第四の四天王追い詰められたりしこと
戦場中央。
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第四の四天王ヴァルグ。
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御池貴光。
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なお相対したり。
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周囲。
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完全に観戦状態なり。
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王国軍兵士。
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魔王軍兵士。
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双方とも手を止めたり。
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気になりたり。
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非常に気になりたり。
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何故なら。
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四天王。
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全力なり。
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されど。
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教祖。
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全然戦はざればなり。
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その時なり。
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ヴァルグ。
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再び踏み込みたり。
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地面砕けたり。
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音速超えたり。
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剣閃走りたり。
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必殺の一撃なり。
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されど。
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貴光。
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偶然しゃがみたり。
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斬撃頭上通過したり。
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「危なきなり」
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本人。
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飛んできた石避けただけなり。
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ヴァルグ。
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固まりたり。
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汗流れたり。
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その時。
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貴光。
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落ちていた干し柿拾ひたり。
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「残ってたり」
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嬉しそうなり。
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その様。
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ヴァルグの目には。
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余裕の笑みに見えたり。
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実際は干し柿なり。
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その頃。
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後方。
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佐藤。
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「何やってんだあいつ」
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「干し柿拾ってる」
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エレノア答へたり。
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「知ってる」
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「じゃあ何で聞いたのよ」
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正論なり。
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その時。
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ヴァルグ。
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大きく後退したり。
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剣構へたり。
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瘴気集めたり。
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黒雲集まりたり。
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空暗くなりたり。
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兵ども逃げたり。
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「まずい!!」
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「大技だ!!」
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将軍叫びたり。
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王国軍後退したり。
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魔王軍も後退したり。
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巻き込まれたくなきなり。
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その時なり。
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ヴァルグ。
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咆哮したり。
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「終われぇぇぇ!!」
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巨大なる黒き光線放ちたり。
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地面抉れたり。
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空裂けたり。
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一直線に貴光へ向かひたり。
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誰もが思ひたり。
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終はりたりと。
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その瞬間。
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黒牛。
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もぐもぐしながら一歩横へ動きたり。
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貴光。
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牛について行きたり。
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結果。
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光線外れたり。
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どごぉぉぉぉぉん。
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後方の丘消し飛びたり。
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しん。
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戦場静まりたり。
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ヴァルグ。
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震へたり。
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兵ども。
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震へたり。
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信者ども。
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盛り上がりたり。
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「教祖様!!」
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「教祖様!!」
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「教祖様!!」
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実際には。
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牛追いかけただけなり。
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その頃。
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魔王軍本隊。
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一人の将軍。
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戦場眺めたり。
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「何をしている」
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「分かりません」
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「何故当たらぬ」
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「分かりません」
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誰も分からざりけり。
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その時なり。
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遠くの森。
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木々揺れたり。
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鳥飛び立ちたり。
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何か近付きたり。
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されど。
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戦場の者ども。
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誰も気付かざりけり。
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その頃。
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貴光。
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干し柿食ひたり。
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「甘きなり」
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ヴァルグ。
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剣握る手震へたり。
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戦場中央。
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奇妙なる沈黙流れたり。
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そして。
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誰も予想せざりし形にて。
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戦ひは終局へ向かひ始めたり。




