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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
最終章:鉄の牛車編

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魔王軍の砦へ着きたりしこと

 翌日。



 王国軍。



 進軍続けたり。



 天気良かりけり。



 風穏やかなり。



 絶好の進軍日和なり。



 その時。



 前方の斥候。



 馬走らせたり。



「報告!!」



 将軍振り向きたり。



「何だ」



「魔王軍の砦確認!!」



 地図広げたり。



 指差したり。



「ここです!!」



 将軍。



 顔しかめたり。



「予定より早いな」



 レン。



 地図覗きたり。



「前線砦か」



「そうだ」



「落とすしかないな」



 その頃。



 貴光。



 黒牛撫でたり。



「牛なり」



 牛なり。



 数時間後。



 一行。



 丘の上へ到着したり。



 そして。



 砦見えたり。



 巨大なり。



 黒き石壁。



 高き見張り塔。



 堅牢な門。



 魔族兵数千詰めたり。



 完全なる軍事拠点なり。



 その時。



 佐藤。



 砦見上げたり。



「面倒そうだな」



「面倒そうね」



 エレノア頷きたり。



「面倒なり」



 貴光も頷きたり。



 三者一致したり。



 その時。



 将軍。



 説明始めたり。



「正面突破は損害が大きい」



「ふむ」



「攻城兵器を――」



 そこまで言ひたり。



 その時なり。



 軽虎教信者。



 一人前へ出たり。



「教祖様」



「何なり」



「陰陽術で吹き飛ばせませんか」



 しん。



 静まりたり。



 貴光。



 首傾げたり。



「陰陽術とは何なり」



 本人が知らざりけり。



 佐藤。



 頭抱えたり。



「また始まった」



 その頃。



 砦内部。



 魔族兵ども。



 慌ただしく動きたり。



「王国軍だ!!」



「勇者がいるぞ!!」



「第四の四天王を倒した奴らだ!!」



 少々慌てたり。



 その時。



 砦司令官。



 怒鳴りたり。



「落ち着け!!」



 静まりたり。



「四天王様を倒した?」



「はい」



「陰陽術?」



「らしいです」



 司令官。



 少し考へたり。



 そして。



「馬鹿馬鹿しい」



 笑ひたり。



「そんなものあるか」



 正論なり。



 一方。



 王国軍本陣。



 作戦会議始まりたり。



「夜襲」



「梯子」



「攻城兵器」



 色々案出たり。



 その時。



 レン。



 ぽつりと言ひたり。



「面倒だな」



「だな」



 佐藤頷きたり。



 その時。



 貴光。



 前方見たり。



「門ありたり」



「あるな」



「開けば良きなり」



 将軍。



 固まりたり。



「どうやって」



 当然の疑問なり。



 その時。



 黒牛。



 もぐもぐ歩きたり。



 そして。



 偶然。



 丘の端踏みたり。



 ごろ。



 石転がりたり。



 ごろごろ。



 ごろごろごろ。



 段々大きくなりたり。



 周囲の石巻き込みたり。



 ついには。



 巨大な岩塊となりたり。



「おい」



 佐藤。



 嫌な予感したり。



 岩。



 止まらず。



 坂下りたり。



 ごろごろごろごろ。



 加速したり。



 砦へ向かひたり。



 その頃。



 砦門前。



 見張り兵。



 気付きたり。



「ん?」



「何だあれ」



 数秒後。



 顔青くなりたり。



「岩だぁぁぁぁ!!」



 どごぉぉぉぉぉぉん。



 門吹き飛びたり。



 砦揺れたり。



 煙上がりたり。



 しん。



 静まりたり。



 王国軍。



 固まりたり。



 魔王軍。



 固まりたり。



 貴光。



 固まりたり。



「開きたり」



 開きたり。



 将軍。



 震へたり。



「全軍突撃ぃぃぃ!!」



 王国軍。



 一斉に走りたり。



 こうして。



 魔王軍前線砦攻略戦。



 始まりたり。



 なお。



 軽虎教信者ども。



 既に。



「教祖様が陰陽術で門を破壊した!!」



 と言ひ始めたり。



 貴光。



 何もしておらざりけり。



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