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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
軽トラ・アポカリプス編

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神々、最後の九人を発見すること

 2027年4月1日。



 午前7時。



 世界人口。



 9人。



 一方。



 温泉旅館。



 朝。



 食堂。



 朝食。



 缶詰。



 白米。



 味噌汁。



 以上。



 だいぶ寂しかった。



「缶詰も減ったな」



 元教師。



 言う。



「一年持っただけ凄い」



 元自衛官。



 答える。



「それはそう」



 全員納得。



 その時。



 高校生。



 窓を見る。



「軽トラ増えてね?」



 しん。



 全員。



 外を見る。



 軽トラ。



 一台。



 二台。



 三台。



 十台。



 二十台。



 昨日より多い。



「増えたな」



 佐藤。



 言う。



「増えたな」



 元研究員。



 言う。



 しかし。



 それだけだった。



 軽トラ。



 動かない。



 襲わない。



 ただ停まっている。



「まあ今さらか」



 元漁師。



 言う。



 全員。



 納得した。



 一方。



 神界。



 転生者管理局。



 観測神。



 徹夜五日目。



 目。



 死んでいた。



「まだ見つからんのか」



 上司神。



 聞く。



「反応はあるんです」



「場所は」



「不明です」



 その時。



 観測神。



 ふと。



 モニターを拡大する。



 東北地方。



 さらに拡大。



 山岳部。



 さらに拡大。



 温泉旅館。



 そして。



 赤い点。



 九個。



 しん。



「……」



「どうした」



 上司神。



 聞く。



「見つけた」



 しん。



 会議室。



 静まり返る。



「何を」



「最後の九人」



 一秒。



 二秒。



 三秒。



「は?」



 観測神。



 震える指で。



 画面を指差す。



「ここです」



 温泉旅館。



 九つの反応。



 確定。



 最後の人類。



 しん。



 会議室。



 完全停止。



 そして。



「うおおおおおおおおお!!」



 爆発。



「見つけたぞ!!」



「最後の九人だ!!」



「主人公候補だ!!」



「俺のだ!!」



「違う俺のだ!!」



 大混乱。



 その時。



 神A。



 立ち上がる。



「軽トラ準備しろ」



 しん。



「何台ですか」



 新人神。



 聞く。



「一万」



「少ない」



 神B。



 即答。



「十万」



「少ない」



 神C。



 即答。



「百万」



「少ない」



 神D。



 即答。



 会議室。



 地獄だった。



 一方。



 地球。



 昼。



 九人。



 散歩中。



 平和。



 実に平和。



「暇だな」



 佐藤。



 言う。



「暇だな」



 元教師。



 言う。



「世界最後の人類が言うことじゃない」



 高校生。



 呆れる。



 その時。



 元研究員。



 空を見る。



「ん?」



「どうした」



「飛行機か?」



 遠く。



 空。



 小さな点。



 見える。



 だが。



 遠すぎる。



 何かは分からない。



「鳥じゃね?」



「かもな」



 結論。



 分からない。



 一方。



 神界。



 数百万柱の神々。



 出撃準備。



 軽トラ発進準備。



 主人公争奪戦準備。



 誰も。



 譲る気は無かった。



 そして。



 最後の九人は。



 まだ知らない。



 自分達が。



 数百万柱の神々に発見されたことを。



 そして。



 人類最後の日が。



 本当に始まろうとしていることを。

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