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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
軽トラ世界戦争編

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大型トラックランド建設始まりたりしこと

 大型トラックランド計画。


 遂に実行段階へ移りけり。


 祭りにて集まりし寄付金。


 金貨三十万枚を超えたり。


 過激派の者ども、大いに勢いづきたり。



 その頃。


 王都北部の外れにて。


 広大なる空地広がりたり。


 元は放棄されし農地なり。


 されど今や。


 大型トラックランド予定地となりたり。



「杭を打て!!」



「木材運べ!!」



「図面持ってこい!!」



 職人ら忙しく働きたり。



 その様子見つめつつ。


 過激派幹部ら満足げに頷きたり。



「順調なり」



「順調です」



「神の御導きです」



 大体は金の力なり。



 その時。


 一人の信者。


 恐る恐る問ひたり。



「ところで」



「何だ」



「大型トラックランドとは何をする場所なのでしょう」



 しばし沈黙落ちたり。



 幹部ら顔見合わせたり。



 実は誰も深く考へておらざりけり。



 やがて代表者。


 咳払い一つしける。



「楽しむ場所です」



「何を」



「大型トラック神を」



「どのように」



「その辺は今後考へる」



 実に計画的なり。



 その頃。


 軽虎教本部にて。



 貴光。


 黒牛の背に寄り掛かりたり。



 黒牛。


 草食みたり。



 実に平和なり。



 されど。



「教祖様!!」



 古参信者。


 またしても駆け込みたり。



「何なり」



「建設始まりました!!」



「何がなり」



「大型トラックランドです!!」



 貴光。


 しばし考へたり。



「牛はおるなりか」



「おります」



「ならば良きなり」



「良いんですか!?」



 古参信者。


 頭抱へたり。



 その時。


 佐藤。


 机の上の図面見たり。



「うわ」



「何なり」



「牧場が妙に広い」



 実際。



 大型トラック神の館より広し。



 温泉より広し。



 資料館より広し。



 園内面積の三割ほど牧場なり。



 完全に貴光の影響なり。



 その頃。


 建設現場。



 職人ら。


 牧場予定地の柵作りたり。



「何でこんな広いんだ」



「知らん」



「牛を大量に飼ふらしい」



「何故だ」



「教祖様の意見だ」



「なるほど」



 誰も逆らはざりけり。



 その時。


 別の職人。


 新しき図面持ち込みたり。



「修正版です」



 幹部ら受け取りたり。



 そこには。



【大型トラック神記念牛乳館】



 新たに追加されたり。



「何だこれは」



「牛が増えたので」



「なるほど」



 採用されたり。



 どんどん趣旨変はりたり。



 さらに。



【大型トラック神ふれあい牧場】



【大型トラック神牛車体験広場】



【大型トラック神乳製品販売所】



 増えたり。



 増えたり。



 更に増えたり。



 もはや。


 大型トラックランドなのか。


 牛牧場なのか。


 誰にも分からざりけり。



 その頃。


 神界。



 一柱の神。


 下界見下ろしたり。



「何だあれ」



 隣の神。


 資料覗き込みたり。



「大型トラックランドらしい」



「何故牧場だらけなのだ」



「貴光だ」



「なるほど」



 即座に納得したり。



 説明として十分なり。



 その後も。


 建設は続きたり。



 木材積まれたり。



 石材運ばれたり。



 金貨消えていきたり。



 そして。


 過激派の者ども。


 更なる目玉施設を思ひ付きたり。



「ランドの中心には」



「うむ」



「巨大なる大型トラック神像を建てるべし」



 沈黙。



 数秒後。



「天才か」



「流石だ」



「神の御加護なり」



 再び始まりたり。



 実に嫌な予感しかしなかったり。

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