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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
最終章:鉄の牛車編

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魔王軍本隊現れたりしこと

 黒炎のガルド。



 敗れたり。



 されど。



 戦争終はらず。



 むしろ。



 今よりが本番なり。



 地平線の彼方。



 黒き軍勢現れたり。



 魔王軍本隊なり。



 十万を超えたり。



 兵士。



 魔物。



 飛竜。



 巨人。



 見渡す限り続きたり。



 王国軍。



 顔青くなりたり。



「おい」



「何だ」



「勝てるか?」



「無理だろ」



 正直なり。



 その時なり。



 魔王軍本隊中央。



 巨大なる魔法陣光りたり。



 黒き雷走りたり。



 空震へたり。



 大地揺れたり。



 そして。



 一人の男。



 現れたり。



 魔王なり。



 静かに立ちたり。



 派手さ無き姿なり。



 されど。



 全員理解したり。



 強し。



 非常に強し。



 その時。



 王国軍後方。



 将軍叫びたり。



「全軍防御陣形!!」



「勇者を前へ!!」



「四天王を止めろ!!」



 戦場再び動きたり。



 その頃。



 第二の四天王。



 戦場右翼にて暴れたり。



 巨大な斧振り回したり。



 王国兵吹き飛びたり。



 その前へ。



 王国軍精鋭現れたり。



 聖騎士団なり。



「ここから先へは行かせん!!」



 激突したり。



 一方。



 第三の四天王。



 左翼にて魔法乱射したり。



 火柱上がりたり。



 兵士倒れたり。



 その前へ。



 軽虎教信者軍現れたり。



「教祖様のためだ!!」



「軽虎様万歳!!」



 士気だけ異常なり。



 第三四天王。



 少し引きたり。



「何だこいつら」



 正常な反応なり。



 その頃。



 戦場中央。



 貴光。



 干し柿食ってたり。



「甘きなり」



 平常運転なり。



 その時なり。



 第四の四天王。



 現れたり。



 長身なり。



 黒衣纏ひたり。



 目付き鋭し。



 如何にも強者なり。



 その名。



 “冥界のヴァルグ”。



 魔王軍最高幹部の一人なり。



 ヴァルグ。



 周囲見回したり。



 そして。



 勇者見たり。



 フィア見たり。



 佐藤見たり。



 エレノア見たり。



 最後に。



 貴光見たり。



 干し柿食ってたり。



 しん。



 数秒流れたり。



「何をしている」



 ヴァルグ問ひたり。



「干し柿なり」



 貴光答へたり。



「そうではない」



 当然なり。



 その時。



 周囲の信者。



 ざわつきたり。



「教祖様だ」



「教祖様がいる」



「勝った」



 根拠無き自信なり。



 ヴァルグ。



 眉ひそめたり。



「教祖?」



 その時。



 一人の魔族兵。



 震へながら言ひたり。



「こ、こいつです」



「何だ」



「大型トラック神の教祖です」



 しん。



 ヴァルグ固まりたり。



「大型何だ」



 正常な反応なり。



「分かりません」



 部下答へたり。



「何だそれは」



「我々も知りません」



 誰も知らざりけり。



 その時。



 貴光。



 干し柿食ひ終へたり。



「無くなりたり」



 少し悲しげなり。



 そして。



 ヴァルグ見たり。



「何者なり」



「第四の四天王」



「ほう」



 貴光頷きたり。



「強きなりか」



「当然だ」



 ヴァルグ笑ひたり。



「勇者すら殺せる」



「ほう」



「王国軍など敵ではない」



「ほう」



「貴様も死ぬ」



 しん。



 沈黙したり。



 その後。



 貴光。



「面倒なり」



 いつも通りなり。



 ヴァルグ。



 少し苛立ちたり。



「貴様」



「何なり」



「舐めているのか」



「干し柿無くなりたり」



 全然話聞いておらず。



 その頃。



 佐藤。



 頭抱へたり。



「大丈夫かこれ」



 エレノア。



「不安しかない」



 レン。



 ガルドとの戦ひ終へながら見たり。



「まあ貴光だしな」



 妙な納得したり。



 そして。



 第四の四天王ヴァルグ。



 剣抜きたり。



 黒き瘴気溢れたり。



 空曇りたり。



 兵士ども震へたり。



 戦場中央。



 第四の四天王。



 御池貴光。



 相対したり。



 もっとも。



 片方は世界の命運背負ひたり。



 片方は干し柿の補充を考へたりけれど。

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