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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
軽トラ信仰拡大編

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転生者、転生者を見つけてテンションが上がること

 王都中央広場。


 昼。


 一同。


 嫌な予感しかしなかった。



 一方。


 演説台の男。


 目を輝かせていた。


「日本人!?」


「……多分」


 佐藤健一、若干引き気味なり。


「やっぱり!」


 男。


 台から飛び降りける。



「何年!?」


「は?」


「西暦何年!?」


「2027」


「マジか!!」


 男。


 本気で喜び始めける。



「俺2025!!」


「近ぇな」


「二年差だ!」


「知らんがな」



 一方。


 男。


 急に自己紹介し始めける。


「俺!」


「うむ」


「鈴木誠!」


「うむ」


「市役所勤務!」


「知らんがな」



 その時。


 鈴木。


 急に貴光見つめける。


「で」


「む?」


「平安人?」


「うむ」


「本物?」


「うむ」


「マジ?」


「うむ」



 鈴木。


 五秒ほど固まりたり。


「歴史資料が歩いてる……」


「失礼なり」



 一方。


 エレノア。


 少し呆れ顔なり。


「で?」


「何してるの?」



 その時。


 鈴木。


 急に真面目な顔になりける。


「改革」


「嫌な予感」


 佐藤即答なり。



「この国」


「うむ」


「無駄が多い」


「ほう」


「書類が紙」


「普通だろ」


「役所が非効率」


「知らん」


「休日少ない」


「知らん」



 鈴木。


 本気で熱弁し始めける。


「俺は!」


「うむ」


「この国を!」


「うむ」


「働きやすくする!」


「規模でかいな」



 一方。


 周囲の王都民。


 完全に困惑。


「働かなくていいのか?」

「休日って何だ?」

「有給とは?」



 鈴木。


 頭抱えける。


「伝わらねぇ!!」


「そりゃそうだ」



 その時。


 貴光。


 静かに問ひける。


「何故そこまで働かぬ方向へ進めたきなり?」


 しん。



 鈴木。


 少し考え込みける。


「……働きすぎると疲れるから」


「なるほど」


「分かる」


 佐藤とエレノア。


 珍しく納得しける。



 その時。


 王都の兵士数名。


 近付きける。


「鈴木殿」


「お」


「会議の時間です」


「もう?」


「はい」



 一方。


 佐藤。


 少し違和感覚えける。


「会議?」


「うむ」



 兵士。


 当然のように答えける。


「行政改革会議です」


 しん。


「……………………」


「……………………」



 エレノア。


 ゆっくり聞き返しける。


「待って」


「はい?」


「この人」


「はい」


「ただの転生者よね?」


「はい」


「なんで会議してるの?」



 兵士。


 首傾げける。


「王都行政顧問ですので」


「は?」



 鈴木。


 少し照れくさそうに笑ひける。


「気付いたらなってた」


「何で!?」



「帳簿整理した」


「うむ」


「税金見直した」


「うむ」


「役所整理した」


「うむ」


「偉くなった」


「雑だな」



 一方。


 鈴木。


 急に思い出したように言ひける。


「そうだ」


「む?」


「今夜暇?」


「嫌な予感」



「王城来る?」


「嫌な予感しかしねぇ」


 佐藤。


 即答しける。



 その時。


 鈴木。


 少し声潜めたり。


「実はな」


「うむ」


「王都で変な事件起きてる」


 しん。



「変な事件?」


「うむ」


「転生者絡み?」


「多分」



 鈴木。


 真面目な顔になりける。


「王城の地下から」


「うむ」


「毎晩変な音がする」


「ホラーだな」



「しかも」


「うむ」


「役人が数人消えた」


 しん。



 一同。


 少しだけ真面目な顔になりける。



 その時。


 鈴木。


 苦笑しながら言ひたり。


「だから」


「うむ」


「手伝ってくれない?」



 王都到着二日目。


 主人公一行。


 またしても。


 転生者案件へ巻き込まれることとなりけり。

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