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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
転生者時代戦争編

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転生者時代、始まりしこと

 鉄虎砦。


 夜。


 焚火ぱちぱち鳴りけり。


 一方。


 砦周辺。


 以前とは比べ物にならぬほど人増えける。


 商人。


 農民。


 鍛冶屋。


 兵士。


 旅人。


 そして。


 軽トラを見に来る謎観光客。


「終わってる」


 佐藤健一、真顔にて呟きける。


 一方。


 貴光。


 縁側にて団子食ひつつ頷きける。


「賑やかなるなり」


「原因お前らだからな?」


 その時なり。


 砦中央。


 田所源三。


 大量の鉄部品並べ始めける。


「ここをこうして……」

「鍛造精度上げて……」


 一方。


 鍛冶屋達。


 完全に弟子化しける。


「師匠!!」

「次どう叩けば!?」


「師匠化してる!!」


 エレノア・シルヴァリア、頭抱えける。


 一方。


 真田宗重。


 地図広げ。


 領兵達へ何やら説明しける。


「この地形なら」

「防衛線を三重に――」


「軍議始めるな!!」


 一方。


 ぺ・ヤ。


 普通に肉焼きける。


 しかし。


 その周囲。


 子供達、大量に集まりける。


「ぺ・ヤ様!!」

「罠教えて!!」


「ここ掘る」


「教育内容が危険すぎる!!」


 その時。


 レオル・ホル・シルペーニャ、静かに砦見回しける。


「……………………」


「……………………」


 そして。


 疲れ切った声にて呟きける。


「……何故こうなった」


「俺も知りたい」


 佐藤、即答なり。


 一方。


 最初。


 ただのボロ屋なりし場所。


 されど現在。


 交易拠点。


 防衛拠点。


 農業改革地。


 鍛冶技術研究所。


 縄文狩猟塾。


 全部混ざりける。


「カオスすぎるだろ……」


 その時なり。


 空。


 ぴかっ。


「え?」


 一瞬だけ。


 光、小さく瞬きける。


 全員。


 ぴたりと動き止まりたり。


「……また?」


 エレノア、若干引き気味なり。


 しかし。


 今回は光柱現れず。


 ただ。


 空に。


 無数の光点、一瞬浮かびける。


「……………………」


「……………………」


 一方。


 ぺ・ヤ。


 静かに空見上げける。


「いっぱい来る」


 しん。


 宗重、ゆっくり立ち上がりける。


「……戦の気配か」


「違ぇと信じたい」


 佐藤、顔引き攣らせける。


 その時。


 源三。


 工具握ったまま空見上げける。


「……俺ら以外にも」

「いるんだな」


「うむ」


 貴光、静かに頷きける。


「異なる時代の民なり」


 一方。


 遠き街道。


 旅人達。


 噂話し始めける。


「知ってるか?」

「転生者って奴ら」

「最近各地に現れてるらしいぞ」


「古代の賢者とか」

「鉄の神輿とか」

「戦狂いの武将とか……」


 ざわざわ。


 噂。


 広がり始めける。


 その時。


 宗重。


 静かに呟きける。


「……時代が混ざるか」


 一方。


 ぺ・ヤ。


 肉食ひつつ当然のように言ひ放ちける。


「腹減る」


「締まらねぇなぁ!!」


 全員、同時に叫びける。


 されど。


 空。


 静かに光り続けけり。


 まるで。


 さらに多くの“異物”が。


 この世界へ近づきつつあるかのように。

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