まる。



「どれくらいだ」



「剣と魔法が七割です」



「多いな」



「多いですね」



 さらに。



「勇者枠が余っています」



「余ってるのか」



「余ってます」



 神々。


 少し悩む。



 しかし。



「まあ後で考えるか」



「そうですね」



 まだ余裕があった。



 まだ。



 この時は。



 神々も。



 人類も。



 本当に大変なのは


 これからだと思っていなかった。



 人類は。



「そのうち止まるだろ」



 と思っていた。



 神々は。



「そのうち全員転生するだろ」



 と思っていた。



 両方。



 甘かった。



 そして。



 その日の夜。



 世界中で。



 初めて。



 軽トラへ轢かれた人間からの


 “帰還報告”


 が確認される。



 異世界から。



 である。



 これにより。



 世界は初めて。



 軽トラの先に異世界が存在する


 可能性を知ることになる。

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