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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
神界業界編

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黒き神境、鳴りたりしこと

 カルディアへ到着して数日。


 御池貴光ら。


 宿にて休息しておりたり。



 その時なり。



 ぶるる。



「む?」



 御池貴光。



 懐を探りたり。



 取り出したるは。



 黒き神境なり。



 普段。



【圏外】



 のみ表示する板なり。



 されど。



 本日は違いたり。



【接続中】



「なり?」



「どうした」



 佐藤覗き込みたり。



 次の瞬間。



【神界通信】



 文字現れたり。



「は?」



 佐藤固まりたり。



「何それ」



 エレノア固まりたり。



 画面。



 さらに変化したり。



【担当神より着信】



 しん。



「担当神なり」



 貴光頷きたり。



「いや意味分からん」



 佐藤突っ込みたり。



 その時。



 勝手に通話始まりたり。



『あー』



『聞こえる?』



 男の声なり。



『テステス』



『聞こえてる?』



「聞こえたり」



 貴光答えたり。



 画面。



 男映りたり。



 二十代後半ほど。



 眠そうな顔。



 机。



 菓子。



 書類。



 そして。



 散らかった部屋。



「神なり?」



『神』



「雑なり」



『よく言われる』



 男。



 慣れておりたり。



『一応お前の担当神』



「ほう」



『御池貴光担当』



「鉄牛車の者なりか」



『事故だったんだって』



「許さぬなり」



『まだ根に持ってるの!?』



 当然なり。



 何せ。



 平安時代より。



 突然。



 鉄牛車に轢かれたり。



 根に持たぬ方がおかしきことなり。



 その後。



 しばし文句大会となりたり。



 やがて。



 貴光。



 ふと思い出したり。



「ところで」



『ん?』



「神とは何をしておるなり」



 担当神。



 一瞬固まりたり。



『何って』



 一拍。



『異世界運営』



 しん。



 三人。



 固まりたり。



「運営?」



 佐藤問いたり。



『運営』



「国ではなく?」



『違う』



「世界を?」



『うん』



 担当神。



 あまりにも軽く答えたり。



 その時。



 貴光。



 問いたり。



「神の世界とはどのような所なり」



『神界?』



「うむ」



 担当神。



 少し考えたり。



『来る?』



 しん。



 三人。



 固まりたり。



「行けるなり?」



『行ける』



「神界へ?」



『うん』



「今?」



『今』



 担当神。



 実に軽く言いたり。



 そして。



 貴光。



 迷わず答えたり。



「行くなり」



 佐藤。



「即答かよ」



 エレノア。



「即答ね」



 こうして。



 三人は。



 神々の世界へ足を踏み入れることとなりたり。

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