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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
軽トラ世界戦争編

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王城にて緊急会議開かれたりしこと

 翌朝なり。



 御池貴光ら。


 王城へ向かひけり。



 黒牛も居たり。



 当然なり。



「牛は置いてゆかぬなり」



 貴光主張しけり。



 衛兵ら。


 困惑しけり。



「会議室に牛ですか」



「牛なり」



「いや見れば分かります」



 されど。



 最終的に許可されたり。



 何故なら。



 軽虎教の教祖怒らせる方が面倒なればなり。



 その頃。



 王城大会議室。



 重苦しき空気漂ひたり。



 国王。



 将軍。



 貴族。



 大臣。



 皆集まりたり。



 机の上には地図広げられたり。



 赤い印。



 国境沿いに大量に付きたり。



 全部。



 魔王軍なり。



 嫌なり。



 非常に嫌なり。



 その時なり。



 扉開きたり。



 貴光ら入りたり。



 黒牛も入りたり。



 会議室。



 一瞬静まりたり。



「牛だ」



「牛ですね」



「牛だな」



 誰も突っ込まざりけり。



 もう慣れたり。



 その時。



 レン。


 会議室見回したり。



 そして。



「ん?」



 小さく声漏らしけり。



 窓際。



 一人の少女立ちたり。



 栗色の髪。



 細身の体。



 白き法衣纏ひたり。



 その姿見たる瞬間。



 レン。


 固まりたり。



「お前……」



 少女。



 振り向きたり。



 そして。



「レン!!」



 ぱっと顔明るくなりたり。



 次の瞬間。



 駆け寄りたり。



「生きてた!!」



「生きてるわ!!」



 どごん。



 腹殴られたり。



「ぐふっ」



 勇者。



 吹き飛びたり。



 会議室静まりたり。



「何してんだお前!!」



 少女叫びたり。



「心配したんだからね!!」



「痛ぇ!!」



 その様見て。



 佐藤。



「誰?」



 エレノア。



「誰?」



 貴光。



「誰なり」



 三人同時なり。



 レン。


 腹押さへながら立ち上がりたり。



「フィアだ」



「フィア?」



「俺の仲間」



 少女。



 即座に否定したり。



「違う」



「何がだ」



「仲間じゃない」



 レン。



 嫌な予感したり。



 そして。



「幼馴染よ」



 しん。



 会議室静まりたり。



 エレノア。



 目細めたり。



「へぇ」



 佐藤。



「へぇ」



 貴光。



「ほう」



 レン。



 頭抱へたり。



 面倒なり。



 その頃。



 フィア。



 王国聖騎士団所属なり。



 更に。



 王国最高位回復術師たり。



 勇者パーティの元メンバーなり。



 つまり。



 強し。



 非常に強し。



 その時なり。



 国王。


 咳払いしけり。



「話を進めるぞ」



 全員席着きたり。



 黒牛も座りたり。



 何故か。



 誰も突っ込まざりけり。



 国王。


 地図指差しけり。



「第三国境砦陥落」



「第二国境砦も危険」



「魔王軍兵力推定三万」



 空気重くなりたり。



「四天王ガルド確認済み」



 レン。


 顔険しくなりたり。



「黒炎のガルドか」



「知っているのか」



 国王問ひたり。



「知ってる」



 レン答へたり。



「昔一度戦った」



 ざわ。



 会議室ざわつきたり。



「結果は」



 国王問ひたり。



 レン。


 少し黙しけり。



「引き分け」



 しん。



 空気更に重くなりたり。



 勇者レン。



 本物の実力者なり。



 そのレンと引き分け。



 つまり。



 ガルドも化け物なり。



 その時。



 フィア。


 静かに言ひたり。



「でも今なら勝てるでしょ」



「まあな」



 レン答へたり。



 少し笑み浮かべたり。



 その顔。



 久しぶりに勇者らしかりけり。



 そして。



 国王。


 立ち上がりたり。



「王国軍」



「軽虎教」



「勇者レン」



「聖騎士団」



「総力戦となる」



 しん。



 会議室静まりたり。



 遂に。



 逃れられざりけり。



 魔王軍との全面戦争。



 始まらんとしていたり。



 もっとも。



 その時の貴光。



 机の下の黒牛撫でながら。



「牛も参戦するなりか」



 そんなこと考へたりけり。

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