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ある日神の寄越し給ひし異形の獣に撥ねられて失せにければ異世界へ転生仕りき、されど能力の鉄の牛車召喚も黒き神境(?)とやらも使いよう皆無なり!  作者: イグアナ
軽トラ・アポカリプス編

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最後の九人、最後の生存者だと知ること

 2027年3月30日。



 世界人口。



 9人。



 残り2日。



 一方。



 温泉旅館。



 朝。



 元研究員。



 ノートPCを眺めていた。



「おい」



「何だ」



 佐藤。



 返事。



「多分だけど」



「うん」



「俺ら以外いない」



 しん。



 食堂。



 静まる。



「今さらだろ」



 高校生。



 言う。



「いや」



 研究員。



 首を振る。



「確定した」



 画面。



 映る。



 衛星通信。



 ラジオ。



 軍用回線。



 海上保安庁。



 警察。



 消防。



 アマチュア無線。



 全部。



 沈黙。



「最後か」



 元教師。



 呟く。



「最後だな」



 元自衛官。



 頷く。



 不思議だった。



 悲しくない。



 ただ。



 実感も無かった。



 一方。



 神界。



 転生者管理局。



 観測神。



 徹夜四日目。



 目。



 死んでいる。



「まだ見つからん」



「まだか」



 上司神。



 ため息。



「反応はある」



「場所が分からん」



 その時。



 観測神。



 ふと。



 モニターを拡大する。



「ん?」



「どうした」



「反応が減った」



「何?」



「九つだ」



 しん。



 会議室。



 静まる。



「九?」



「九だ」



 観測神。



 震える声で言う。



「最後の生存者だ」



 一方。



 地球。



 昼。



 九人。



 近くの丘へ登る。



 特に理由は無い。



 暇だから。



 そして。



 丘の上。



 景色。



 広がる。



 街。



 無人。



 道路。



 無人。



 空港。



 無人。



 全部。



 終わっていた。



「すげぇな」



 高校生。



 呟く。



「何が」



「貸切」



 全員。



 笑う。



 一方。



 神界。



「最後の九人だと!?」



 神A。



 立ち上がる。



「マジか!?」



 神B。



 立ち上がる。



「主人公候補じゃねぇか!!」



 神C。



 立ち上がる。



 会議室。



 大混乱。



 だが。



 まだ。



 場所は分からない。



「探せ!!」



「総動員だ!!」



「衛星神呼べ!!」



「観測神呼べ!!」



「寝てる神叩き起こせ!!」



 神界。



 本気になり始める。



 一方。



 地球。



 夜。



 温泉旅館。



 宴会。



「乾杯」



「乾杯」



 人類最後の宴会。



 だが。



 誰も知らない。



 神界の全観測網が。



 最後の九人を探し始めたことを。



 そして。



 それが。



 人類最後の二日間の始まりだった。

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