ぽてち、商売になり始めること
翌朝。
村広場。
佐藤健一、地面へ座り込みつつ、山積みの芋菓子見つめける。
「……………………」
「……………………」
「……これ売れんじゃね?」
一方。
御池貴光、胡瓜齧りつつ頷きける。
「塩うまきなり」
「そこなんだよ!!」
佐藤、勢いよく立ち上がりける。
「異世界、塩高いんだろ!?」
「まぁ、そこそこね」
エレノア・シルヴァリア、腕組みしつつ答えける。
「地域によっては貴重品よ」
佐藤。
ゆっくりポテチ見下ろしける。
「……いける」
「何がなり」
「起業だよ!!」
「きぎょう?」
「商売!!」
その瞬間。
佐藤、猛烈な勢いにてポテチ並べ始めける。
「うす塩味!」
「無限在庫!!」
「しかも薄くて軽い!!」
「勢いだけは凄いわね……」
一方。
レン、未だ若干精神削れた顔しつつ近づきける。
「……何してんだ」
「革命」
「嫌な予感しかしねぇ」
その時なり。
村人一人、恐る恐る近づきける。
「……これは?」
「芋菓子」
「ほう……」
村人、ぱりっ、と一枚食ひける。
「……………………」
「……………………」
「うまっ」
その瞬間。
周囲ざわつき始めける。
「何だそれ!?」
「塩効いてる!!」
「軽いのに味濃い!!」
佐藤、にやりと笑ひける。
「だろ?」
一方。
貴光、少し誇らしげなり。
「良き陰陽術なり」
「ポテチだって」
数十分後。
村広場。
大行列形成されける。
「俺にもくれ!!」
「三袋!!」
「塩味すげぇ!!」
佐藤、忙しなくポテチ出し続けける。
ぽん。
ぽん。
ぽん。
無限に現れる芋菓子。
村人達、完全に引き始めける。
「……無限?」
「神の食物では?」
「芋の概念壊れてない?」
一方。
レン、死んだ目にて呟きける。
「……俺、火炎魔法でドラゴン倒したんだけどな」
「ぽてちの方が人気なり」
「やめろ」
その時。
エレノア、ふと真顔にて呟きける。
「……待って」
「何?」
「これ普通に国が動くレベルじゃない?」
しん。
空気止まりける。
「……え?」
「塩無限よ?」
「保存食よ?」
「しかも軽いし量産できるし」
佐藤。
ゆっくり固まりける。
「……………………」
一方。
貴光、のんびり頷きける。
「塩、大事なり」
「お前だけ異様に塩への理解度高いな!?」
その時。
村人の子供一人、目輝かせつつ叫びける。
「ぽてち様だー!!」
「は?」
「芋神様だー!!」
「待て待て待て待て!!」
村人達、ざわつき始めける。
「確かに無限に出してる……」
「神の御業……!」
「鉄神獣様の従者だし……」
佐藤。
ゆっくり後退りける。
「嫌な流れ来てる!!」
一方。
黒牛。
もぉー。
どこか。
「また宗教増えるのか」
とでも言いたげな声なりけり。




