縄文魔法、災害扱いされること
シルペーニャ領主館。
中庭。
アレン・ホル・シルペーニャ――否。
縄文人ぺ・ヤ。
未だ縄拘束されける。
「……………………」
「……………………」
一方。
レオル・ホル・シルペーニャ、深き溜息つきける。
「つまり」
「うむ」
「中身だけ別人になったと」
「そういうことになるわね」
エレノア・シルヴァリア、頭押さえつつ頷きける。
一方。
ぺ・ヤ。
庭石こんこん叩きながら呟きける。
「良い石」
「落ち着け」
佐藤健一、即座にツッコミける。
その時なり。
館の魔導師達、ぞろぞろ集まり始めける。
「本当にアレン様なのか?」
「しかし魔力反応は本人……」
一方。
ぺ・ヤ。
魔導師達じーっと見つめける。
「弱そう」
「初対面で煽るな」
その時。
老魔導師一人、杖付きつつ前へ出でける。
「……アレン様」
「む」
「本当に記憶を失われたなら」
「魔法を使ってみて頂けますかな?」
しん。
空気静まりける。
一方。
レオル、少し期待した顔なり。
「……そうだ」
「魔法なら何か分かるかもしれん」
ぺ・ヤ。
少し考え込み。
「火?」
「うむ」
「火、大きくする」
「不安しかない」
佐藤、即答しける。
その瞬間。
ぺ・ヤ。
片手すっと前へ出しける。
「火」
ぼっ。
小さき火、現れたり。
「おお……」
魔導師達、少し安心した顔しける。
しかし。
次の瞬間。
ごぉぉぉぉぉぉ!!!!
「は?」
炎。
突然屋敷サイズへ膨れ上がりける。
「は?」
「熱ッッッ!!」
中庭。
一瞬で灼熱地獄なり。
木々燃え。
噴水蒸発し。
空気歪みける。
「止めろ止めろ止めろ!!」
レオル、絶叫しける。
一方。
ぺ・ヤ。
真顔なり。
「火、大きい」
「加減しろォ!!」
魔導師達、一斉に防御魔法展開しける。
「水魔法!!」
「障壁展開!!」
「屋敷守れ!!」
一方。
ぺ・ヤ。
炎見つめつつ頷きける。
「暖かい」
「暖房感覚で使うな!!」
数分後。
なんとか鎮火成功しける。
中庭。
半壊。
魔導師達、全員すすだらけなり。
「……………………」
「……………………」
老魔導師、震える声漏らしける。
「……理論が無い」
「え?」
「術式が存在しない……」
「制御も圧縮も詠唱も無い……」
別の魔導師、顔青ざめける。
「原始魔術……」
「災害だろこれ」
佐藤、真顔にて呟きける。
一方。
ぺ・ヤ。
少し得意げなり。
「火、得意」
「そういう問題じゃねぇ!!」
その時。
貴光のみ、静かに頷きける。
「囲炉裏職人向きなり」
「評価スケール小さッ!!」




