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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
最終章:鉄の牛車編

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魔王城へ近付きたりしこと

 翌日。



 王国軍。



 進軍したり。



 目的地。



 魔王城なり。



 数万の兵。



 列を成したり。



 旗翻りたり。



 鎧鳴りたり。



 士気高かりけり。



 何故なら。



 四天王一人討たれたり。



 しかも。



 教祖様がいるなり。



 信者達。



 完全に勝った気になりたり。



「教祖様がいれば安心だ」



「陰陽術最強」



「魔王も終わりだな」



 勝手なり。



 その頃。



 当の教祖。



 黒牛の横歩きたり。



「疲れたり」



 まだ出発して数時間なり。



 佐藤。



 呆れたり。



「早いわ」



 その時。



 貴光。



 遠く指差したり。



「城なりか」



 レン。



 前見たり。



「いや」



「山だ」



 ただの山なり。



 貴光。



 少し恥づかしげなり。



「似たり」



 似ておらざりけり。



 その頃。



 隊列後方。



 軽虎教信者軍。



 増えたり。



 何故か増えたり。



 昨日までおらざりし者ども。



 大量に参加したり。



「教祖様について行くぞ!!」



「魔王討伐だ!!」



「聖戦だ!!」



 勝手に盛り上がりたり。



 その中。



 一人の信者。



 手挙げたり。



「質問」



「何だ」



「魔王倒したら次は何するんです?」



 しん。



 少し静まりたり。



 幹部。



 真面目な顔したり。



「教祖様に聞く」



 丸投げなり。



 一方。



 前線。



 レン。



 地図見たり。



「あと二日だな」



「魔王城までか」



 エレノア問ひたり。



「そうだ」



「その前に幾つか砦がある」



「面倒そうね」



「面倒だ」



 その時。



 貴光。



 頷きたり。



「面倒なり」



 珍しく意見一致したり。



 その頃。



 魔王城。



 玉座の間。



 魔王。



 静かに座したり。



 目の前。



 魔族将軍達並びたり。



「ヴァルグが死んだ」



 魔王言ひたり。



 誰も返事せざりけり。



 重き空気流れたり。



 その時。



 一人の将軍。



 跪きたり。



「申し訳ございません」



「何故謝る」



「止められませんでした」



 魔王。



 少し考へたり。



 そして。



「そうか」



 それだけ言ひたり。



 怒らざりけり。



 むしろ。



 少し笑み浮かべたり。



「面白い」



 将軍達。



 余計怖くなりたり。



 その頃。



 王国軍野営地。



 夜なり。



 焚火灯りたり。



 兵ども休みたり。



 レン。



 剣手入れしたり。



 フィア。



 回復魔法準備したり。



 エレノア。



 本読んでたり。



 佐藤。



 ポテチ食ってたり。



 そして。



 貴光。



 寝てたり。



 すやすや。



 非常に平和なり。



 その時。



 佐藤。



 ぽつりと言ひたり。



「なあ」



「何よ」



 エレノア答へたり。



「結局さ」



「うん」



「四天王どうやって倒したんだ?」



 しん。



 全員静まりたり。



 誰も知らざりけり。



 レン。



 首振りたり。



「俺も分からん」



 フィア。



「私もです」



 エレノア。



「考えたくない」



 その時。



 貴光。



 寝言言ひたり。



「干し柿……なり……」



 全員。



 頭抱へたり。



 かくして。



 王国軍。



 魔王城へ向かひたり。



 魔王。



 待ちたり。



 決戦。



 着実に近付きたり。



 されど。



 その頃ぺ・ヤ。



 まだ魔物探してたり。



「肉」



 平常運転なり。



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